|
Alex Randolph
|
Drei Magier
|
2〜4人用
10分
|
チャオチャオ
鬱蒼と繁る密林地帯
原住民のみが通れるゆらゆらと揺れる一本橋がある。
この吊り橋を通るには嘘をついてはいけない。それが原住民のルールだ。
もし、嘘をついてそれがばれてしまったら、谷底に真っ逆さまに突き落とされるだろう。
谷底では、人の肉を喰らう食肉植物が待っている。
「あああああぁぁぁぁぁ……」
原住民「Ciao,Ciao...嘘イケナイ」
プレイ感
ランドルフ翁3大サイコロゲームのひとつ、それがこのCiaoCiaoである。完全なる嘘つきパーティーゲームなので、知人同士でないとおもろさは半減だ。
二人やとおもろないかなと思いながらもレビューを書くためにBBと二人プレイにて。
筒の中のサイコロを自分だけこっそりみてその数を宣言する。誰かにダウト! と言われなければその数を進む。ダウトと言われれば、サイコロを見せて、正しければ、相手の駒を谷底に落としてその宣言した数を自分の駒を進め、間違っていれば自分の駒を谷底に落とされる。
こんな感じ自分でこっそりサイコロを見る。そして進む数を宣言。一本橋には常に自分の駒が1つ乗っている状態にしておく。渡りきると得点ボードへ。後にゴールするほど得点は高い。
とまあ、こう書くと常にサイコロの目を言えば楽チンやと思うでしょ? そうはいかない。何故なら確率3分の1で×なんて目があるのだ。これは絶対に嘘をつかなくてはならない目だ。
糞爺めえ! なめたルールを考えやがって。
サイコロを振る。
見る。
(う、×やん。。。)
わし「えーと3」
BB「ダウト!」
(|| ゜Д゜)ガーン!!
BB「Ciao Ciao!」
※ 相手を谷底にたたき落とす時は、チャオチャオと言うようにとルールに定められている。さよおならーって意味だろう。
最初に渡りきったBBの駒。こうみると雰囲気抜群である。箱絵がそのままボードの雰囲気になるという仕掛け。
サイコロを振る。
見る。
(う、またしても…)
わし「1」
BB「まあ、1やったら許したるわ」
(ほっ)
そんな感じである。
これがまた、ツボにはまり、BBごときにボコボコに谷底に突き落とされ、累々と青駒の死体が横たわった。
累々と横たわる青の死骸。。。全て極悪巨乳女BBにたたき落とされたいたいけな青年達であった。嗚呼、何故彼らが、食肉植物のいる谷底に落とされなければいけないのか。ただ吊り橋を渡ろうとしただけなのに……恐るべし、極悪女。
今度こそ……
う、……_| ̄|○
ちきしょー!
なんでキーな時に×やねーん!!
※キーな時とは、その手番で吊り橋を渡り切る瞬間のときである。ここまでは嘘つきまくってもわりと許してくれたりするのだが、キーな時は許してくれないことが多い。
そしてまた、なぜキーな時に、BBはきちんと目が出とるんじゃあ!!
う、、、また×かよ。。。
それでも最後まで諦めないわし。
何故なら、後半に渡ったほうが、得点はあがっていくのだ。
最後、わしのたった一人渡りきった人を賭けてBBに勝負を挑む。
※ 駒が全部なくなったら、既に渡り切った人を賭けてダウト勝負できる。
やはり青の死亡率高し。。。いやあ、写真映えするゲームやなあ。
BB「3」
目を見る。
目を背けるBB。
わし「お前、何、目背けとんじゃ!」
BB「…」
(わからん…)
わし「ダウト!」
見る。
燦然と輝く3の目。
BB「チャオチャオーーー!」
完敗……_| ̄|○
所要時間 5分
BBのコメント
これは楽しいねえ。
わし「お前、ほとんど×出てへんやんけ!」
そんなことないよ。上手いこと、×のときにダウトって言ってこんかっただけやでー。むっちゃドキドキした。
ソマーリオ
このコンポーネントの美しさは、持ってて非常に満足度が高い。ちっちゃくてコンパクトで、ルールは単純でそれでいて面白い。
部屋の片隅に飾ってても絵になるゲームってのは意外と少ないものだ。
ランドルフは、単純なルールを楽しいものに昇華させてしまう達人である。
二人でどうかなと思ったのも杞憂であった。これは恋人同士でやるには最適なゲームといえる。
ゲームは静かに進行する。人は嘘つく時は、静かになるか多弁になるものだ。そして谷底に突き落とすときに嬉しげに「チャオチャオ!」と叫んで叩き落す快感。
冷たい料理の熱い戦い、ザーガランドとは違った静かに熱いサイコロゲームだ!
例えるなら、熱い吊り橋の静かな戦いである。
ふう、恐るべし、ランドルフ。
プレイ感のよく似たゲームに、ゴキブリポーカーがあるが、あちらが多人数向きであるのに、こちらはもっと密な仲間と少数で楽しむボードゲームとなっている。
どちらもコンポーネントが素晴らしいので、こういったゲームが盛り上がるタイミングの時はささっと取り出してやって欲しい。
あまりおっさん連中ではやって欲しくないが、可愛いおねいちゃんと是非やって貰いたいゲーム筆頭である。サイコロの使い方が絶妙である。
しばらく絶版だったが、コンポーネントを変えて再版された。日本語版も出た。が、この改変はわしは好みじゃないなあ。
まあ、入手難だったので、手に入れることが出来るようになって良かったけど。