Thomas Lehmann

Sand Castle Games
テンデイズゲームズ

2~4人
90分

レス・アルカナ

amazonで購入 拡張1 拡張2 Duo
テンデイズゲームズで購入 拡張1 拡張2 Duo
駿河屋で購入
プレイヤーは、メイジとなり、カードやタイルに描かれたさまざまな効果を 用いながら、いち早く10点を獲得することを目指します。 自分だけのデッキとなる8枚のアーティファクトのそれぞれの効果と、その 組み合わせをしっかりとイメージし、プレイしていくことが重要となります。 一ゲームは30分〜45分程度で終わるという、非常にタイトな作りであることが、 このことをより強調していると言えるでしょう。 それぞれのカードやタイルが生み出す相乗効果がハマった時の気持ちよさ、タイトな 作りゆえの「あと一点」に泣く悔しさなど、ゲームとしての面白さはもちろんのこと、 さまざまな魅力溢れる一作になっています。 カードごとの効果を踏まえた組み立てがより一層楽しめるドラフトルールもオススメです。

プレイ感

テンデイズゲームズ15周年パーティにて、ゲームを物色してたらタナカマがこれを推薦してきた。
前にも書いたと思うが、これとガードリングスのどっちを買うか悩んだ。

こちらを買うた決め手はラスイチになりましたーという言葉だった。この言葉に弱い人はいっぱいおると思う。
ただもうひとつちゃんとした理由があって、話を聞くと拡大再生産タイプで、如何にしてコンボを決めて一気に勝利点をあげるという、どうにもコタが好きそうなシステムだったからだ。一番最初に楽しさを家族と共有したかったので、パーティ会場ではあえてやらなかった。

しばらく寝かせておいたが、そろそろやることにした。
コタ15歳、そーじろ11歳、miaとの4人プレイにて。


メイジカードを2枚ずつ配り、そのどちらかを選ぶ。
アーティファクトカードを8枚配り、自分のデッキとしてシャッフルしてそのうち3枚を手札にする。このカードがメインデッキで、ゲーム中、増えも減りもしない。つまりこの8枚でゲーム終了まで行う。
最初なのでお勧めのメイジカードを選び、それに合わせたアーティファクトカードからプレイした。
各エッセンスを1個ずつ配る。活力、生命、死、平穏、黄金がある。黄金はワイルドカードではないが特別なエッセンスである。

場には、力ある場所タイルを5枚(初回お勧め)を置き、モニュメントカードを山札から2枚めくっておく。
最後にスタートプレイヤーから逆順に、アイテムタイルを1枚ずつ選んでゲーム開始だ。


上に力ある場所を5枚。その下、モニュメントを2枚めくって配置。右はアイテムタイルだ。

最初に収穫フェイズがあり、手のアイコンの効果を適用する。ねじ巻き人形といった例外を除いて、描かれているエッセンスを受け取るだけだ。またカード上にあるエッセンスも受け取ることができるが、受け取るなら全て受け取る必要がある。
メインの手番は全員がパスするまで何度も回ってくる。
やれることは、カードプレイ、カードを捨てる、カードアクションを行う、力ある場所タイルを手に入れる、モニュメントカードを手に入れるの5つ。
カードプレイは、手札から左上のコストを支払って自分の場に出す。
カードを捨てるは、ゲームからカードを除外して、エッセンス2個か、黄金1個を貰う。
カードにはアクションが描かれており、タップしたり、エッセンスを支払ったり、することで効果を発揮する。
力ある場所は描かれているコストを支払って自分の場に置く。
モニュメントも同様だが、黄金4個とコストが決まっているので、表向けに欲しいのがない場合、山札から引いても良い。

パスしたら、アイテムタイルを場にあるのと交換して、パスと描かれた裏向けにする。また山札から1枚カードを補充する。パスした状態だとドラゴンの攻撃は受けないが、全員にエッセンス貰えたりするアクションは行える。
最初にパスした人は、一緒にスタートプレイヤータイルも受け取り、パス面にしておく。このタイルは勝利点1ある。

全員がパスしたらラウンド終了で、タップ状態のカードをすべてアンタップして、収穫フェイズから再びラウンドを開始する。

こうしてラウンドの終了時に勝利点10以上あるプレイヤーが出たら、そのラウンドで終了で、一番勝利点が高いプレイヤーが勝ちだ。同点の場合は、エッセンスが多い方が勝ちである。

コタが頭が痛いからルール全然分からなかったといって、申し訳ないから抜けると言うが、カロナール飲んでやれと嫁に言われる。しょうがないのでまた軽く説明する。こいつのテンションが下がるとおもんなくなるので、わしがやりたくないトランスミューターという女のメイジを選んだ。


コタがいつものようにやる気を見せず、女キャラでさらにやる気を失っては困るので、男のキャラと交換した。
初回推薦では初期手札はキャラ毎に決まっている。残りの5枚のデッキのみランダムに配られるので、後述するドラゴンカードが少なかった。

能力はタップ+エッセンス2個支払って黄金以外のエッセンスが3個貰えるというもの。

なんか、めっさ弱いやんこいつ。

しかも間違ったのはリアニメイトという、アンタップできるアイテムタイルを取ってしまった。
これがトランスミューターの初期手札と相性が悪くて、まったく使えずに終えてしまった。
ただ、このタイルはほぼ最強で、中盤以降は取り合いである。もう、これ一択ちゃうのというくらい。

とりあえず美貌をキープするために若返りの泉を出した。収穫で生命がもらえ、命を2個支払うことで平穏2個と生命がをカード上におくという、老化した細胞をぴっちぴちにするアーティファクトだ。

それからせっかくなんでと残りのカードも出した。鷹なんて、3枚引いて、3枚好きな順番に戻すって、この少ない枚数のデッキで意味あんのかと思ったけど、出しといた。あとから効果を読んだらモニュメントにも使えるという良さがある。

ちゅうわけで1ラウンド目は終了。


手札を3枚とも出した。実は、手札を捨ててエッセンスを得ることを躊躇してはいけないとルールに書いてある。
自分の構築に合わないカードは捨ててエッセンスにした方がいい。

なんかエッセンスが足りなくて色々やれない感じ。
しかもカード補充は1枚だけ。

しかし、トレントという相手の死の数だけ活力を貰えるというカードが効果を発揮しだす。

コタとmiaがやたらと死をゲットするカードが多かったからだ。

これを使って、活力を一気に6個手にいれて、呪われた鍛冶場をゲットする。
こいつはアップキープコストとして死が必要だが、活力2個と黄金1個でカード上に黄金を置けるというもの。損してるやんと思われるかも知れないが、こいつの上の黄金1個は勝利点1となるのだ。
活力はトレントからゲットすればいい。

コタ「対応ってこれ、どういう意味?」

わし「ドラゴンが攻撃してくるのを防ぐんや」

初回お勧めカードやとドラゴンが少なく、miaしか結局もっていなかったので、対応ってのは確かに分かりにくいな。


エンジンが完成。あとは聖なる森いわゆるハリウッドと呪われた鍛冶屋で勝利点を生み出していけばいい。

ここまでくるとコタは頭痛が取れたのか、物凄く熱中してゲームをやりだした。
そもそもコンボでショートカットを見つけるのが大好きなはずなので、ひたすら良いコンボを探してる。

コタ「黄金をとって、これでモニュメントを買う」

こんなに楽しそうにボードゲームをやってるコタは久々に見た。

ただエンジンのかかりが遅かったのか、miaの方が早く死をあつめて呪われた墓場をゲットした。

わし「皆、何点?」

そーじろ「6点」

mia「5点」

コタ「0点」

わし「0点って!」

コタ「こっから一気に点数取るんだよ」

そのとおり、コタはデュエリストを使って黄金を作りまくり、ガンガンとモニュメントを買いまくる。

そーじろもねじ巻き人形を使って、黄金を錬成しまくりだした。

しかしわしの鍛冶場がフル稼働しまくり、10点をオーバー。

コタ「え、もう終わり?」

わし「いや、このラウンドが終わるまで」

コタはそっからひたすら考えて10点を超える方法を思案する。

すごい楽しそう。

そういったことを尻目にまだ心配なので、わしはさらに得点をあげていく。

そして、さっと一抜けした。これで更に勝利点が1追加される。


呪われた鍛冶場と聖なる森にガンガンと勝利点をおいて勝利した。
今回は黄金が全然たまらないエンジンだったのでモニュメントは1つも買えていない。

そーじろもねじ巻き使いまくって、モニュメントを買い漁る。

そして、ゲーム終了。

コタちょうど10点だが、そーじろは11点、miaは8点で、わし13点でわしの勝利。

所要時間90分


コタの場。なんとか10点を確保。モニュメントが多い。

miaのコメント

どうせこれ、もっかいやるでしょ? こいつの能力がひどすぎて使い物にならなかった。

わし「初期お勧めやねんから、使い方が間違っとんねん」

コタのコメント

面白かった。そーじろに負けたのが悔しい。

そーじろのコメント

コタ兄に勝ったのが嬉しい。ねじ巻き人形強い。

2回目のプレイ

家族全員が非常に気に入ったので、翌週、今度はmiaが文句のないようにオプションルールのブースタードラフトでアーティファクトカードを選ぶことにした。


最初に、無理やりプレイしたねじ巻き人形。これで前に出来なかった黄金を集めてモニュメントを買うエンジンを開発する。

わしは今回はねじ巻き人形を取ったが、どうにも強すぎるのでよくよく調べてみたら、カード上のエッセンスを取る場合(ラウンド)は、エッセンスが増えず、取らない場合にのみエッセンスが増えるとあった。
そうなると1ラウンド遅れるので思ったほど強くなかった。拡張の真珠と組み合わせればかなり強そうだが。


大量にためていくが、どうにも遅い。

それよりも今回はコタに横流ししたウォータードラゴンである。欲しかったが、ねじ巻き人形を取ってしまった。
わしはすでにアースドラゴンを持っていたので、まあ、2匹いてもしょうがない。


コタの手札にはウォータードラゴン。こいつをだしてからが面白かった。

そして、そーじろが生命の樹から生み出した生命を使い、ミダスの指輪で黄金に変える錬金術をやりまくってたが・・

そーじろが生命を使い果たしたところを見計らって

わし「アースドラゴンが火を吹く」

コタ「ウォータードラゴンで攻撃」

そーじろ「え、黄金で大丈夫?」

わし「アースドラゴンは黄金1個で肩代わりできるけど、ウォータードラゴンはカードを捨てる必要がある」

そーじろ「なかったら?」

わし「倍付け、つまり手元には黄金しかないから全部ほかせ」

コタ「そうだぞ、そーじろ。ちゃんとほかせよ」と大喜び。


わしのアースドラゴンの回避方法は、黄金1でも済むので、そーじろには弱い。後半は力ある場所、ドラゴンの巣への得点源として活躍することになった。

そうこうしているうちにmiaが聖なる森にナイチンゲールを使って勝利点を重ねて勝利した。

わしはねじ巻き人形に頼ったおかげで、1手番遅れてしまい、ドラゴンの巣を使って得点を重ねたが、ここ一番でピラミッドをブラインドで引いたので、なんとか10点獲得したが負け。

今回も90分くらい掛かってしまった。


miaが写真を撮れとうるさいので取った。

ソマーリオ

かなり時間が掛かってしまった。攻撃色の薄いマジック・ザ・ギャザリングである。青白の停滞デッキみたいな感じ?
確かに人気があるのが分かる。非常に面白い。
マジック・ザ・ギャザリングと違うのは、現状のカードでは攻撃的なカードが少なく、ソロプレイ感が若干強いところだ。
攻撃できるカードというより、他人を邪魔するのはドラゴンしかいないのだ。逆に他人も一緒に恩恵を受けるカードすらいくつかあるくらいだ。

コンボを組み立てるのが楽しく、序盤はタナカマに聞いた通り、エンジンの組み立てに時間がかかるが、途中から一気に加速してゲームが終わる構造となっている。王への請願に似てるといわれるのは分かる。

8枚のアーティファクトカードをみてどのように勝利点を稼ぐかを頭の中で構築して稼ぎ出すゲームでありデッキ構築ゲームではない。手札3枚スタートでデッキが尽きるくらいにちょうど終わる。つまり6ターンだ。
2回目にやった時に気づいたのは、2つのエンジンは成り立たないということだった。ねじ巻き人形でやるならそれをサポートすべきで、よく似た事をする不必要な錬金炉を取ってしまったのは反省。もちろんねじ巻き人形は黄金以外のエンジンにもなるが、わしは黄金を生み出すエンジンとして利用したので、同じエンジンは2つ不要だったということだ。

ドラゴンが交じると、相手との絡みが生まれるので、さらに楽しくなるな。
あまりにも我が家で評判がよく、楽しかったので、すぐにタナカマに、拡張全部売ってくれ。ついでに2人用も一緒に混ぜて遊べるとのことで、一緒に売ってくれとLINEした。特に久々に楽しそうにゲームをやってるコタを見てると嬉しくなってしまった。

タナカマ、速攻送ってくれて、翌日には届いた。
追加でやる前に、もう少しこのままの基本セットで楽しみたい。

カードはすべて1種類につき1枚ずつしかない。力ある場所やアイテムは厚みのあるタイルとなっており、エッセンスを格納するケースや、箱の中で拡張込みできちんと収まるのも素晴らしい。
唯一の不満をあげるなら、アイテムで使えるカードが非常に少ないことくらいか。中盤以降、リアニメイトを皆が欲しがる。もう少し展開によって、ばらけるようなバランスを作って欲しかったかな。

力ある場所はリバーシブル仕様となっており、裏面では効果が違っている。
カード強弱がはっきりしてて展開がワンパターンになりそうなところはあるが、カードゲーム好きなら是非やって欲しい。というか現代のソロプレイ、カード効果好きというトレンドに非常にあっており、かつ年配プレイヤーにも楽しめるという事で、売れているのは分かる。
レースフォーザギャラクシープエルトリコのパクリと思ったが、これは非常に独自色が強くて好感度も高い。

gioco del mondo