Alan R. Moon

Days of Wonder

2〜5人
100分

チケットトゥライド -メルクリン-

ドイツゲームが世界に広がり、そしてまたドイツへ戻ってきた。
あの世界を騒がせたチケットトゥライド第3弾メルクリン。
乗客は、ミュンヘンからベルリンへ、ニュルンベルクからケルンへ
荷物を運び、新しい旅が始まるのだ。





プレイ感

はっきり言って買う気はなかった。ところがあちこちでおもろいと評判になり、さらにカードの列車の絵が全て違う(鉄道模型のメルクリンの列車になっている)という。これはさすがに買わずにはおれない。最もおもろいと言われるTAM夫妻と3人プレイ。

ヨーロッパのルールは一切採用されていない。最初のチケットトゥライドに、乗客ルールが加わり、4+機関車(4以上の路線にのみ使えるワイルドカード)が追加され、最長路線の代わりに最大目的地達成になった。


荷物タイルは点数の高い順に重ねられる。右下のベルリンが7点と最も高得点である。高得点の荷物に連なる路線を抑えるのも作戦であろう。ちなみにドイツは縦長なので、ボードの向きは横にして写している。

いきなりTAM嫁が、路線を1つ置く。最初の目的地は短距離、長距離を好きに4枚選ぶのだが、わしとTAM嫁は、長距離2短距離2、TAMは短距離4を選んでいた。

ま、まてー!!

そこに置かれるとわしの南北に伸びる目的地が達成出来ないではないか!

ちょうびびり、わしも1つの線路を置く。なんといっても3人プレイまでなら、複数ある線路は1つしか使えない。つまりTAM嫁が置く事によってその駅間は誰も置けなくなるのだ。き、きつい。。

TAM「げぇ、僕も置いとかんと」


上の方に1個の線路をちょこちょこ置いて確保する。3線あろうが、1つしか置けないので早いもの勝ちである。またここが重要やったりするのだ。特にTAM嫁の赤の場所は南北の生命線とも呼べる。主要なところを抑えられた黄色であるわしがバラバラになってる。

いきなり囲碁のような展開。あちこちで、主要な短い線路の取り合いである。
今までのチケットトゥライドなら、カードを集めて集めて繋げていくという方法だったのだが、こいつは先に抑えないと偉い目にあうのだ。特殊ルール一切なしの状態から、激しく攻防する。これはマップの見直しのおかげだろう。

あかん。。いきなりわし、分断された。

TAM「もう、ゲー吐きそう。。。」

TAM嫁「ほんま。。。」

わし「そこ置かれたらもうあかんて」

TAM「そんなん回ってくださいよ。僕もかなり回らんと」

いや、回すと、わし多分、駒不足で繋げる事が出来んねんて。

しょうない。もう、これ捨てた。無理。


外から回そうとするが、駒が確実に足りないのだ。右のてっぺんから、左のケツまでの路線はこれで確実に死んだ。そして、TAM嫁の赤が見事にベルリンへ連なってるところを見よ。

ドイツマップは南北に長いマップで、わしは凄く長い奴を取っていたのだ。それを東西に分断されて、まるでTWIXTみたいになってるし。。

そこから気を取り直しつつ、せめて短い目的地を達成するのを重点的に行う。中盤になると既に皆の気持ちは乗客に向いていた。

乗客は、自分の線路を伝って駅から駅へと移動して、駅にある荷物タイルを取っていく。他人の線路を使う時は乗客カードを使うのだ。そして、一手番に一気に移動するだけ移動して、去っていく。この荷物タイルは、駅によって点数の違うタイルを積み重ねられており、上の方ほど点数が高くなっているのだ。つまり最初に使った方が点数が高くなる。

わしはあまりの分断されさに、乗客を使うのが一歩遅れてしまった。TAM嫁がベルリン(最も点数の高い荷物タイルがある)までの旅路を行って、36点を獲得。

おそるべし、乗客ルール。


見事ベルリンまでの旅路を完了。荷物タイルを洗いざらいもっていく。終着駅に着いた乗客駒はすぐに取り除かれる。乗客は一人3個しか持っていない。

それからわしもめげずに乗客を置く。

※線路を繋げた時、そのどちらかの駅に乗客を置くことが出来る。これで次のターン以降いつでも、乗客の旅をスタート出来るようになる。

そこからTAMも乗客を使って、乗客合戦となった。


黄色の路線のしょぼさが見て取れるだろう。しかし、間の赤の路線を乗客カードを使って移動すればベルリンまでは行けるのだ。

しかし、常に一歩前を進むTAM嫁が高得点の荷物タイルを洗いざらい取っていき、かなりのリード。


再び登場した赤。洗いざらい持っていきよるなあ。。

わしはここで作戦変更した。このままでは目的地の不達成によるマイナスが大きくて、にっちもさっちもいかない。ひたすら短距離の目的地カードを引きまくり、すでに達成してるカードを選びだしていった。

最初の作戦が大きな失敗をよび、TAM夫妻にドイツの中央部への覇権争いに敗れた。ここまでぼろぼろの、路線を持ったのは初めてである。

最後に、TAMの乗客をブロックするためにわざとわしの乗客を動かさずにゲーム終了。

※乗客は、他の乗客駒を通過する事が出来ない。とルールにしっかりと書いてたと思ったら、通過させる事はできるらしい。わんこさんに教えて貰った。わしの持ってるのはアークライト訳で読んでみると「乗客コマは他の乗客コマが置かれている都市に移動したり、通過することはできま(ここで改行)
す。」と書いてやがった。どんな日本語じゃ!!! それやったら「通過することができます」がネイティブでしょ。しかも中途半端なところで改行しやがって! わしゃ、やってる途中わざわざ調べて通過出来ないと解釈した。ちなみにバネスト訳でもここがすっぽり抜けてるらしい。頼むで、ほんま。

TAM「くっそう、腹立つなあ。その乗客動かしてくださいよ」

わし「いや、この人、ここ好きやねんて」


ずっと動かない左におる黄色の乗客。ここでTAMの路線を完全に分断してしまっている。

TAM嫁、全ての目的を達成。わし、長距離を含む3枚もマイナス。TAM、1つポカでマイナス。しかし、目的地を達成しまくったわしが最大目的地達成で+10。

TAM嫁ぶっちぎりの勝利&わしぶっちぎりの負け。

所要時間90分


カードはこんな感じ。全て、列車の絵柄が違っている。すげぇ。しかもタイアップしているメルクリンの模型番号まで印刷されているまさにコレクターズゲーム。

TAMのコメント

これ、無茶苦茶きついっすね。まじで途中、ゲー出そうになりました。でも無茶苦茶おもろい。買おうかなあ。

ソマーリオ

3人プレイ強烈過ぎ。。単線しか使えないのできついのなんのって。噂では4人プレイは非常にぬるすぎてつまらないと聞くが、この3人プレイを体験したらそう思ってしまうだろう。3人プレイは短距離重視で攻め、4人プレイは長距離重視で攻めるといいだろう。最初にごっつ長い奴を取った時点で既にわしはゲームから脱落していたのだ。

しかし、このカツカツさ、乗客をいつ使うか、長短目的地のどちらを取るか、どの線路を重要とするかなど戦略幅がとても広く、猛烈なおもろさがメルクリンにはある。

1作目、2作目とまったくプレイ感が違う、密度の濃い(3人プレイでは濃すぎ)陣取りゲームの傑作となった。ムーンが、4作中(5作目はまだ存在していなかった時代)もっとも気に入っているというのも解る。

おそらくこのゲームが最も楽しいのは5人プレイの筈だが、ばりばりを体験したいなら3人プレイをお勧めする。(全て単線扱いではなく、1つ減らすでいいのではないかと思う。といってもほとんどの線路は2つしかないのだが)

非常に強力な戦略眼が必要な事と、プレイ時間が前作の1.5倍もかかる事から、初心者にはまったくお勧めしない。たっぷりと1作目2作目のチケットトゥライドをやった後に、是非このメルクリンにステップアップして欲しい。

プレイ時間はやや長いがまったくだれる事なくゲームが出来る。そして、美しい全て絵柄の違うカード。メルクリンは現在のところチケットトゥライドの最高傑作といって間違いないだろう。でも、これ以上のチケットトゥライドが出来るのか?

これが続編でなければ、ドイツゲーム大賞にノミネートされてもおかしくなかったが、ドイツゲーム賞を取る実力は優にある。クラマーハチエンダも素晴らしかったが、ルールの理解のし易さから、このメルクリンが一歩リードしているとわしは思う。ただハチエンダの方が、陣取りの度合いは強く、回し方もいくつかあるので、その部分に関しては戦略幅は広い。メルクリンは3人プレイだといきなりクライマックスを迎えるので、かなりしんどいのだ。いずれにせよどちらも間違いなく傑作ゲームだ。

蛇足だが、わしが1と3、TAMが2を持ってるので、わしが奇数、TAMが偶数を買うという了解になったが、チケットトゥライド日本語版が出る事になり、状況は変わった。メルクリン日本語版が出る事はないだろうが、是非バンダイには日本語版チケットトゥライドが売れて続編まで手を伸ばして欲しいと思う。

記念すべき200レビュー目は、やはりでしめたい。

gioco del mondo