Susan McKinley Ross

MindWare

2〜4人
45分

クゥワークル

6色の絵柄を使って、高得点を目指そう。
色違いか、同じ色か。
6つ揃えばクゥワークル。
家族で遊べるゲームです。






プレイ感

2011年度ドイツゲーム大賞はわしのアサラ予想を裏切りクゥワークルに決定した。わしのみならずたくさんの人が予想を出来なかったと思う。というのは初出は2006年にアメリカで発売されたゲームで今更感があったのと、見た目がアブストラクトっぽくてイマイチなのだ。ゲームフィールドで取り扱っていたので、注文してみた。miaと二人プレイにて。


手札6枚で、手番に好きな枚数のタイルを場に繋げていく。で、繋げた列に応じてその枚数分の得点を貰い、最後に手札を6枚にして手番終了。これを繰り返し、手札補充がなくなり、さらに誰かが全ての手札を使った時点でゲーム終了。得点が一番高いプレイヤーが勝利。ルールはとても簡単だが、やってみるとチェックすべきルールがいくつもある。


最初はこんな感じでスタート。左のでかいサンタが持ってそうな袋にどっちゃりとタイルが入ってる。

・タイルを繋げる時、列に既にある同じタイルを繋げてはいけない。同じタイルは3枚ずつある。
・複数繋がった時点で同じ色の列にしたなら、同じ色で繋げていかねばならないし、同じ形の列にしたなら同じ形で合わせていかねばならない。
※ただし1マス空けるなど、直接繋がっていない場合は上記のルールを無視していい。
・縦横両方に繋がる場所に出す時はそれぞれの列に準じたものを出さねばならない。
・同時に出せるタイルは全て同じ形もしくは同じ色で、全て同じ列に出さなければならない。

とまあ、説明文が悪く、いまひとつ要領を得ないので、上記のようにまとめてみた。たぶんこういう事だろうと思う。
例をみれば解るシステムなのだが、正しい例しか載っていないのでほとんど役に立たない。してはいけない例を載せんとあかんやろ。

タイルは合計で108枚もあり、やってみると結構時間がかかる。
何に時間が掛かるかというと、考え込んでしまう時間だ。

どこに出せば効率的に得点出来るか探すのもそうだが、選択肢が多いときクゥワークル狙いであえて出さないという方法もあるのだ。

タイルが6枚(最大枚数)並べたらクゥワークルと言って、ボーナス点が6点追加で入る。つまり通常の6枚分+6点で合計12点入るのだ。


この3色のタイルをあそこに置いてクゥワークル宣言だ。色違いの奴をこのように集める作戦もあり。

プレイ感は頭脳絶好調そのものといってもいい。後に出せば出すほど得点は追加されていくので、探す手間を抜きにすればあまり気にせず出していける。
例えば3個出して3点なら、それに繋げる形で1個出せば4点入るのだ。

わしは3枚色違い形違いの最初の手札が良かったので、ずっとクゥワークル狙いで持ち続けた。
そして…

わし「クゥワークル!」

mia「どうしてそんな良いタイル持ってるのよ!」

そこからは何度かクゥワークルを連発しつつ、得点を稼ぐ。

ただし思った以上に差が開かないのは後に追加すれば得点出来るというシステムと縦横両方から得点出来るというシステムのおかげだろう。

かなり良い勝負をしてたが、miaもクゥワークルをやりたくてしょうがない。そしてとうとう…

mia「クワッ! クゥワークル!!」

両手を広げ、雄叫びを上げながら初クゥワークルを決める。

その姿があまりにも情けなくしょぼい風景だったので写真に収めたが、圧力が掛かりここに掲載は出来なくなった。

そこからも一進一退を繰り返し、最後にクゥワークルを連発したわしが勝利を決めた。

所要時間45分


最後はこんな感じ。先に手札を置ききったら6点のボーナス点が貰える。それでゲーム終了。
ちょっと一部間違った置き方をしてるところがあるが申し訳なし。気づかんかった。

miaがやたらと気に入ったので翌日、再戦することになった。

2回目はあえてタイルを出さずに交換を繰り返しクゥワークルタイルを集める作戦に出たが、引きが悪くて全然こない。最後は大差負けを喫してしまった。

その後もわしの背後で時々「クワッ、クワッ、クゥワークル!」と雄叫び声が聞こえるようになったという。

やかましいわ!

miaのコメント

これパズルみたいで楽しい! もっとやりたい。

ソマーリオ

頭脳絶好調に似てるという話を聞いていたので、まあこんなもんかという感想。元ネタはほぼ間違いなくドミノで、一昔前のドイツゲーム大賞のように感じた。けがわの指摘で、スクラブルが元ではと言われた。そういやスクラブルってゲームがあったな。確かに丸々一緒やな。

頭脳絶好調と比べて得点のルールはシンプルになり、プレイする年齢層を下げる事が出来た。6歳からとなっているが、図形と色が黒地に映えているのでその年代の子供でもかなり楽しめるのは間違いない。オビ湾曰く、子供は色と図形なんすよって言うてた通りだろう。

ルール上特筆すべきところはない。ただしクゥワークルは効果が高く、精神衛生上とてもよろしいのでそれを目指した戦術をとることが出来るのは面白いと思う。長考気味になり易いのが唯一の欠点だろう。

コンポーネントに関しては値段が安い割に木製のタイルを使っており、非常に頑張った印象がある。これならばドイツゲーム大賞の目論見通り、未だにUNOとか人生ゲームとかしか知らない日本の初心者層に受けるんじゃないかと思う。
もしこれが木片でなくプラッチック製だったならドイツゲーム大賞は取れなかったんじゃないだろうか。それくらい効いている。

要望としては、得点ボードをつけて欲しかったところ。これは得点ボード必須のシステムである。何かのゲームの得点ボードを代用するしかないが、初心者層はそういうのを持ってない筈だ。ついでにカルカソンヌを買わせようという作戦ならばそれは正解だろうが、もし日本語版を出すならば、おまけ程度でいいから絶対に得点ボードを付けて欲しい。
こちらにいい得点ボードが公開されているので、ダウンロードして使うといい。

またmiaが絶賛しているように、パズルチックな要素があり女性受けは抜群だろう。子供と遊んだり夫婦やカップルで楽しむのにも丁度良い。

最近は節電ブームと騒がれ、こういったボードゲームが一般人にもクローズアップされ始めてるが、オセロなんか実力で勝ち負けが決まってしまうゲームならばクゥワークルのような運と実力がバランスよくミックスされたゲームをやって欲しいと思う。大人も子供も本気で勝負できるからだ。

仮にもこんなサイトをやってきたわしからすれば、システム的には目新しさもないし、長考しがちなシステムは好きでもないのでぼちぼちかなと思うが、一般人や初心者にすれば日経ランキングに加えてもいいくらいお勧めしたいゲームである。ちなみに頭脳絶好調かクゥワークルかと問われれば、わしは迷わずクゥワークルと答える。頭脳絶好調は、満遍なく獲らなければならないので戦略性が高いが、それが面白さに直結してるかと問われればクゥワークル程度のルールでわしは十分楽しめるからだ。頭脳絶好調のウリは俺って天才コールだが、より単純なクゥワークルコールで十分、脳汁が出る。アサラと比べるならアサラと答えるけど。

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