Uwe Rosenberg

Lookout Games
Hobby Japan

1〜7人
120分

カヴェルナ:洞窟の農夫たち

駿河屋で購入
「カヴェルナ:洞窟の農夫たち」は、名作農場経営ゲーム「アグリコラ」のデザイナーたちが贈る次世代の農場経営ゲームだ!
プレイヤーは小さな洞窟に住む小さなドワーフ一族のリーダーとなり、洞窟の前に広がる森林を伐採し洞窟を奥へと掘り進めていくことになる。作成に必要な鉱石の量も考えながら、洞窟の中にリビングや仕事部屋を作成し生活をより便利にしていこう。鉱石を鍛冶して武器を作成することで探索ができるようになりより広い行動ができるようになる。洞窟を掘り進めると水脈や鉱床が見つかることもあり、これらを発見できれば生活は豊かになるだろう。洞窟の前で農業を営んで生活を豊かにすることもできる。森林を開墾し畑を作り草原を柵で囲って動物を飼うことも可能だ。そしてゲーム終了時に、自宅ボードをもっとも豊かに広げたプレイヤーが勝者となる。

ゲーム紹介

今回はカヴェルナのレビューをしようとmiaとやってみたのだが、1回だけでは正直全然解らない。というわけで、暫定の紹介という形に止めたい。アグリコラル・アーブルのように何度かやらないと、手順ばかりに追われてゲームを楽しめないのだ。


今回のテーマは、人からドワーフへ変わった。アグリコラとの違いをざっくばらんに書くと、発展カードや職業カードが全てなくなり、設備タイルへと移行。この流れは2人用アグリコラの流れからだ。
発展カードや職業カードがなくなったおかげで「ワイの家には、天才少年がおるやで」とか「ワイの子、どうも居候に似てるやで」とか「ワイ、TENGA職人。TENGA使って10年」とかそんな自分だけが使える独自色が消えている。これに変わっている設備タイルは、全員が共通に使えるので不公平感がなくなった。アグリコラは、最初に配られる発展カードにキラーコンボなるものがあったりして、競技プレイするには少々不向きであった。後に、競技プレイ用の発展カードが出たくらいである。


アクションカードを置くボード。人数によって違う種類を使う。実はこのボード枚数が多くて初心者がまず嫌になるところだが、落ちついて人数に応じた組み合わせを使えばよい。空白スペースに次々にアクションが増えていくのと同時にラウンドの記録にもなっている。2人プレイの場合は1つ少なくて11ラウンドで終わる。

個人ボードは、農業・畜産する農場エリアと、住居・洞窟を作る山岳エリアに分かれた。ドワーフなので、住むところは山を削って住むのだ。動物は、アグリコラよりもたくさん種類がおり、飼う条件がちょっとややこしいところが難点。


自宅ボード。左に農地、右に鉱山。ドワーフなので住むところは山を掘って住むのだ。

ややこしいのでちとまとめてみる。全て1マスでの飼える頭数である。(間違いがあれば指摘してください)

森林(猪のみ)、草原に厩を建てると1頭飼える。牧場に建てた厩は飼える頭数を2倍にする。
犬を使った羊の場合だけは色んなルールが無効の犬ルール(草原、牧場のみ)になるので、牧場にしたら犬を配置しない方がいい。
犬は家畜ではないので、どこでも(森林でも、山でも??)頭数無制限で飼える。
同一マスには同じ種類の動物しか飼えない。

 

森林
(自宅ボード)

 

草原
(草原タイル)

 

 牧場
(柵付き草原タイル)

 鉱床
(鉱山タイルの一種)

 エントランスホール
(自宅ボード)

 -

 犬数+@

 A

 -

 A

ロバ

 -

 -

 A

 @

 A

 @(厩必要)

 -

 A

 -

 A

 -

 -

 A

 -

 A

そして動物は、竈(かまど)がなくともいつでも食べ物にする事が出来るようになった。ドワーフなので、斧一撃、生食いOK! なのか?? とりあえずこのおかげで調理する手間が省けたので強力なマイナス点となる物乞いマーカーを貰い難くなった。

ドワーフらしいと言えば他に探索アクションが加わった事だ。探索によって、ドワーフはレベルがあがる。レベルがあがると探索で手に入る報酬のランクがあがるのだ。この探索はこのゲームでも重要な地位を占めており、ヒントとして多人数プレイ時に探索重視プレイヤーが1人ならこのプレイヤーが勝つと書いてある。逆に探索重視が多数なら、少数の方が勝つとも書かれているが。報酬は通常のアクションマスで貰える報酬と違い多岐に渡り、それを選んで取れるのでかなり強い。


収穫フェイズの早見表と、探索の戦利品の早見表。レベル5のドワーフがレベル3の探索をすれば、5以下のアイテムから3つ貰える。つまりドワーフレベルがラインナップ、探索レベルが数を表している。

そして大きな違いが得点体系。アグリコラでは人駒の得点が3点と非常に高く、最後は5人家族にしないと勝負にならないところがあったが、カヴェルナでは1点となった。そして家畜や農作物も、無制限に1駒1点という形になったので「ワイ、子無し。でも羊は大量におるやで」とか「ワイ、マクドの契約農家。何年たっても全然腐らないじゃがいもを大量に売るやで」とかでも勝負になる。アグリコラでは、最後は誰も似通った農家になったが、カヴェルナでは思いっきり我が道を突き進んでも構わないのだ。また駒数がそのまま得点なので、勝利点に関する見通しも良くなった。

※アグリコラでも拡張セット泥沼からの出発を使えば好きに作れるらしいが、まだやってないので語れん。


基本ルールの、設備タイル置き場。裏面にするともっとたくさんの種類のタイルが用意される。これがアグリコラでの職業カード、発展カードの代わりである。全員が共通で使えるのでカードによる運不運がなくなった。

全体的にアクションマスが非常に強化され、畑を作った後、種籾を植えるとか、石材を貰った後、洞窟タイルを置くとか、アグリコラでは2アクション必要であった行為が1アクションで全て出来るのが多い。面倒だった駒の補充も工夫されており、実際に補充するマスは少なくなっている。
まずは1回目やった感じでは、やれることが多すぎてさっぱり解らなかった。設備タイルに目を通してる暇もない。また動物の配置ルールのややこしさ、家畜でない犬などの登場によるアイテムの多さから、アグリコラに慣れたプレイヤーでも何回もやらないとこのゲームの面白さは解らないだろう。


6ラウンド目以降に収穫するかしないかの、小さなチップが置かれる。緑なら通常の収穫フェイズ、赤なら順番にどうなるかが変わる(カードに置いていく)。運の要素はこれとアクションカードが出てくる順番くらいだ。

なんせ届いた箱の重さは尋常じゃなく、駒入れ用のビニール袋が付いてるが、これは100円ショップでケースを買うとかんとやっとれんと思う。強者たちは、デコパネを使ったカヴェルナの収容ケースを作っている。わしも作りたいんやけど、時間がなくて作れないので100円ショップで代用した。というか、ここまで収穫シリーズを作りまくってるのならメーカーも収納トレイを付けとけよって感じや。

後は細々としたルールが加わるが割愛するが、カードやボードに致命的な間違いがあるのは勘弁して欲しい。子供が欲しい/今すぐ子供が欲しいのカードは部屋ではなく『リビングを1つ作る』で、基本ボードの鉱石採掘のアイコン絵は、ルビー鉱床ではなく『鉱石の鉱床』との事だ。交換か修正のシールを配って欲しい。

アグリコラに代表される収穫シリーズは、2人で遊んでも多人数で遊んでもそれほど楽しさが変わらないのと、攻撃性が皆無なので夫婦やカップルで遊ぶには最適だと思っている。お互いに作り上げる箱庭は、やっぱり何度やっても楽しい。少々値段は張るが、持っていて損はないゲームだろう。7人まで出来るようにセットに含まれているが、正直、プレイ時間が気になってやれん。これはサービスし過ぎだ。


初回の最期はこんな感じで僅か43点。miaは40点。上手くなれば100点を超えるらしい。

1度プレイした感じでは、ほとんどアグリコラと変わらない。面白いなと思ったのは、木材集めという明らかに弱いアクションがあるのだが、誰も取らないのでドンドンと木材が溜まる。で、設備タイルにどうしても必要なのでどっかのタイミングでドンとこれを入手する。
プエルトリコを真似した、使わないアクションはどんどんと価値があがっていく。それをわざと、全然使わないスパンを考慮してアクションを設計したってのは妙に感心した。補充が面倒やけど。プレイ感や評価などはまた後日、何度かプレイしてからアップロードする。


これが材木が大量に増えた状態。まったく取らないのでどんどん溜まる。

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