Marco Teubner

Zoch

2〜4人
45分

サフラニート

Rajiveの市場ではスパイスに注目が集まっています。
国中の料理長がスパイスに惹かれて新たなブレンドを作り、トレンドを作りだそうとしています。
焼いたパンのチップをスパイス皿に投げ込んで競りを開始しましょう。







プレイ感

今回のメビウスのZochシリーズはぴっぐテン、おばけキャッチ、アロザ殺人事件とおもろそうなんが揃ってる。その中でもこのサフラニートはテーマにかなり惹かれた。miaと二人プレイにて。


ボード上には9種類のスパイスが描かれている。それと対応したスパイスカードがあらかじめプレイヤー人数によって何枚かオープンされており、手番には、自分のタイルを1枚ずつ裏向きに投げ込んで、そのスパイスカードの購入権を得るのだ。タイルには10ルピーから60ルピーの値が記されており、最高価格を載せたプレイヤーから順番に、スパイスカードを購入していく事が出来る。他に配合カードというのがあり、これには必要なスパイスカードが3種類描かれている。この配合カードを3枚先に集めたプレイヤーが勝者だ。

今回は二人プレイなので、スパイスカード4枚、配合カード2枚、投げ込むチップは4枚である。投げ込み方は、よくある指で弾くのではなく、ボード外から放り込むのだ。チップはポーカーチップのようなプラッチック製であり、ずしりと重みがある。


しっかりした作りのボードに9つのスパイス、4つのアクションマスが描かれている。ここにチップを投げ込んで場に出たスパイスカードを購入していくのだ。今回は二人プレイなので、スパイス4枚、配合が2枚オープンにされてる。

これがなかなかに難しい。相手のチップをはじけ飛ばすメリットもあるので、スライドさせるように投げ込むのがいいのだろうが、角度が深くて滑らなかったり、斜めに入るとそのまま転がって外に出てしまったり、そもそもボードの外枠に当たって入らなかったりするのだ。オープンになってるスパイスカードのない場所にチップがあってもしょうがないので、狙うスパイスなんて限られている。

微妙な判定の時は、チップの真ん中には穴が空いており、ここにスパイスのラインが少しでも見えたら載った事になる。


基本は裏向けに投げるのだが、ひっくり返って数字がばれる場合もある。また微妙な判定の時は、真ん中に開いた穴にヘリが見えたらOKとする。腹立つのは、スパイスカードが出ていないところに乗った場合である。売る事も出来るが大体無駄に終わる。

また誰かが1枚でも乗せたスパイスのカードを売る事が出来る。その場合、そのスパイスに乗っている全てのチップの合計額で売る事が出来るので高値で売りたい場合自分のチップをたくさん乗せればいい。二人プレイだと売らずにゲーム終了まで持って行けるが、多人数だと1度は売らないと勝てないらしい。それが結構絶妙やったりするとタナカマが書いてた。

miaはこういったのはなかなかに上手く、わしの苦心しておいたチップをはじけ飛ばしつつ、自分のチップを狙った場所に置いてくる。

そこで作戦変更して、ちょい置き戦法にした。スライドで奥のスパイスを狙うのではなく、手前のスパイスにちょいと投げ込む戦法だ。これが決まる時もあれば、バウンドが激しくて、立ち上がってころころと転がってしまったりもする。それでもスライドよりはまだ確率は高い。

わし「ふう、成功」

mia「あ、わたしもそこが欲しいのに」

スライド投げ

わしのチップがはじけ飛ばされmiaのチップがその位置に。

(|| ゜Д゜)ガーン!!

わし「ちょ、お前、ほんま腹立つなあ」

そんな感じで大量にスパイスカードを手にするmiaに対して、わしはなんとか3枚集めて配合カードを手にするだけ。


このように集まったスパイス3枚で場にある配合カードか、自分がアクションカードで手に入れた配合カードを受け取る。それを3枚出せば勝利だ。

ボード上には、スパイス以外に4つのアクションマスがある。追加でタイルを投げ込める、胡椒挽き駒(親)を手にする、配合カードを自分用に予約する、スパイスカードを山札から1枚貰うの4つがある。同じ値になったら親の方が優先となるのだが、二人プレイではこの場所は全く役に立たない。大体、親は順番に交代するのだ。
重要なのはスパイスカードを手に入れるマスと配合カードを予約するマスだ。

スパイスカードを手に入れる場合、チップの数字の10の桁の枚数を引ける。60ルピーなら6枚だ。その中から好きなスパイスを1枚選んで手に入れる事が出来る。無料でスパイスが1枚手に入るのもいいが、欲しいスパイスがなかなか公開されずにいるケースが多いので、選んで貰えるってのが素晴らしい。

mia「わ、60なんて放り込んできた。がめついなあ」

わし「まあ、当然やろ」

mia「じゃ、いけ!」

わしの60がはじき出された。

(|| ゜Д゜)ガーン!!


右上の小さい円がスパイスカードを手に入れるマスである。見ての通り60とか放り込んだりしてかなり熱い戦いが繰り広げられている。
あとボードを止めるかすがいがあるが、これはそのまま使うと外すときに紙がベロンとめくれてきそうである。そこでひっくり返して使えばええんやと思いついた。これなら安心。この写真はひっくり返して使ってる。

配合カードの予約は1枚引いて、自分だけがそのカードを使えるというもの。一気に勝負を決める場合に絶対に必要なマスでもある。

このように非常に強い効果を持つのだが、中間点にあって、狙うのが難しくなっている。

結局、大量のスパイスを持っているmiaにじり貧のわしが勝てるはずもなく、わしが2枚目をようやく完成させたところで、miaが3枚目完成で勝利。

所要時間45分

悔しいので、再戦したがまたしても破れる。

もう、思うがままにチップが載せられずに悔しい事この上ない。

くっそー、ちきしょーと、もどかしいったらありゃしない。

そしてワインでほろ酔い気分になって、余計な力が抜けた3戦目、ちょい置き戦法が見事に決まり、ようやく勝つ事が出来た。

やったー!

miaのコメント

面白い! メンコだよね、これ。こういうの得意。

ソマーリオ

ただのアクションゲームではない。競りの要素があり、駆け引きがある。お馬鹿なパーティーゲームをやってるという雰囲気ではないのだ。考えつつタイルを投げ込む事になるので思った以上に時間が掛かる。

自分の投げた一投が、ころころと転がってボード外にでたり、思ったところとかけ離れた場所に落ちた場合の悔しさはやってみないと解らないと思う。もう、ほんま、この手、なにさらしとんねんと。なんで正確に落ちひんのじゃと、説教したい、自分の手に。

お料理ゲーム=アクションゲームという概念が出来つつある。サフラニートはそのように根底的にはアクションが必要なのだが、競りの要素と売りのタイミングがあり、奥のあるゲームとなってる。
作者はどっかで見た名前やなあと思ったら、ニワトリ小屋騒動を作った人でした。なるほどと思わせるデザイン。自分で訳したのでなんとなく見覚えがあった。

コンポーネントは、重みのあるチップ、四方に段を作り飛び出しにくくした堅牢なボード、スパイスの絵の良さ、木製の胡椒挽きと文句の付けようがない。露店に広げられた多くのスパイスにチップを放り込む感じは市場でお金を投げ入れて物を買う姿を想像する。

今回は二人プレイだったが、4人でやると無茶苦茶激しくなるだろう。そういった意味で3人プレイが一番楽しいかも知れない。
プレイ感はmiaの言うようにべったんを戦略的にしたものとイメージして欲しい。この出来は今までのゲームになく、かつてナイアガラマニラと良作を連発してたZochが再びドイツゲーム大賞になりうるゲームを狙ってきたと思った。Zochは大人向けのHABAを狙ってるようなメーカーで今後も目が離せない。

唯一の欠点としては、アクションマスの胡椒挽きを取るというのが難しい割に効果的でない。まあ、正確に投げ込めるようになったら重要度が増すのかも知れないが、現時点ではアクションマスの強弱がはっきりとしすぎてて1枚チップを追加出来るのも含めて無意味なマスに感じる。それを狙う余裕がないのだ。下手すぎて…(|| ゜Д゜)ガーン!!

ちょっとだけFAQ

メビウスのルールで、ちょっと解らないところがあったので質問してみた。これは厳しいのう。

Q:自分のタイルが30,20と同じスパイスの上に乗っていた時、最初の50で買わないと宣言したら30のタイルをのけて、20のチップで改めて買う事が出来るのでしょうか? それとも買わないと宣言したら丸ごとタイルをのけないと駄目なんでしょうか?

A:買わないと宣言した時点で、そのマスにある自分のすべてのチップを取り除くと理解しています。

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