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Alan R. Moon
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Days of Wonder
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2〜5人
60分
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チケットトゥライド -ヨーロッパ-
駿河屋で購入
パリ万博に世界を80日間で回ったフィディアス卿からアメリカの横断鉄道まで、浪漫の賭事の対象はどんどんと広がっていった。
そして、舞台は再びヨーロッパへとうつる。
たくさんの鉄道を整備し、より長い鉄道網を作った人が、爵位を与えられるのだ。ただし、ヨーロッパには海峡をはさむ国がいくつかある。トンネル工事は危険に満ちたものとなるだろう。
プレイ感
メルクリンが出て、これをやる前にどうしてもヨーロッパをやらねばならんと、TAMに持ってこさせた。TAM夫妻との3人プレイにて。
前作に追加されたルールに駅舎、トンネル、フェリーがある。駅舎は3路線まで他人の線路を自分も使えるというもの。トンネルは、3枚山札から引いて出した色のカードが出たら手札から追加でカードを出さないと失敗する。フェリーは機関車カードを規定枚数混ぜて路線を完成させる。
舞台はヨーロッパ。がたがたマークが付いてるのがトンネルで、ここを通すにはトンネルチェックが必要。ムーンはアンドロメダのようなこういったくじ引きが結構好きなのかも。ドーバー海峡の航路に絵が描かれているのがフェリーで、機関車カードが必要となる。
とまあ、こんな感じの追加ルールであるのだが、はっきりいってプレイ感はほとんど変わらない。それよりも、目的地カードが長距離と短距離と分かれて、それを選んで取ることが出来るようになったってのが大きい。前作では、長距離の目的地を引いたプレイヤーが勝ちやすいという欠点があったのだ。
わしの目的地がヨーロッパの中心から外れ、ロシアや小アジアの方ばかりだったのでバッティングせず。しかし、繋げる事が出来ないので最初から最長路線は諦めている。小アジアにはトンネルが多くてかなり厄介である。
3人までは単線扱いだが、駅舎があるので、それほど苦しいゲーム展開にはならない。むしろ、トンネルがネックだ。
わし「じゃ、ここでトンネル工事するわ」
わー、落盤だあぁあ! (カードを追加で出せなかった)
一度、トンネルを失敗すればかなりびびりが入る。失敗してもカードは手札に戻ってくるのだが、1ターン無駄にしたってのはダメージがでかいのだ。
同じように、イギリス方面のトンネル工事に失敗するTAM。
TAM「これ一回失敗すると、びびってなかなかチャレンジ出来ませんね」
前作と違い長距離路線はすくなくなって、短く刻むような地図配置になっているが、わしはトンネル工事を確実に成功させようと、ひたすら同じ色のカードを集めていく。
ヨーロッパの中心は線路が引けなかったが、駅舎ルールのおかげで難なく目的は達成できる。思ったより気が楽なゲームになっている。なんせ目的達成出来ないと強烈なマイナスを食らうのだ。
そこで、はたと気づいた。こんなにカード集まったら普通に路線引いた方が得では?
駅舎があるので、割と気分良く、小アジア方面に長距離路線をひたすらつくり得点を稼ぐわしに対して、フェリーやらトンネルを作り、短い路線で主要な場所を刻むTAM。TAM嫁は、主要都市からシベリアに向けて繋がった長距離路線を作っていく。
今までなら、主要都市を完全に制圧された時点で「ぐわー!」となるところだが、この駅舎は非常に気分を楽にさせてくれる。なんせ目的地カードでマイナスを食らったら負けのゲームである。
わしの目的地はばらばらで最初から、最長線路を諦めて作っていた。分断されまくりであるが、これはこれで不味くない作戦であった。
最終ラウンド、TAMが、最後に路線を伸ばして、TAM嫁の狙っていた最長線路ボーナスを奪った。わしは、駅舎を上手くつかって、目的地を達成させ、余裕の勝利。当初の作戦がぴったりとはまったのだ。
所要時間 60分
最終。地図はこんな感じになった。分断されている青に比べ、赤と緑は1点差で最長線路を決めた。分断されて目的達成不可能な部分は駅舎を置いて他人の線路を使って目的達成。駅舎のおかげで楽なゲームである。
TAM嫁のコメント
最初に貰った目的地カードがきつくてマイナス食らったのが敗因。
TAMのコメント
駅舎があるから、苦しい展開にならないのが楽でした。しかし、長い路線で得点していくのは有効でしたね。
ソマーリオ
前作とほとんど同じプレイ感。前作で強かった目的地カードの引き運を少なくし、得点の高い長距離を作るために序盤手札をひたすら溜めるという方法を潰すために、主要なところは短距離にした。そのおかげでゲームバランスは前作と比べようもないほど向上している。
また出てしまった機関車カードを取らせるために、フェリーも追加した。
見事なブラッシュアップといっていいだろう。ただ、プレイバランスを取った為にアメリカと比べて、ネットでよく言われるようにスケールが小さくなった。長距離路線を作るのは男の浪漫なのだ。それを刻むという事でスケールが小さくなったというのは、いたし痒しといったところだ。
完全に好みの問題だが、ボードの色も地味になってしまった。アメリカが白に、パステル調の駒を並べていく事で、とても見栄えのする終了図となったのに対して、茶色の下地にパステルの駒では見劣りする。
スケールを求めるならアメリカを、洗練されたプレイバランスを求めるならヨーロッパをやるといいだろう。ヨーロッパは、カードの大きさも(アメリカ人の手のでかさになじむようにw)でかくなっており、駒など使い回しのくせに値段が一緒という不満もなくしている。
あくまで前作と同じプレイ感というのと、スケールダウンが個人的に残念だったのではなしにしておく。わしとしては、箱絵の黄色い女の子の笑顔がすげぇむかつく。こいつの喜ぶ姿は絶対見たくねえ! きっとそういうテーマなのだ(謎)