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Sebastian Bleasdale
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Pegasus Spiele
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2〜4人
30分
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ウィ・ウィル・ウォック・ユー
駿河屋で購入
あなたはウォック音楽祭の来場者にごちそうを振る舞っている。
しかし卑劣な盗人野郎が大事な食材を盗んでしまった!
代わりの食材を用意して注文した料理を今か今かと待っているお客様に出来る限り速やかに出さなければならない。
そのためにはティナ・ツーナ、フレディ・ブロッコリー、マライア・キャロットらの伝説のウォックスターたちでさえ料理のレシピとして調理しなければならないだろう。
プレイ感
ネットでの評判が良かったので、駿河屋に再入荷したのをみて、買うてみた。タメラ、ロー、miaとの4人プレイ。
ロー「中華鍋の事を英語でウォックって言うんだよね」
タメラ「あ、そういえば、確かにウォックってつきますね」
単純にそのウォックからクイーンの名曲We will rock youを駄洒落にして出来たタイトルのようだ。いや、タイトルのみならず、食材がロッカーのパロディになってるのだ。
手番には、場にある食材カード1セットをお金を払って手札にするか、場にあるお金を1円手札にするか、食材カードのマークを5つ集めて中華鍋を貰うか、のどれかを行う。
場には3枚セットが2つ、2枚セットが2つの食材カードが置かれており、枚数による値段が付けられている。値段は横に並べられているお金カードだ。欲しければ、手札からお金カードを場にあるお金カードに出して1セット手札にする。つまり今、1セットが5円なら、5円支払うという事だ。次から価格は10円になる!
こうなると高くて買うことは出来なくなるが、場にあるお金カードを手札にすることで再び価格は下落するのだ。
もうひとつのアクションは、食材の左端に書かれている同じマーク4個セットで、自分の前に出す事で、場にあらかじめ並べられている中華鍋カードを貰えるというものだ。
3枚セットが2つ、2枚セットが2つ。買う時には1セットまとめて手札にする。横に並んでるのが価格だ。誰かが買うとここにお金カードが置かれ、価格は跳ね上がる。
こうしてゲームを続けていき、場にある3枚セットか、2枚セットかのどちらかが補充出来なくなると、ゲーム終了。自分の手札と場に出した手札を使って、手に入れた中華鍋で得点に変えて、合計が高いプレイヤーが勝ち。
手札のマークに注意。お茶碗が2個とワイルドカードが1個。つまりお茶碗が後1個あれば中華鍋が貰える。
最初は皆、それほどお金を持っていないので、当然、お金カードを手に入れるアクションをしていく。
しかし場にある魅力的なセットがお手頃価格になると、当然購入が始まる。
わし「じゃ、これ買う」
食材についてるマークの中には☆があり、これはワイルドカードになっている。このゲームでは食材を集めるのと、それに合わせた鍋を買わなくては勝利点に変えることが出来ない。☆マークが2個ついてる食材なんかはスーパースターな訳である。
これが今回使用する中華鍋。他にも若干枚数あるが、今回はこれだけしか使わない。食材の数だけ入れれば、書いてある勝利点が貰える。
タメラ「あ、言い忘れてました。食材カードの枚数はそれぞれ違います。Elvis, the King Prawnなんかは7枚と枚数が少ないんです。総数はカードに書かれています」
せっかくなんでパロディになった名前と枚数を書いてみる。
Elvis, the King Prawn 7
Ozzy Octopus 8
Tina Tuna 10
Mariah Carrot 11
Chick'n Jagger 13
Freddie Broccoli 14
マークをとうとう5個揃える事が出来た。
次の手番に中華鍋を貰う。
狙う中華鍋はそれだけで10点入る奴だ。最初に鍋の説明を受けた時、これが一番強いと皆が思った。食材なしに10点である。タメラもこれが強いと評判ですと言うてた。まあ、TheKingをいっぱい持ってるわしとしては海老を使った料理をしたいところだが、それよりも先に10点である。
とか、ぼーっと考えてたら、ロー、miaと順番に1円を取っていったので、考え無しにわしも1円を取ってしまった。
タメラ「じゃ、マーク5つ集まったんで10点の鍋を貰います」
(|| ゜Д゜)ガーン!!
わし「あ、阿呆かあ!」
泣く泣く次の手番に、別の鍋を取ることにした。
これが強いという噂の10点鍋。取るだけで10点である。
わし「ところで、最終的に鍋は何個くらい取るもんなん?」
タメラ「大体3個くらいですかね。たまに4個取る人もいます」
そう考えるとTheKingを1枚3点にする鍋は、次のポイント交換で間に合うだろう。他のプレイヤーはTheKingをそんなに持っていないからだ。そこで9点の鍋を取った。
わし「1点損した」
虎視眈々と、お金の巡りを計算にいれて、自分が買えそうなタイミングにずらす。
手番にパスすることは出来ないので、相手が格安で買えないように注意もしなくてはならない。
良くできてるのはお金カードと食材カードの裏面の絵柄が同じで、手札にしてると相手がなんぼお金を持ってるか解らないのだ。
食材と中華鍋の関係も重視しなくてはならず、単純なルールの割に色々と考えることがある。
中華鍋はたくさんの種類があって、当然の事ながら、1枚の食材を複数の鍋に使う事は出来ない。今回、ランダムに取り出した中華鍋から、自分が持ってる食材をどのように利用するかを考えるのは料理人さながらである。
周りがTheKingを取り出したのを機に、先ほどの中華鍋を手に入れる事にした。
これでとりあえずは無駄にならずに済む。
終盤になってくると、これをもっと有効活用できそうな雰囲気となった。
わし「じゃ、この鍋を貰う」
タメラ「うわ、20点」
TheKingを1枚3点にするよりも、Freddie Broccoliの食材とを合わせて20点にする目算が付いたのだ。
場にさらしたカードも、手札に残ったカードも最後には調理して、勝利点に換える事が出来る。鍋が2つあるのはどちらか片方だけを使って調理しても良い鍋だ。
ゲーム終了。手に入れた食材を使って(鍋を貰う為に場にさらした奴と手札を合わせて)、出来る限り効率的に得点をたたき出す。
非常に上手く手札が廻ったわしがぶっちぎりの勝利。
所要時間30分
最終的な料理はこんな感じに作った。ティナ・ツーナは、どうすることも出来なかったのでゴミ箱行き。
miaのコメント
カードが馬鹿らしくて笑える。
ローのコメント
あちこち確認する必要があるのが良いよね。
ソマーリオ
これは噂通り非常によく出来てる。食材カードから、得点源を生み出す為にどの中華鍋を手にするか、或いはその逆に中華鍋から、どの食材カードを狙っていくか。食材カードには食材としての機能と、中華鍋を貰う為の機能があり、そのどちらのバランスも考えて手に入れなければならない。
また価格の上下に関しては、最初聞いた時は一気に2倍になるなんて雑なシステムやなあと思ったが、高ければ誰も買わず次から次へとお金を取っていくので、あっという間に手に入れられる価格になる。その価格で妥当ならば買うだろうし、まだ高いのであれば再び価格は下落する。
その過程がムガルやゲシェンクとよく似た性質のおもろさに繋がっており、上手く自分の番にお手軽価格で買えるよう中華鍋を貰うという作戦も成り立つ。
作者であるブリースデールはくにちーの影響から、くにちーの弟子と言われる人物で、同じくネットでやたらと評判の高いキーフラワーをブリーズと共作で仕上げたりしている。
キーフラワーはまだやっていないが、このゲームをやっただけでその才能がとてつもない事がよく分かった。
絵柄は、名だたるロッカーのパロディとなっており、非常に愛嬌のあるカードとなっているが、内容はゲーマーが十分に唸る、練りに練られたシステムとなっている。初心者には若干難しく感じるかも知れないが、数ゲームやれば馴染んでくると思う。可愛いカードのおかげで敷居を低くしてる事にも成功している。日本の1円玉がお金になってるのが嬉しい。発行年が昭和64年となってるのだから、明らかに狙っているな、これ。
ブリースデールは間違いなく近いうちにドイツゲーム大賞を受賞するだろう。
久々に作者買いをしたくなる人物が現れた。知らん間にこんな人物が出てきたとは。