お蔵入りショートレビュー集2010

さて今年もやって参りました年忘れお蔵入りショートゲームレビュー集2010。く○ちーやら、○にちーやら、くに○ーやらの有名デザイナー達がここに載せられるんじゃないかと毎年肝を冷やして欲しいと願うレビュー集です。つっても、ここにあげたからといってつまらないゲームではなく、なんとなく細かくレビューすんのがめんどくさくなった奴もあります。

今年はディクシットの大賞受賞をうけ、やたらめったら出まくったコミュニケーションゲーム、そして去年のドミニオンのシステムをパクりまくったゲームが国内外(特に国内)でわんさか出るなど、個人的にうんざりする年でもありました。どちらも似たようなフォロワー戦略ですが、前者は去年のワーカープレースメント(駒を置いてアクションを選択するタイプ)ブームのように仕方がないかなと思いますが、後者についてはあまりにも類似しすぎでどうにもやるせないものがあったりします。

同人ゲーム業界においては、ドナドナやサバンナタイルなどの本間さんが、川崎さんに続き世界的デザイナーになれると思ってます。このどちらかが日本人初のドイツゲーム大賞受賞者になるんじゃないかと密かに期待したりしてます。障壁があるとすれば、日本でのボードゲームの知名度の関係上、小品を作らざるを得ないというところでしょうか。

ロスバンディット Los Banditos Reiner Knizia

くにちーの廃品利用ゲーム(?)のひとつで、さいころでバトルラインをやろうという。手軽でおもろそうと思って買うたはいいが、まあ、こんなもんかという印象。さいころ化したゲームは数あるが、カードによる0%か100%かの確率がなくなり、ただの確率論になってしまいそれほど楽しいとは思えなかった。わしがさいころゲームがあまり好きじゃないてのもあるやろうけど、あれこれこねくり廻すならちんちろりんをやってた方がええんとちゃうか? と思ってしまう。好きな人はどうぞ。わしはラーダイスゲームにも書いたと思うが、元々さいころゲームとしてデザインされたゲーム以外は買わないようにしたい。このゲームやるくらいなら当然のこと、バトルラインやショッテントッテンをやった方が楽しめる。

さいころで役を作る。点数タイルを獲得していくのだ。

犬の散歩 Walk the Dogs Alan Moon & Aaron Weissblum

かなり前になるが大量の犬フィギュアが可愛いので買うてみたはいいが、ヤフオクで高値で売れるようなのでなんとなく売ってしまった一品。それから再販を待ってるが出てこない。ムーンのシンプルなジレンマを感じさせるゲームだった気がするが、実のところTAMが犬に交尾のポーズをさせてた以外あまり覚えていない。確かツタンカーメンのようなゲームでぼちぼちの楽しさやった気がする。再販すればまた買うのでそのときに再レビューするかも。なんか2のカードが強かった気がする。

犬をこのように適当に並べて、手札を使って自分の前に犬の列を作っていく。


TAMの列。見ての通り、交尾させとる。写真が残ってたw

アップタウン UpTown Kory Heath

アメリカのボードゲームショップFunagainが出したゲームで、たしかバネスト発信で、おもろいという評判になった。見た目が当時流行ってた数独ぽいが、システムを流用しているものの内容は違う。
陣取り要素がシンプルにまとめられており運の要素も適度にあるが、長考しがち&爽快感がない&盤面がつまらないので、あまりおもろいゲームやとは思えんかった。

数独のように、ボードに配置していき、出来る限り同じグループになるようにしてくゲームだ。

君主論 Il Principe  Emanuele Ornella

作者は一時オルトレマーレで人気が出たオルネッラ。なんかやたらとたたき売りになってた。評判が芳しくないが、雰囲気がいいのと、かなり安かったんで買うてみた。単純な陣取りならず、本来使い捨ててあるはずのカードにまで勝利点を換算する事で、いったい何を目指せばいいの? と頭を抱える事になった。何をやってみても微妙な差しか生まれず、ゲームの心地よさを味わえないのだ。オルネッラはそういうのが多くて、ゲームの見通しが非常に悪い。個人的にヒットだったのはビザンツくらいだ。

使った後も自分の前に置いておき、点数が発生する。基本はボード上に陣取りの筈なのだが……

ローマの栄光 Glory to Rome Carl Chudyk

タメラが自家製の和訳チャートを持ってきた。カードに特色が色々ありすぎて詰め込みすぎた感がある。様々な特殊能力があってその能力に沿って緻密な事をさせるくせに最後の方に入る強力な特殊能力で、そんなんが吹っ飛ぶ大味な展開になる。それさえなければもうちょっとマシな評価やったと思うが、今まで積み上げてきたそれぞれの独自の得意分野が一撃で覆り、ただの枚数計算になるのはいただけん。そしてプレイ時間は80分だ。昔のアメリカ風カードゲームという印象。軽く楽しめるドイツゲームを知った今では言語依存ばりばりといい個人的評価は低い。ただしマニア受けはすると思う。Geekではかなりの高評価なのでこういった手の込んだゲームが好きという人にはお勧め出来る。

見ての通り、終わった後はぐちゃぐちゃ。やるなら日本語化は必須である。
チャートと見比べながらやったのでテンポが悪かったのが良くなかったのかもしれない。

ブロックストライゴン Blokus Trigon Bernard Tavitian

ブロックスのほんまにおもろい形は三角形だ! とフリーのダウンロードゲームが作られたのだが、本家が著作権に問題あり、と出してきたのがこれ(多分。わしの妄想かも知れんが)。ブロックスの弱点である3人プレイでも安定して出来るという評判だが、いかんせん難しすぎた。もう、どこに形をはめ込んでいいのやら、さっぱり解らん。あまりにも難解にして失敗してしまったという最たる例。確か韓国にもブロックスを真似したジェムなんたらとかいうのがあったようだが、同じようなもんかなと思ってる。
というよりブロックスはテトリスの形をしてるので、なんとなくどんなピースがあるか想像つくのだが、こいつはどんな形のピースがあったのか頭にさっと思い浮かばないのがネックなんやと思う。

この変わったパーツの形で、さっぱりどこに入るかイメージ出来ないのだ。むずすぎ。

スナップショット SnapShot Ruediger Dorn

わしの嫌いなドーン作なのでまったく興味はなかったが、ゲームマーケットにて新作という事でなんとなく遊ぶ羽目になる。おはじきで戦略的に目的を達成するというゲーム。おそらくカラバンデのようなゲームを作りたかったんやと思うけど、細々と当てていかなければならなかったり、ドーンお得意の特殊効果でなんやかんやとややこしかったりと、爽快感に欠ける。子供の頃兄貴とようやってた、いくつか重さの違うコインを用意して、単純に王コインを落としたら勝ちの方が十分おもろいと思った。障害物も動くし、全体的にルールが緻密な割に雑な印象を持った。

GEEKより。まあ、おはじきだ。それ以外に何もない。

王への請願 Um Krone und Kragen Thomas Lehmann

さいころゲームやけど、さいころゲームじゃなくておもろいという噂があったので、買うてみた。さいころをいじる事が出来る特殊タイルをさいころの目を使って購入していき、徐々にさいころの目を自由自在に操っていくゲーム。最終的には6のぞろ目を10個くらい出すようにするのだが、タイルの効率を1,2度やった程度では把握出来ず、さらにつっこんでやる程のおもろさを感じられないので売ってしまった。慣れるまではあれこれと確認するのでテンポが非常に悪い。トムレーマン作は確認事項が多くて取っつきが悪い。

さいころをいじれる特殊タイルを得ていき、最後はぞろ目出しまくるゲーム。

穴掘りモグラ Die Maulwurf Company Virginia Charves & Bertram Kaes

子供向け、解りやすく楽しい仕掛け、最後まで勝敗が解らない展開の綾ありという良作である。が、思った以上に動かせる選択肢がなく、カードによってやらされてる感が強い。この数字なら、そこをそう動かすしかないやんけという状況が多くて自分で考えるというより探す作業に感じた。単にわしに合わないだけ(miaはかなり気に入ってる)で、ベストセラーとなっている事から子供向けのゲームとしてお勧め出来る。本来ならここに書くべきゲームじゃないのかも知れないが、レビューがめんどくさくなったのでここで紹介しておく。同じモグラを使ったくるりんモグラの方が好きだが、子供には間違いなくこちらだろう。盛り上がるのが容易に想像できる。今、miaからこんなとこに載せるのはもったいないというクレームがきたので、そのうち正式レビューするかも。

モグラの入れる穴に駒を入れる。そしてボードを取り除くとどんどんと深くなっていくに従い駒が減っていくという仕掛けが素晴らしい。


4階層となったボードを経て、最後のゴールデンシャベルを手に入れるのはたった一つだけである。

ワードバスケット Word Basket 小林俊雄

しりとりをシステム化した素晴らしいゲームやとは思うんやけど、実際にやってみると、恐ろしく難しい。全然、言葉が出てこんのよ。本来ならパーティゲームとして盛り上がるところなんやろうけど、まったく言葉が出てこんで盛り上がらん。得手不得手がもろに出るゲームなのだ。
そしてわしは不得手の部類。得手の人たちがやったらそれはおもろいと思う。ちなみにこのゲームは、アメージングテーブルゲーム で簡易版が付録として付いている。この雑誌はゲーム初心者には値段も安く、カタログとしても楽しめるお勧めの雑誌である。

メビウスサイトより。この場合、”れ”で始まって手札のカードで終わる文言を言うてカードを無くしていくゲーム。早いもの勝ちで放り込んでいけばいい。
駿河屋で購入

というわけで年忘れショートゲームレビュー集2010を終わります。
今年は新しいレビューサイトが続々と登場してきたのは嬉しい限り。是非とも長く続けていって欲しい。

またホビージャパンが本格的に参入をはたして、日本語化ゲームが増えてきたのは非常に喜ばしい事ですが、メビウス、アークライト、ホビージャパンとあちこちからゲームが大量に出はじめ、個人で楽しむには部屋の場所としても追い切れなくなって来ました。
ゲーム人口は大幅に増えたと思うのですが、ヘビーゲーマー層とライトゲーマー層の二極化が進んできたように思います。今後もジョーコデルモンドは徹頭徹尾、初心者やライトゲーマーから中堅層向けの視点という形で進めていきたいと思います。

来年は色々と忙しくなりゲームをする機会が減ると思います。レビューを書く時間もなくて週一ペースを守れるかどうかは解りません。準備やプレイに時間の掛かるゲームが出来なくなってきましたので、軽めのゲーム紹介が多くなると思います。まあ、そもそもヘビーゲーマーはこんなページを参考にせずとも、自分で買うて自分で評価するでしょうね。

それでは皆さん、メリークリスマス、そして良いお年を!
Buon Natale e Buon Anno!

gioco del mondo