Reiner Knizia

Amigo
NGO

2〜5人
20分

酔いどれ猫のブルース

駿河屋で購入
イッツ・ショウタイム! 夜のネコがブルースを唸る。契約先を探す最高にクールなネコ科のカルテット。
オーディションではこいつらを手に入れようと、マネージャーどもが高値を競う。
でも結局のところ、モノを言うのはネズミ、ネズミ、ネズミ!

レビュー

まだくにちーがくにちーやった時代に、面白いと評判があったカッツェンジャマーブルースが、かなりの時を経て日本語版としてリメイクされた。原作をほとんどそのままいかして日本語版を手がけてくれるNGOに感謝。結構前に発売されてたんやけど、やったんは今なんです。すまん。。2人でも面白いと評判だったのでmiaとの2人プレイにて。

※ちなみにドイツ語の発音としてはカッツェンヤマーブルースの方が近いと紺碧さんがオビ湾へコメントしてた。


カードは1から5とジョーカーがそれぞれ15枚ずつ入っている。最初の手札は6枚。
手番には、山札からカードを1枚ずつ引いていき、同じ数字のカードか、ジョーカーが出たらそこでストップする。で、それらを丸ごと競りにかける。競りは手番プレイヤーの左隣から時計回りにまわっていくラウンドトリップ形式。


山札からカードを同じ数字が出るか、ジョーカーが出るまでめくる。

競り値は同じ数字が何枚か、バラバラの数字が何枚かで決まる。同じ枚数の場合前者の方が価値が高いし、同じ数字の場合はその数字が高い方が価値が高い。
例えば、1が3枚の方がバラで3枚より価値が高い。2が2枚よりも3が2枚の方が価値が高い。


手札を使って手札を落札していく感じ。下手な競りをすると手札が減ってじり貧になるので注意。

落札したら宣言したカードを手札から捨てて、場のカードをすべて手札にする。つまり手札を使って手札を買うのだ。で、落札時にのみ、同じ数字を4枚(カルテット)出して勝利点にできる。点数はカルテットのカードの数字で、その数だけネズミカードを貰う。


落札した時に、同じ数字を4枚出すことで得点となるネズミカードを手に入れられる。この場合は3枚だ。

山札が尽きるか、ネズミカードがなくなるかしたら即座に終了。ネズミカードをいっぱい持ってる人が勝ちなのだが、使ったジョーカーと手札のジョーカーの合計が一番多い人はネズミカードを5枚捨てるという罰則がある。

このゲームのポイントはなんといっても手札で手札を買うところだ。つまり

mia「じゃ、4を3枚!」

といって、1が2枚、2が1枚、3が1枚 なんて買うとアホだす。


このように手札をマネージメントして小さい数を大きな数に変換していくゲームである。

カルテットにした場合、その数字がネズミカードになるので4は4枚貰える強いカードなのだ。

ただ1回目はこういった事に気づかず、お互いに4枚揃えればすぐにカルテットを宣言してた。

カルテットで出してしまうと、手札が少なくなり、物凄く辛くなるのだ。

落札時にしか演奏できないのだが、2セット3セットのカルテットを同時に出しても構わないのだ。
つまり溜めて溜めてドンである。これは2回目にやった。

問題はジョーカーの扱いである。
2人プレイだと使うネズミカードは20枚なので、5枚マイナスというのは瀕死のダメージといって過言じゃない。

唯一、ジョーカーをカルテットにして、数字を宣言しなければ(5と宣言すれば5になるのだが)、捨て札にする事ができる。それ以外は使ったら、ジョーカーだけ捨てずに自分のところに置いておく。


マイナス点をよぶジョーカーを唯一始末する方法がカルテットにして数字を宣言せずに出す方法だ。もちろん5を宣言してネズミカードを5枚貰ってもよいが、(±0となるので)どちらが良いかは残りのネズミカード次第だろう。

1回目はmiaが勝利。

すぐに2回戦目。

2回戦目では先に考えたとおり、溜めて溜めて作戦を実行した。

酔いどれ猫のブルースはわらしべ長者のゲームなのだ。
つまり1のカードを如何にして5のカードへしていくか。そのマネージメントのゲームである。


お互いにジョーカー1枚ずつなので失点なし。注意すべきはネズミカードは有限で、残り3枚しかないのに5でカルテットを組んでも3枚しか貰えないところだ。

競りは熱くなりすぎてはいけない。
手札はなるべく増やす方向で持って行かねば後でじり貧になってしまう。
ジョーカーの人気のないことないこと。

2回目はわしの勝利で終わった。

所要時間15分

miaのコメント

おもしろい! さすがクニツィア先生。

ソマーリオ

トレンディノミのサーカスハイソサエティ(わしには合わなかったが)この時代のくにちーの小箱カードゲームはやっぱりキレのあるものが多い。酔いどれ猫のブルースも、この仲間に入る。

カードオープンのやり方はノミのサーカスのようだが、手札で手札を競り落とすというアイデアが非常におもしろく機能している。
やりすぎるとかえって弱体化してしまうのだ。枚数はパワーなので、出来る限り手札を増やす方向性で競るべきである。この感覚は独特で、他のゲームには見られない。

と書いたが、なんか似たようなゲームがあったなあと思いだしてみると、ワイン商か。
あちらは順番を決めるものに競りを行っていったが、手札で手札を手に入れてセットコレクションとして勝利点に変えるというところはまったく同じだ。プレイ感も似ているように思う。

コンポーネントは、元の可愛らしい絵柄をそのまま踏襲し、またドイツ語でしか書かれていなかった歌詞が、日本語の歌詞も追加されてとてもよい感じ。カードの品質も良い。
少しだけ残念なのはネズミがチップからカードになったところ。カードだと残り枚数がどれくらいか一目で分かりにくいのだ。

このゲーム、ベストは3人で次点で2人という変わった競りゲームのようなのも、なかなかニッチな感じがしてよい。日本語版が発売されてからそれなりに時間が経っているので、在庫数のほどは明らかではないが、そんなに値段も高くないので買うといても損はないだろう。

gioco del mondo