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Antoine Bauza
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Editions du Matagot
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2〜4人
60分
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タケノコ
駿河屋で購入
日中友好の証として、パンダが日本に贈られてきました。
このパンダを育てたいのですが、パンダは竹の笹しか食べません。
竹林を増やして、パンダを育ててあげましょう。
プレイ感
ボザはあんまり合わんデザイナーやけど、せっかくの日本語版やしコンポーネントも可愛いので買うてみた。
前日に急遽新春ゲーム会を開催決定、オビ湾、タメラ、miaとの4人プレイなのだが、ルールブックを読む時間がなくて、来た早々、タメラに読んで貰うことにした。
タメラ「うわ、これやばいっす」
オビ湾「まさかタケノコをやる羽目になろうとは」
タメラ「ボザ、デザインに一貫性が感じられない」
オビ湾「ボザ、複数人説でしょ」
と、やる前から散々の言われよう。
ルールは、手番中に2つのアクションを選ぶ。アクションは土地タイルを追加する、水路をひく、パンダを移動させる、小作人を移動させる、目的カードを引くの5つある。
土地タイル追加は、裏向けのタイルを3枚引いてそのうちの1枚を真ん中にある池に隣接するように配置する。残りの2枚は山札に裏向けに戻す。
水路は、辺と辺の間に(カタンのように)池タイルから繋げて置いていく。それで土地タイルに水がやってくれば、竹が1個成長するのだ。竹は、タイルの色によって置く色が決まっている。
池タイルからくっつけるようにタイルを追加する。辺が水辺に触れてるので、この黄色のタイルには黄色のタケノコが生えるのだ。
パンダと小作人は両方とも(オレの魚だぜのように)真っ直ぐなら好きなだけ進める事が出来る。止まった先で、パンダは竹を1個食べる(プレイヤーの手元に置く)し、小作人は水がきていればその土地タイルと隣接している同じ色の土地タイルに竹駒を1個ずつ追加する働きがある。
目的カードは3種類あり、土地タイルの組み合わせによるもの、パンダに食べさせた竹によるもの、竹の状態によるもので、それぞれ自分の手番で条件を満たせば、カードを公開して勝利点を得る。人数にもよるが、最終的に規定枚数を公開したら最終ラウンドを1度行い、勝利点の合計点が高いプレイヤーが勝ちだ。ちなみに目的カードは5枚までしか持てず、捨てる事も出来ない。
おっと、その前に、手番の最初にサイコロを振って、賽の目によって色んな特殊効果を貰う事が出来るというのを忘れてた。
これが個人ボード。手番に2つのアクションを選ぶ。左上に見えるのが目的カードで、色によって内容が違っている。引く時は好きな色を選べばいい。
序盤、タメラがパンダに竹を食わせ効率よく目的を達成しつつ、追加で目的カードを得る。
オビ湾「おいおい、またルール読んでたもん勝ち? 相変わらず汚いね」
タメラ「いや、今読んだとこですよー」
わしは、小作人を動かして、竹を生やして4個の竹にするという目的カードに大きな勘違いをして大失敗をこく。
目的カードは厳密で、土地タイルに特殊効果がある絵の場合は、その通りのタイルでないといけないのを、下位互換として捉えていたのだ。
※土地タイルには手番最初のサイコロの目によって、3つの特殊効果チップがのる事がある。水路が達していなくても水源のある池、パンダの竹食いの禁止、竹が倍成長するチップとある。これらは土地タイルに元々くっついている場合もある。
タイルには3色あり、それぞれ同じ色のタケノコが育つ。土地タイルには特殊チップが載っているものがある。例えば今パンダがいるところはパンダがタケノコを食えないのだ。小作人のいるところのマークは、小作人の育てるパワーが2倍になる。
mia「じゃ、これとこれを完成」
皆「えー! ごっつ高得点ばっかり」
意外にもmia、調子よくゲームを進める。
ゲーム序盤は竹が全然成長してなくて、焼け野原のよう。
皆、パンダに竹を食わせまくっていたからだ。と、このときは思ってた。中盤以降にょきにょき伸びるので心配なかった。
ようやくタケノコが伸び出してきた。水路は池から辺に這わせるようにして延ばす。辺に水源がこないタイルはタケノコが成長しない。
わしはミスもそうだが手元にきた目的カードの得点が低くてかなりあえいでた。
オビ湾「もう、ここはピンクばかりですよ」
ひたすらピンクの土地を追加で足していくオビ湾。
タメラ「なんなんすか、それ」
オビ湾「ピンクの小作人。黄色の竹は任せる」
目的カードがピンクに集中しているようだ。
目的カードは、ほかす事は出来ず5枚までなので、上手く達成出来るようにしなければならない。
わしの目的カード。どうにも安いのしかこない。
mia「うーん、この小作人、どうして直進しかしないのだろう」
この直進ルールが非常にきいてて、ここに行きたいのに行けないってのがもどかしい。2アクションしかないので、無駄に移動させるのは勿体ないのだ。土地タイルが広がっていくと益々そういうケースが増えてくる。
序盤は、なかなか目的が達成出来ず、このペースでいくと2時間掛かるなと思ってたが、中盤以降は、次々に目的が達成されて終息に向けてスピードがあがる。
タメラ「あ、この上級ルールだけは入れましょう。目的カードを引いたら既に達成していれば、それを捨ててもう1枚引くです」
確かにタメラの言うとおり、終盤に近づくと、引いた瞬間達成している目的がかなり多くなってくる。そういった目的カードが多いのでチケライみたいにはいかず、ただの引き運になってしまうのでこのルールは入れた方が絶対にいい。
相変わらず高得点のmiaに対して、タメラは細かく目的を公開していき、とうとう終了条件である7枚目を公開した。こうなるともう1周してタメラでゲームが終わる。その間に出来る限り目的を達成すればいい。
わしはここでなんとか2枚を達成させて終了。
タメラは8枚目を達成し、終わらせたボーナスとして2点貰う。
合計点は、タメラがmiaを1点差凌いで勝利。
最後はこんな感じで終わった。左にあるピンクの竹林がオビ湾がいそいそと作った竹林である。ちなみに竹駒はなんと、木製である。
思ったよりも差がつかなかった。意外といいかも。
所要時間60分
オビ湾のコメント
普通のゲームでしたね。ちょっとサイコロ運が強すぎるかも。竹の駒が木製なのには驚いた。
miaのコメント
面白かった! またやりたい。
ソマーリオ
変わったカードゲームばかりやってるドゥームナイトの面々にはぼちぼちの評価だったが、わしもmiaと同じくおもろいと思った。
サイコロ運に関しては、同じアクションを選べるというのだけがインケツなだけで、後はそれなりに能力は平均してるように思うので、場をかき回すのには悪くないルールだと思う。
むしろ運という事に焦点をあてれば、目的カード運の方がよっぽど強い。パンダに食わせる目的以外は、相手と同じような目的をひいた方が当然強くなる。若干、運寄りのゲームで、プレイしてると作者はこのゲームで一体何をしたいんだ? という疑問が生まれたりするのだが、ファミリーゲームとしては良い出来だ。
水路の概念とか小作人とかわしの嫌いなサンチアゴのようなイメージだったがプレイ感はまったく違う。一言でいうと自作自演のゲームで、プレイスタイルとしてはリーフエンカウンターを無茶苦茶簡単にしたような感じだ。もちろん全然似ていないがあくまでプレイスタイルという意味で。
コンポーネントは、オビ湾の指摘通り、竹の駒はなんと驚きの木製である。色はけばけばしいが、わしはこれはこれで雰囲気も良く視認性も良いと思う。パンダ、小作人も併せて造形はしっかりしており、コンポーネントは文句なしである。
ボザには、相変わらずデザインに一貫性を見いだせないが、世界の七不思議、花火、そしてタケノコをやった限りではタケノコが一番おもろいと思った。パンダは笹を食うのであって竹は食わんとか、そもそも竹であってタケノコとちゃうやんけ! というのもあるが、プレイ時間も短く二人から出来るし、ルールの見通しもよくGeek評価も7.5とかなり高いのも頷けるところがある。
ほんま言うとをつけようと思っていたのだが、プレイしていると「いったい、自分は何をやってるのだろう??」という哲学的な疑問が出来て、つける気が失せてしまった。おもろいゲームなのだが、システムに対するなんとも言えない情感に負けてしまった感じだ。