James Ernest

Cheapass

3〜6人用
15分

ビッグチーズ

駿河屋で購入
副社長「このプロジェクトは我が伊藤チュー商事が社運を賭けて挑みたいっちゅー」
社員「おお!!」
副社長「プロジェクトマネージャーは、田中ちゅー太くんに一任するっちゅー」
ちゅー太「それでは、これからメンバーを紹介するっちゅー」

プレイ感

チーパスの中でもビッグチーズは、キルドクターラッキーと並ぶゲームやと聞いていたので、ずっと前に買うていたがようやくやる事が出来た。メンバーはTAM夫妻との3人プレイにて


基本は競りゲームである。各プレイヤーは社員10名の会社社長である。プロジェクトカードをめくりこれに対してどれくらいの工数を割くかを競るのだ。プロジェクトカードには、2,4,6,8,10,12.20がある。競り勝つと、この上に社員駒をおく。で、毎ラウンド終了時に社員駒を1個ずつ取り除いていく。全ての駒が取り除かれたらプロジェクトの完遂となり、数字面体のサイコロを振ったのが勝利点となるのだ。取り除かれていく社員は順次、次のプロジェクトに入札出来る。

凄い!

なんという美しいシステムだろう。如何に効率よく会社を運営していくかが、こんな単純なルールに全て組み込まれている。このシステムは、後にムーンアムレットで採用している。


1枚出たカードを競る。競り勝てば自分の駒をこのようにカードに置いておくのだ。それから毎ラウンド1個ずつ駒が帰ってくる。全て取り除かれたら成果が解る。この場合は4面体サイコロを振ってそれが勝利ポイントとなる。向こうに見えるカードなら6なので6面体サイコロだ。

ポイントは10個の駒をどうやって複数のプロジェクトに回していくかである。2とか4しかない儲けの少ないプロジェクトであってもたくさん取る事で、何度も社員を働かせる事が出来る。プロジェクトが3つ走ってたとすると、毎ラウンド3個の駒が帰ってくるのだ。毎ラウンド1個しか戻ってこない1つのでかいプロジェクトを手がけるよりよっぽど効率が良い。薄利多売が良さそうだ。と途中で気が付いた。

2とか4のプロジェクトをこつこつ重ねていく。

わし「じゃ、3点、追加ね」

勝利点50点、先に獲得したプレイヤーが勝つのだが、サイコロ運が非常に重要となるので、運の比重が高い。それでも如何に効率よく社を運営していくか、考えどころはたくさんあるのだ。


Geekから拝借。カードはこんな感じに可愛らしいネズミの会社となっている。白黒でヘタウマな絵だが、非常に味があってよろしい。数字がプロジェクト完了時に振るサイコロの面数だ。当然、高級リゾートぽい20は人気の的であるが、あまりこれに力を注いでしまうと、細かく刻むことが出来なくなる。1つのプロジェクトにつき毎ラウンド1つずつ戻ってくるので、数をこなした方が回転率は当然高い。

TAM「5」

わし「6」

TAM嫁「じゃ、7」

社運を賭けて挑む20のプロジェクト。

さすがにそんなけ出されては…

いくら20面体のプロジェクトでも、1しか出なかったらどうしようもないのだ。しかしそれを防ぐカードもある。ビッグチーズ会長のカードだ。この会長を持っていると、サイコロのふり直しが出来る。当然、でかいプロジェクトがこけた時ほど衝撃は大きいので、このビッグチーズカードを持っているべきなのだ。TAM嫁は先にこれを落としていつでも使える状態にしていた。

わしは相変わらず、2とか4のプロジェクトを安い入札で競り落としてこつこつ儲けを出す。

しかし自分で思った以上に、社員が帰ってくるので、いつも手元に駒が余ってる感じとなった。

(ここで弊社も社運を賭ける大きなプロジェクトを手がけたい)

わしの思いは募る。


TAM嫁も6を出さんでも…終始こんな感じでやられまくった。向こうに見えるのはビッグチーズカードで、これが満期になれば、いつでも1度だけサイコロのふり直しが出来るという優れものだ。

そしてビッグチーズカードを競り落とした直後、20のプロジェクトが出てきた。

わし「7」

TAM「パス」

TAM嫁「パス」

よっしゃあ! これで後は小さなプロジェクトを回していくのみよ。

7ラウンド後…

TAM嫁「じゃ、サイコロ振る。19」

わし&TAM「じゅ、じゅうきゅうって!」

わしがこつこつ稼いだのは、2とか3程度。一気に吹っ飛んだ。


こんな感じでプロジェクトはガンガンと回していけばよろし。うまく管理をしたプレイヤーが勝つのだ!

さらに…

TAM嫁「8のプロジェクトが終わった。じゃ、サイコロ振って…8」

勝てまへん…

そのまま強烈な目を連発したTAM嫁がぶっちぎりの圧勝。

所要時間15分

TAMのコメント

おもろい! こんなゲームがあったとは驚きです。

ソマーリオ

まあ、こんな簡単なルールで会社のプロジェクト単位の動きをよくぞ作ったなあと感心する。このシステムだけで白眉である。実際にやってみると、どのように自分の駒を活かしていくか、社長気分を満喫出来るといえば言い過ぎか。

確かにサイコロ運は非常にでかいが、手軽なプレイ感やその絵柄からその欠陥をも笑って許す事が出来るのだ。ネズミの絵柄は白黒のシンプルな線画であるが、これがなかなかに味わいがあって可愛らしいのだ。キルドクターラッキーのようにDX版が出る事はないだろうが、出たとしてもカラーなどにはせずにこのまま使って欲しいくらいだ。

チーパスらしく、4,6,8,12,20面体のサイコロを用意するのと、おはじきなどの駒を一人につき10個ずつ自分で用意しないといけないが、価格が800円なのでそれはしょうがない。元々チーパスの考え方がそういうものなので納得出来る筈だ。

また通常の6面体サイコロだけでゲームをする事も出来るようになっている。その場合は勝利点が変わってくる。

2008年度ドイツゲーム大賞にノミネートされたストーンエイジとなんとなくプレイ感が似ているように思う。あちらも駒の数でサイコロを振る数が決まり、それによって材料を手に入れる事が出来る。また直接勝利点に繋がらないようにごちゃごちゃさせてるので、運の要素はマシになっているが、ビッグチーズはこのざっくばらんな得点方法がチーパスらしくとてもいい。

得点は紙にいちいちメモしていかなければならないので、得点表を作ってみた。

gioco del mondo