Viva 資本主義! アメリカ
アメリカのゲームほど日本人に親しみ深いゲームはない。タカラがMBと契約しアメリカンゲームシリーズを出していたからである。そのため、なつかしの日本ゲームとだぶっているが、一応、私の感性でアメリカゲームにするか日本ゲームにするか決める。
アメリカゲームの特徴は資本主義の権化らしく、お金持ちになるゲームが多いという事だ。やたらとお金に種類があり、かなり多くのドル紙幣がある。人生ゲームの大ヒットのおかげで、日本ゲームに多大な影響を与えた。当時の日本ゲームにルーレットが多いのはそのせいである。
ルーレットはただの立方体のシンプルなサイコロと違って、装飾に凝る事が出来るのでとてもゴージャスな印象を与える。が、実は練習すると好きな目を出せるという欠陥品である。
アメリカゲームのもう一つの特徴は優れたルールにプラスチックを多用したチープなコンポーネントである。
しかし一時期隆盛を極めたアメリカゲームも、ファミコンに押されて衰退期を迎える。
アメリカは近代ゲームの発祥の地らしく、素晴らしいアイデアがいっぱい詰まっていた。昔からゲームの普及に努めている安田均さんは「ドイツは10年かけてアメリカゲームに追いつき、更に10年かけてアメリカを抜き去った」と述べている。実際に昔のドイツゲーム業界はアメリカ人のシド・サクソンやアレックス・ランドルフによって支えられていた。言い方を変えるならばこの二人が、伝道師となったのである。
そして再びアメリカはドイツボードゲームのアイデアを逆輸入する事により(ここでもやはりカタンの開拓者が起爆剤となっている)シェアが一気に広がった。そうなるとアメリカ人は優れたデザイナーが育つ土壌があるので、ゲーム国家復権もそう遠くない筈だ。またこの事件は、アメリカの真似真似国家日本にもボードゲームブームが再び到来する可能性を示唆している。