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Dirk Henn
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Queen Games
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2〜6人
45分
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アルハンブラ
ルール説明
2003年度ドイツゲーム大賞。Stimmt so!(シュティムトソー)という株のゲームのリメイク。決まった当初はおもろないんちゃうんというのがあちこちに流れたが、おもろいでという評判が徐々に持ち直した。
4種類の場所に置いた建物は、それぞれに対応したお金でしか買えない。購入した建物をつなげていき、3回ある得点計算で、多数を占めて、一番得点の高い人が勝ち。
お金はグルデン、ドゥカート、デナール、ディルハムの4種類である。
プレイ感
なんとかぎりぎり今年のゲーム大賞のゲームに間に合わせる事が出来た。わしなんかはリメイクが大賞を取ったというだけで萎えであっり、「また大賞の審査員やっちまいやがったか!?」と思ってた。ところが他の賞でも上位に食い込み出したのをみて、これは結構おもろいんやとおもいだした。
兄貴、TAM、ぴの、MIRUを混ぜての5人プレイ。
わし、緑のお金ばっかりで片寄りまくってるやん。そしてまた緑の通貨で買える建物がアーケードでまた片寄りまくり。アーケードって壁が多いのよ。
つまり、超閉鎖的なアルハンブラが誕生することとなった。
「げー、もう伸ばすとこ下しかないやんけ!」ぐるりと壁が取り囲む。
なんつう厳しく、しかも宮殿とアーケードしかない偏ったアルハンブラじゃ。上と下にしか伸ばせねえ! 右に置いてるのがお金で、4種類ある。左が、通貨によって買える建物であるが、今、黄色の通貨で誰かが購入したとこである。自分のターンに出来る事はこのどっちかと思って間違いない。
それと対照的なのが兄貴のパビリオンを中心としたアルハンブラ。壁なし?
しかし得点計算になってこの壁が威力を発揮した。いっちゃん長い壁分、ポイントが進むのだ。
おー、これぞアルハンブラ。アルハンブラちゅうたら壁である。壁といえば、関東狂走連合参上! 夜露死苦である。
しかし、わしは価値の低いアーケードばっかりなので夜露死苦ボーナスで稼ぐしか手はないのである。
ある程度出来上がったところで、隣のTAMを見ると、庭園ばっかりのアルハンブラだ。ごっつジャングルチックでターザンとかマンキーとか出てきそうな勢いである。
なかなかに他人のアルハンブラを眺めるのは楽しい。MIRUのは……3個……まあ、置いておこう。
結局、夜露死苦ボーナスかなり強力で、後半MIRUも追い上げてきて、TAMとわしの同点優勝に終わった。
高得点の塔とかが多かった兄貴はオープンさゆえに最下位転落。そらこんなにオープンな宮殿やったら他民族に侵略されるわ。
所要時間50分。
箱庭的なゲームで、眺めているだけで楽しくなるゲームである。他人に干渉出来ないところも大目にみる。こういった都市開発ゲームにはラ・チッタがあるが、軽く楽しみたい人はアルハンブラを、重厚に遊びたい人はラ・チッタをやればいい。眺めて楽しい箱庭ゲームの選択枝が増えたって事だ。ラ・チッタなぞがドイツゲーム大賞に輝く事はないので、一般的にはアルハンブラかなと思う。
左からグルデンを8、ディルハムを10、デナールを5、ドゥカートを9以上払わなければ買えない。きっちり払うともう1回出来る。ちなみに上に見えるのがMIRUのしょぼしょぼアルハンブラである。右にちょろっと見えるのがTAMのジャングルアルハンブラ。
通貨をきっちり払えば1ターン追加が強くてそれで勝負が決まるという話は、間違いである。確かに強いが、それで勝負が決まる訳ではない。やっぱrきちんとした都市開発をしたプレイヤーの方が強いと思う。運というのであればそれよりもどんな通貨を引くかの方が勝ち負けを左右するファクターであろう。
通貨は5以上になると終わり、それまでなら何枚でも取れるのだ。きっかりとしたお金で払った方がいいので価値が高くても得をしないところがよく出来てる。状況に応じてお金を取ろう。
こっちがリメイク前のStimmt so!。たしかにアルハンブラの方が美しくておもろそう。
TAMのコメント
お前、これ買うやろ?
なんで解ったんですか! 千里眼すか!
やりながらそんなにニタニタしたら誰でも解るわい!
ソマーリオ
このゲームのええとこは非常に建設的で、アッシリア人とかヒッタイト人とか出てこないところである。
ゲーム初心者や、女性にも受けがいいと思う。眺めていて楽しいのだ。
黙々とやるという批評があるが、わしらはおしゃべりなのでそんな感じはなかった。相手のアルハンブラについて話をすればいいのである。タイルはとても綺麗で、そこに生活している人が見えるような感じすらする。
コンポーネントの欠点は壁の部分の絵がしょぼいところで、もう少し描き込んで欲しかったくらいだ。あとQueenGamesお得意の深い箱は収納するのに難点なとこかな。
初心者にお奨めなのだが、ルールを把握してくれるだろうかという懸念はある。(そんなに難しくはないが、ルールを読んだだけでは建設のやり方が解りにくい。置いてみたらすぐに解るのだが……)出来たら正月用(こちらはかなり軽いゲームを選んでいる)にちょっとステップアップして出来るゲームとして持ってて欲しいんやけどなあ。人数も2人から6人(6人まで出来るのは意外と少ない)と幅広くカバーしてるし、値段も4800円というぎりぎりやし。うーん、でもやっぱり4000円くらいまでかなあ、ゲーム知らん人が買える値段ってのは。……ってだから知らん人はここ読まんって!
実際のアルハンブラ宮殿の風景についてはこちらをどうぞ。とても綺麗です。たぶんこれを見てからやるとゲームがもっと楽しくなると思う。おー、確かにジャングルアルハンブラみたいなんあるやん!
ちなみにヘンは自作でゲーム会社を作ってたが、コンポーネントを自分で手がけてもいた。下記がそれ(笑) シャハトと比べてみておもろいだろう。
今日の一枚、ディルク・ヘン作 【おんぶおばけ】