ドイツゲーム大賞2006ノミネート作について
ロボット10等兵にごちゃごちゃとしゃべらすよりも、コラム書いとけよ、という事で折角のこの時期、予想してみた。
思えば、去年は、ナイアガラで簡単やったなあと。やった瞬間、多くの人がこれやと思った筈。
で、今年、ドイツゲーム大賞のすそ野を広げるというゲームが全然見あたらへん。まじで、日本に入ってきとんかと、疑いたくなるほど。わしの思うどのゲームにもそれぞれ今までのドイツゲーム大賞の概念から外れた部分があるねん。
審査員こりゃ、辛いでぇ。
と書いてアップしようと思ったら、ノミネート作が発表された。日本で普通に入ってきてるのは郵便馬車のみ。うむうむ、それでええねん。わしがやったのも郵便馬車のみ。
★海賊(Seerauber / S.ドーラ / クイーンゲームズ)
★ローマ水道(Aqua Romana / M.シュレーゲル / クイーンゲームズ)
楽天で購入
★ジャスト4ファン(Just 4 Fun / J.グルナウ / コスモス)
楽天で購入
★郵便馬車(Thurn und Taxis / K&A.ザイファルト / ハンス・イム・グリュック)
楽天で購入
★ブルームーンシティ(Blue Moon City / R.クニッツィア / コスモス)
楽天で購入
話題の郵便馬車だが、ふたりで一度しかまだやっていないが、これの楽しさがよく解らなかった。ルールは簡単だが、イメージが掴みにくいので、完全にゲーマーズゲームだと判断した。あったとしてもドイツゲーム賞だろう。こちらはわしの大嫌いなルイ14世が受賞したので、興味が相当薄れた。完全にわしと意識が違う。これはもうほっとく。
ローマ水道は、もう線路くっつけ系は要らん。システム系に目新しさもなさそうなんでたぶんこれはならんでしょ。コンポーネントは非常に綺麗やねんけどね。メビウス頒布会で、頒布されたにもかかわらず一般販売されなかったつうのが、すでに無さげ。もしこれが選ばれたらメビウス親父の慧眼が曇ったって事でしょう。
ジャスト4ファンは、アブストラクトチックな感じ。画像をみるとパズルの問題集のような感じ。悪くはなさそうだがアブストラクトはあまりトレンドではないと思う。数独とよくにた感じかな? ま、頭脳絶好調がならんかったのに、これはならんでしょ。
海賊は小箱という事で見逃されてたようだが、カルカソンヌがそうであったように、割とあるんじゃないかと密かに思ってたり。
そして、わしの大本命のブルームーンシティ。このラインナップやとクニッツィアが決定打のない今年の間隙をついて、密かに受賞するんじゃないかと思ってる。とうとう奴も無冠の帝王返上かあ?
ずりーなー。
こんな時にたまたま選ばれるなんて。それでええのか? クニッツィアよ!
ま、ええな。うん。別に獲ったら獲ったで。実はちょっとおもろそうやなあと思ってるのだ。二人用のTCGゲームを4人で遊べるように改良しているらしい。そしてコンポーネントをみると、なんとなく陣取りを思わせてなかなかに良さそう。こりゃ楽しみだ。
予想
◎ ブルームーンシティ
○ 海賊
キャメロットを覆う影が、非常におもろかった。初心者に楽しめる度では一番だが、いかんせんルールが細々としているのがネック。そしてアメリカ企業であり、チケットトゥライドと同じメーカーにすぐに大賞を授けるかという疑問がある。この中では一番可能性が低そうだ。価格も高すぎる。と書いてたら特別賞になってたね。
TAMとたっかんがやたらと推しまくってる、キーラルゴだが、内容がとてもデジタルゲームに似ている。確かにわくわくするし、ゲームとしては面白いが、テレビゲームで、もっと面白く作れるデータ型のゲームなのだ。(安田均のゲームを斬る! は、デジタルゲームをデータ型のゲームと定義した事にひどく感心した。プレイヤーの絡みではなく、データを徐々に公開していく事でゲームを展開させていくのだ)これはドイツゲーム大賞という以前にドイツゲームというあり方に反している。やっぱり推薦にさえ漏れてた。
他ちょっと重めでは、チケットトゥライド〜メルクリンが続編でなければ、かなりいい勝負をしたかも知れない。メルクリンにはドイツゲーム賞に輝いて欲しいと思う。続編ではなく、違うテーマとして出していれば、可能性は多いにあったと思うだけにとても残念だ。確かにムン様がシリーズ(4作品中)で一番気に入っているというだけはある。ゲームの戦略幅、バランス、雰囲気、全てが一級品だ。欠点があるとすればプラッチックの駒であろう。特に得点駒は何故木製から変更したのか不思議だ。
しかし続編にだけは、いくら面白くても与えてはいけないと思うので、ここはしょうがない。もしそれで万が一にも大賞を獲ってしまったら続編ばかりを作り、業界が閉塞してしまうからだ。こういったアメリカ方式はドイツゲーム大賞に馴染んで欲しくない。
また近年この5つ選出のノミネート方式で、それぞれのジャンルから1つずつ選ぶといった傾向が見受けられる。アブストラクト、小箱、ゲーマーズゲーム、ファミリーゲーム、ふたり用など。このやり方はその年のトレンドを作る上で非常に面白いやり方だろう。ヘビーゲーム傾向が強ければ、そのまま大賞になればいいし、ライトなゲーム傾向ならそのままノミネートしたライトゲームを大賞にすれば良いわけだ。つまり、ノミネートされるという事はその分野の今年の代表作となるという意味だ。
面白いゲームをまんべんなく選ぶのではなく、この方式だとゲームの趣向が偏らずに済むと思う。いくら面白くてもそのジャンルで2番手評価なら(例え他のノミネート作品より完全におもろかったという逆転現象が起きたとしても)ノミネートされないというのは残念だが、それよりもこの方式の方がよっぽどゲーム業界の将来(多様性)を考えた形だろう。流行だからといって、次から次へと二番煎じ三番煎じを狙うどこかの業界に爪のあかを煎じて飲ませてあげたい。うーむ、とやっぱりドイツ人の凄さにうならされてしまった。ちなみにわしゃ、ドイツゲーム大賞は時代のトレンドを読んで選ぶのではなく、トレンドを伺いつつ作っていくという認識をしている。ドイツゲーム賞はトレンドを選出しているのではなく、ゲームを趣味とする人たちいわゆるゲームフリークが好むゲームだと認識している。わしゃ、フリークでもないし、初心者でもないという微妙な立場なのだが、好みは明らかにドイツゲーム大賞寄りである。
2006年はゲーマーズゲームリッチの年であったと思う。佳作のゲーマーズゲームが出揃った。
しかし我ながら、中身の薄いコラムでした。すまん。実はもっと色々書いてたのだが、既にノミネート作が発表となって、情報が古くなってしまったのだ。(||
゜Д゜)ガーン!!
なんとか郵便馬車にだけは、なってくれるな。と願うのであった。どうも好きになれん。ハチエンダのがおもろい。ちなみに郵便馬車もよくチケットトゥライドと比較されてるが、まったくプレイ感は違ってたよ。あ、そうそう、子供ゲーム大賞については魔法使いの夜で決まりでしょう。他の4作はやってないけど、こっちはビビッときたんで簡単。
gioco del mondo