Claudia Hely
&
Roman Pelek

AMIGO

3〜5人用
45分

ワイン商

E buono!
Devo cambiare bicciere?
Si,il vino e dolce?
No, mi piace il vino, grazie!

プレイ感

日本ではマイナーなうちに絶版になってしまったが、意外と楽しいという評価があるのでメビウスが再入荷したおり買うてみた。mia、Joeyama、コツミ、OECとの5人プレイ。


カードには3種類の情報が描かれている。ワインの銘柄は色、ランクは☆マークで表されている。競りに使うワインの価値はアラビア数字だ。場に並べられた4枚以上のワインについて競りを行っていくが、アンダービット(下回る入札)でも構わない。要は順位付けをするのが目的である。で、トップの人は場のカード全てを手札に入れ、2位の人はトップの人の入札カードを手札に入れ、3位の人は2位の人の入札カードを手札に入れと順位通りにやっていき、ドベプレイヤーの入札カードを次の競りカードとして場に置くのだ。このとき4枚以下になっておれば、山札から補充される。


山札から4枚のカードが出されている。これをまとめて競る為に、自分の手札からアラビア数字の書いてるのを足して入札する。1位がこれを、2位が1位のカードを、3位が2位のカードを……という風になり、べべのカードが次の競りカードになるのだ。4枚に満たない場合は、4枚になるように補充して次の競りが始まる。

手札のカードをワインセラーに配置して初めて☆分の勝利点が貰える。7枚を超えていれば絶対に、そうでなければ任意に手札からワインセラーに貯蔵していく。貯蔵方法は、底辺を5枚とするピラミッド状にだ。当然、上に置くには下に2枚無ければ支える事は出来ないので、置けなくなる。また配置されたカードを動かす事は出来ないので注意が必要。というのは並べ方にポイントがあって、全く同じカードを縦、横、△、▽に3枚並べるとボーナス点が貰えるのだ。また、同じ銘柄で、☆の違うのを並べてもボーナスが入るので、ワインセラーに置くときはしっかりと考えておきたい。

※このゲーム、☆の数はそれほど差がでないので、勝利に近づくにはこのボーナス点が鍵となる。


手札4枚。これはちと少ない。☆印が得点となるのだが、出来る限り同じワインで集めたい。そうするとボーナスが入るのだ。ちなみにワインの銘柄は全て実名が記述されている凝りようだ。この手札から適当に、自分のワインセラーに置いた時に☆印の得点を貰うのだ。手札は7枚まで持てるので、少ない場合は手札にしておく方がいい。

わし「26」

カードを出す。

Jyama「32」

カードを出す。

mia「16」

カードを出す。このようにアンダービットでもOKなのだ。

そして残った者が、競り合って、最終的にはOECがトップとなった。

その直後、

OEC「じゃ、ワインセラーに出します」

水色の☆☆が3つ並んだ。同じカードボーナスは最高の3点である。

わし「えええ!! まじぃ!」

OEC「配られた時から、揃ってたんですよ」

わし「…えーと、皆、これでルール解ったと思うから、じゃ、もっかい一から本番開始しよか?」

Jyama「あ、今ようやく解りました。じゃ一からですねえw」

OEC「えー!」

と、しょうがないので、そのまま続けたw


わしもようやく三ツ星高級ワインをセラーにおく。これだけで13点も入る。他のプレイヤーもワインセラーにそろそろ置いて行ってる。左Jyamaに見える緑色のビンは、空瓶で、これは後に置き換える事が出来る唯一のカードだ。一度ワインセラーに置くと二度と変更は出来ない。Jyamaはここに青色の三ツ星を置こうと虎視眈々としている。これが手元にきたわしはJyamaに渡るのを恐れてなかなか出せずに苦戦している。

いくらやってもカードが増えない事に気づく。周りの皆も同じで、ワインセラーに置くといってもなかなか置けないのだ。どうやら入札時に3枚とか4枚で入札するからこうなるのだと気づいた。

元々4枚しかないカードに対して4枚で入札したらカードの余剰は出来ず、手札のままに残る事になる。入札額を少なくしてカードを増やそうとつとめるが、なかなか難しいのだ。


自分の色を集めていくのがポイント。ワインセラーは常にピラミッド状に積み上げなければならない。

このゲームの競りシステムで面白いところは、必ずしもトップにならなくてもいいという事だ。自分の欲しいカードは他プレイヤーのものというケースが多々ある。そこでそのカード狙いでいくなら、そいつよりも少し低い値で入札すればいいのだ。

しかしこの事実に気づいた頃、欲しいカードのmiaが16、先にOECに宣言されているのが15と、いったいどうしたらええんじゃ! というパターンもまた多くなった。

※同じ値段は宣言出来ない。

わし「しもうた。Jyamaの欲しいカードを手に入れてしまった」

Jyama「へい、カモン、カモン」

Jyamaのワインセラーには青の☆☆☆が2つ並んでいる。わしの手元にもう1枚これが来てしまったのだ。こいつを出せばみすみすJyamaを利することになる。しかしながらこいつは価値が高いので、是非使いたいところ。困った。

そこで数ターンはそれを手元に持っていたが、あまりにも苦しいので、出した。

Jyama「お、おおお! でた」

しかし競りはつり上がり、Jyamaここで断念。OECゲット。

Jyama「またの機会がありますから」

OEC「苦しい」

わし「やろ?」

Jyama「ヘイヘイ」

もうこれは諦めてJyamaに譲るしかなさそう。それよりも自分も同じようにカードを集めんと…


ようやく手に入れたJyamaは次々にワインセラーを完成させていく。1つが完成すると2つ目のワインセラーを作ってもいいのだが、5人だと1つが精一杯だ。

こんな感じでゲームは進んでいき、なんとか最終的には皆、1つのワインセラーを完成。ワインセラーはいくつ完成させてもいいが、5人やと1つ作るのが精一杯であった。

得点を集計すると、皆、接戦でOECが勝利。

所要時間45分


これがOECのワインセラー。左下にあるのが最初から揃っていた因縁のワイン3つ。完成せずとも強かった。

OECのコメント

5人プレイだったので、ワイン総数の関係からセラーが完成することはなかったのが残念だった。
そいでも、競りは大人数での思惑のぶつかり合いはかなり面白かった!
1位になったものの、これは初めの手札にスリーカードが揃ってたラッキーのおかげ。

Jyamaのコメント

これ、アマゾンで時々叩き売りになる事があってよく仕入れてました。初めてやったんですけど、意外とおもろかったですね。

ソマーリオ

なんとも不思議なプレイ感。自分の欲しいカードを手に入れる為に、あれこれ考えるとそのカードに必要なカードを出さざるを得なくなったりして、訳の分らないビットを何度かしてしまった。

カードは丸ごとごっそりと貰えるのだが、「これ、要らんからもっと安くならんか」と組み合わせがなかなか思うようにいかないのだ。ワインの集め方自体は、5人居ったとしても大体うまく振り分けられ、欲しいのがバッティングすることはほとんどないのだが、出るとやっぱり焦ってしまうものだ。

ワインの銘柄は全てほんまにあるものばかりという凝りようで、見やすさのためにどうしても合成着色料ぽい色合いにはなるが、視認性もよくて雰囲気もある。

変則的な競りゲームの為に勝ち筋がよく見えず、もやもやっとした感じが終始つきまとうが、☆がそのまま得点となるので、実は色関係なしに☆が多いのばっかり集めたら勝てるんちゃうの? とか思ったりもしている。

5人プレイで思うようにワインセラーを配置出来なかったので消化不良の感はあるが、これはもっかいやればを付けるかもしれん。これが例えばワインというマイナーなテーマではなく芸術家の作品としてみたらどうだっただろう? と残念に思うくらいよく出来たカードゲームである。思いつきそうで思いつかない不思議な競りの形式だが、非常に上手くまとめてあり、他の競りゲームでは味わう事ができない。その分、慣れが必要なのだろう。

日本では地味なイメージがあっていまいち人気のないゲームのまますぐ絶版になってしまったが、2008年8月現在、流通在庫はまだまだありそうなので、気になる人は是非買うておく事を勧めたい。

gioco del mondo