Gunter Cornett
&
Alvydas Jakeliunas

Phalanx

2〜4人
10分

オイ、それはオレの魚だぜ!

駿河屋で購入
ペンギンが我先に海に飛び込んだかと思えば、口にお魚いっぱいほおばって戻ってきます。
今、一頭のペンギンが飛び込みました。
横からそれをさらっていく別のペンギンの姿がありました。
先に飛び込んだペンギンはとても悔しそうに戻ってきます。
きっとペンギンはこんな風に話をしているのでしょう。
「おいおい、それは俺の魚だぜ!」

プレイ感

フェドゥッティ大賞に輝いたらしく、あちこちで結構評判なので、購入してみた。割とお手軽ゲームっぽいので、まずはBBと二人プレイにて。


こんな感じに適当にタイルを並べる。これはちょっとめんどくさい。それから魚が1匹のところに自分のペンギンを置いていく。

ルールは至って簡単。手番に駒を好きなだけ真っ直ぐに進める。その駒が最初にいたタイルを取る。タイルには魚が1匹から3匹描かれており、最後にこれをたくさん集めたら勝ち。

次々にタイルが消えてなくなっていくので、自然、もう動けない駒が出てくるのがポイント。つまりこれは陣取りそのものである。


動いたら、元にいたタイルを貰うだけ。

目先のことしか考えないBBは、3匹とか描かれているタイルをひたすら目指す。

おろかよのう。

わしゃ、隅っこにいけば後で苦しくなるのを一目見ただけで解る大天才なので(まあ、誰でも解るけど)なるべく中央部の魚を集める事にした。


黄色のBBのペンギンたちが分断されてるのが分かる。わしのナイスムーブメントにより、しょんぼりだ。

そして、ここぞというときに、「うりゃー」とBBのペンギンの退路を断ってやった。ふふふ、どうだ。もう動けまい。

BB「ああ、この人、しょんぼりペンギンになってる」

そうやって、1匹、また1匹と、BBのペンギンをしょんぼりさせてやった。残るは広大な魚がいる地上の楽園だ。


こうなって…


あとはがっつり頂くのみ!

ふははははー

所要時間10分


最終的にこんなん。動けなくなった最後のタイルはペンギンを取り除くと同時に得点とする。

BB「もっかい!!」

さすがに二度目は、しょんぼりペンギンになりたくないらしく、迂闊にも端っこに行くことがなくなった。

しかし、このゲーム、やたらとゲーム展開が早いので、どうしても分断されていくようになっている。本来なら魚の数を勘定して、うまく分断されていけばいいのだろうが、わしゃ、数字がそれほど得意ではないので、スペースをどれだけ確保出来るかに注目して、うまくBBのペンギンを分断させていった。

結局、3回やって全勝。

BBのコメント

これ、簡単やけど、面白いなあ。孤立させられるとしょんぼりしてしまうわ。

TAMのコメント(後日やった)

端っこ行くん、むっちゃ恐い。いつ分断されんのかとドキドキします。面白いですねえ。

ソマーリオ

一番驚いたのは、なんでこんな簡単なルールやのに、今の今までドイツゲームになかったんやろという事。これほどシンプルなルールでありながら、むっちゃおもろい。まったく運の要素のないアブストラクトなので世界大会開いてもいいくらい。

ペンギンの動作や、タイルがなくなって動きが取れなくなっていくところがビジュアル的に非常にマッチしている。

最初タイルを並べるのがめんどくさいところだけが難点だが、ゲームは10分程度で終わるくらい非常にスピーディで、ストレスなく遊べる。それでいて考え所もしっかりとある。クニッツィアの『砂漠を越えて』もシンプルな陣取りゲームでプレイ感も似ているが、こちらのほうがよりシンプルで洗練されているように感じた。砂漠を越えては陣地を実際に囲っていくゲームだが、こっちはタイルを取って無くしていくことで、陣地を自然囲っていくように出来ている。

後日、TAM夫妻と3人プレイで行ったが、二人プレイと比べて差異は感じられず、二人でも多人数でも同様に楽しめる非常に優秀なゲームといえる。ただ実力差が出やすいので、出来れば互いの思惑が混沌とする多人数のほうがいいかも知れない。或いはペンギンの数を減らすというハンデもいいかも。

これがドイツゲーム大賞だと思うのだが、2003年はアルハンブラか。うーん、それは仕方ないな。

アークライトから日本語版が出た。とても安いのでお勧めしたい。タイトルは それはオレの魚だ! に変更となっている。

gioco del mondo