Andreas Seyfarth

Hans im Gluck

2〜4人
60分

マンハッタン

ルール説明

駿河屋で購入
世界をまたにかけるビジネスマン。
彼らは、世界有力都市に資本を投下し、利益を追求する。
彼らが信じている。
奪い合い、出し抜き、協力する。他人の資本をうまく自分の資本にすることが勝者の掟だと。
彼らの信念は高くそびえ立つ摩天楼に象徴される。

プレイ感

あきお5大ゲームのひとつ、それがこのマンハッタンだ。リクエストが多かったので、bisco、TAM、ひきぷを交えての4人プレイ。


一手目。ひっそりと低いビルを配置するbisco。
(何故か思うw)なんてえ汚ぇ野郎だ!

bisco「わーわーわー、やめてくださいよ」
ちゃかり狙い撃ちにしてbisco資本のビルに被せるわし。


カードを出して、記述されている位置にビルを建てるだけ。方向が大事で、手前のカードを使って左上の都市にビルを建てている。カードに書いてある位置ならどの都市にも建ててよいのだが、あえてココ(笑)

そしてわしのビルになったところにしっかりと被せるひきぷ。
むかっ!

そこからその場所は一進一退となり、皆、資本がんがん投下しまくり。


一瞬にして巨大ビル誕生!! 馬鹿だねえ。bisco青、わしオレンジ、ひきぷ黒、TAM緑。

bisco「まーまーまー、そこは譲りますから」
こそこそと兎小屋のように低いビルをあちこちに建てまくるbisco。


左下の都市とかこそこそと低いビルを建てている青コマに注目。基本的にビルが高いからといってそんなにアドバンテージがあるわけじゃない。ビル1つ1点である。世界一高いビルはたかが3点である。ほんまはbiscoさんのように細かく刻んだ方がいいのだ。

頭の悪いわしらは、ただひたすら世界一高いビルを目指して、資本投下。

One for all. All for one.

素敵だ。ひとりではこんなにちっぽけなものしか出来ないのに、皆が力を合わせればこんなに凄いものが建つのだ。

――って、そんな場合じゃねえ。気付けば世界一を連発してるひきぷの独走体制。
しかしそれより恐ろしいのがぴったりと射程圏内に付けてる2位のbiscoである。

わしゃ、3ラウンド目に大きく離されてのべべ。

末恐ろしきはbiscoの口であろう。うまく皆を挑発し、共食いをさせ、自分はこっそりと細かく配置である。その結果がこれだ。


渡しますからと言いながらちゃっかりと出戻って世界一を確定させるbisco。積み込むにはルールがあって、最多投資している人と同じかそれ以上の数になるように積まなければならない。最大は4階建てなので、5階以上の差をつければそのビルは完全に確定されるのだ。右の得点マーカー、オレンジのわし、黒から大きく離されているのに注目。

まさに東の鬼けがわ、西の鵺(ぬえ)bisco。
そのアンガールズ田中そっくりの人の良さそうな顔の裏に隠された姿を知るものはわし唯一人。

最終ラウンド、ここでようやく鵺からゲームの厳しさを学びとったわしは、勝つための軌道修正をするが、時すでに遅し。どとうの追い込み届かず僅か1ポイント差で、田中の勝利。

所要時間45分


真ん中のビルもかなり高くなったが、左のビルには及ばず。得点は怒濤の追い込みを見せるも1点差で負け。

うーん、いつもなら途中でゲームの勘所が分かってきて軌道修正しても勝てるんやけど、さすがに海千山千の鵺相手ともなると無理でしたなあ。

アンガールズ田中似のコメント

最後は凄い接戦でしたねえ。ひきぷさんもあきおさんと同点ですし。(暗にTAMがべべを強調してる)このゲーム離されると追いつくんがきびしいんで良い展開やったと思います。

ベベのコメント

これむっちゃおもろいっすね! まだ売ってるんですかね?

ソマーリオ

とてもシンプルなルールで見事に経済をシミュレートしているばかりでなく戦略性も高い。特に現実世界で株の買い占めが横行している今、このゲームの持つテーマは大きい。
資本投下のバランスと、実際に目にみえて大きく成長するビルは見ていてとても楽しく解りやすい。たったこんなけのルールで経済ゲームに必要な要素を全て兼ね備えており、凄まじく洗練されたゲームなのだ。人生ゲームM&Aなんてゲームをやるならこっちの方がもっとシンプルで、時間が短く、勉強になり、楽しい時間が過ごせる。間違いなく! 大体お金を使わない経済ゲームなんてアリか?

これ以前には、アクワイアエアラインズ(ユニオンパシフィック)と株式ゲームの傑作があったが、お金を使うという点から脱却出来なかったのだ。あまりにも洗練されていて、ぐうの音も出ない。納得の大賞受賞だ。

このゲームのデザイナーザイファルトはマンハッタンを出したっきりほとんどゲームを作らなかったが、後年、ドイツゲームの最高傑作ともいえるプエルトリコを出した。

このゲームの問題点は、チープなコンポーネントであろう。プラスチック製のビルは昔の億万長者ゲームを思わせる。またボードの絵も酷いものだ。箱を開けた瞬間、あー失敗したなと思うかも知れないが、ゲームの楽しさはやってみなくちゃ分からない。

そういやローちんが、「このゲーム、面白いんだけど、倒しちゃって解らなくなる」とか抜かしてた。雑な人間には向かない(笑) 時々証拠写真を撮ってやってるらしい。
わしの思うに、ローちんのゲームテーブルが低いからやと思うのだが? うちでは倒れへんで。故意にbiscoのビルとか無性に倒したくなるけどな。「あー、ごっめーん!」とか言うてw

日本で何故かあまり人気がないのだが、こういった良質のゲームを埋もらせるのは勿体無い。折角、未だに普通に手に入るので、まだ持ってない人は手に入れて欲しい。
……と思ってずっと早く書かねばと思ってたのだが、何時のまにやら噂が噂を呼んで人気が出てきたみたい。ふーむ。

そうそう、このゲーム、ゴジラがビルを破壊するというゴジラルールってのもある。ただビルがあまり高くならないのでつまらないという意見もある。高くするのが魅力なところがあるだけにねえ。

gioco del mondo