Inka Brand
Markus Brand

eggertspiele
Pegasus Spiele
ホビージャパン

2〜4人用
90分

村の人生

駿河屋で購入 駿河屋で購入
プレイに集中しやすい独自のシステムで、「人生」というドラマチックなテーマを見事にゲーム化。2012年にドイツゲーム賞とドイツ年間エキスパートゲーム大賞を受賞した傑作が日本語版で登場。
このゲームでは、プレイヤーは村に住む一族となり、より多くの名声を得ることを目指す。そのために、あるものは教会に身をささげ、あるものは野心とともに村の政治に飛び込むだろう。またあるものは遠い異郷に富を求めるかもしれない。
ただし、寿命や不慮の死の可能性があるため、人生と言う「時間」管理は重要なものになる。だが、たとえ死んだとしても、その行いがすばらしいものであれば一族の村での名声は永久に残ることになるのだ。そして、たとえ自分が死んだとしても、あとを継ぐものがいれば、引き続き一族の栄光を積み上げてくれることだろう。さあ、あなたの一族の名誉を村の歴史に刻み込もう。

プレイ感

絶好調のブラント夫妻によるSDJエキスパート賞受賞作。よりよく生きてよりよく死ぬというテーマが凄く新しく、ネットでの評判もなかなか。かなり期待してやってみることにした。COQ、タメラ、miaとの4人プレイにて。


アグリコラに代表されるワーカープレースメントの逆、ワーカーリムーブメントである。自分の駒を置くのではなく、影響力駒を取る事でそのアクションを行える。
アクションは物々交換、旅行、収穫、評議会、結婚、教会、仕事の7カ所。ややこしいのは、影響力駒を取った後、自分の駒つまりワーカーをその場所に置く場合(旅行、評議会、教会、仕事)もあるという事だ。


各場所に色とりどりの影響力駒(チップ)が置かれているのがアクションマスである。このチップを貰う事でそのアクションを選択できる。右下にあるのがこのゲームを特徴付けている名士録だ。各アクションごとに名士録に載れる人数が決まっている。

このゲームの最大の特徴は、駒は死んでいくというところ。駒には1から4までのシールが貼られている。これは世代を表し、自分の個人ボードの時間がぐるっと1周するたびに、場に出ている世代の古い駒を除去しなければならない。除去された駒は村の名士録に載り、たくさん名士録に載ったら得点が得られる。ただし名士録には制限があり、一定を超えると無名な人として墓地に置かれる。

こうして名士録が全て埋まるか、墓場が全て埋まるかすればゲーム終了。得点の多いプレイヤーが勝ち。

だいたいどんな事をやろうにも時間マーカーが動き、結構寿命が早くくる。
駒が少なくなれば損をするやろうという感じで寿命を持たせようとすると痛い目にあう。それは後で解った。

この名士録「おらのじっさまは凄かった」みたいな感じがあって、最初はワクワク感がかなりあったが名士録は凄かろうが凄くなかろうが、早死にすれば単にそこに行けるので、得点源がでかいためむしろ早死にした方がいいのだ。


個人ボード。白チップが砂時計のマスをぐるぐる周り、1周するごとに誰かが死ぬ。駒に数字があるのが世代を現しており、1世代目から最大4世代目まで子孫が生まれる。

物々交換では勝利点タイルを手に入れる。唯一、全員が参加出来る。旅行は思い出タイルを置いていき、どれだけ各地を廻ったかで勝利点が手に入る。収穫は小麦タイルを貰えるが、自分の家に駒が1つでもないと駄目だ。評議会は、偉くなったら様々な特典がある。教会は自分の駒を送り込み、教会の選挙みたいな制度で取り上げられ出世していくと特典がある。
仕事はたくさんの駒が置かれるので最も選択されるアクションで、徒弟になったり、日雇い労働などで、馬、馬車タイルなどを手に入れる。

わしはワーカープレースメントでのワーカー駒を増やせば有利という大鉄則を忘れて、仕事や旅行などに力を注いだ。特に旅行はかなり浪漫がある。旅行に出かけるためには馬車が必要なので、必然、仕事で馬車タイルを手に入れる訳だ。

mia「あー、わたしも旅行に行きたかったのに!」

タイミングは常にわしが優勢だ。
わしは出来る限り寿命がこないように立ち回っていたが、miaはばったばったと死んでいく。

mia「これ、死んでいいのかな」

タメラ「死んだ方がいいですよ。名士録には数が決まってますからね」


思った以上に次々に死んでいく。miaの赤は死人レースでは優勢だ。下に書いてある通り、ここに5駒載れば、勝利点12も手に入るので、こぞって死んでいく方がいいのだ。後で気づいた。

他の3人は、結婚に駒があれば、即座にそれを取るので、死んでいきつつも、新しい世代が生まれる為、そんなに辛くない。疫病駒があっても平気で取っていくのだ。

わし「おーい、わしの教会に出した駒、まだ選ばれへんやんけ」

教会は、自分の駒を黒の袋に入れる。で、ラウンドの終了時(ミサ)にランダムにそこから4個出される。一旦、出されてしまえば、後は教会に賄賂…じゃなくて寄進すれば、どんどんと出世出来るという寸法だ。ところが、わしの駒は最初に入れたにもかかわらず、全然取り出されない。後から入れたタメラやmiaに抜かれる始末。それというのも…

タメラ「あ、じゃあ、1ゴールド払って中身を見ます」

賄賂…じゃなくて寄進すれば、袋の中を見た上で出すことが出来るのだ。
1ゴールドはこのゲームでは非常に大金である。

どんどん出世コースから外れるわしの駒、タメラやmiaの駒は既に第2世代である。


タメラとmiaの駒が教会で出世争いをする。 左にいくほど位が高い。右上に見えるのが旅行マスでところどころ白のチップが置かれているのが思い出マーカーである。miaも今から旅行に向かおうとしてるところだ。

途中、まだまだと思ってたら既にゲームは終盤だった。
イメージよりもあっという間にゲームは中盤、終盤を迎える。

そうなると名士録をみて、次はどいつを殺そうか、なんて物騒な考え方が沸いてくる。
名士録に載れば載るほど得点があがるのだ。

旅行ナーのわしとしては、是非とも旅行で名士録に載りたい。かなりあちこちに思い出タイルを置いている。途中、一筆書きを誤って、1カ所だけ回れない事に気が付いた。

しかし、死なない。
前半にひたすらに命温存作戦をとったおかげで、死にたいのに全然死なない。

タメラ「これはmiaさんが非常に良い位置にいますね」

なんか適当にやってるmiaがゲームをリードしてやがった。


なんと名士録が埋まってしまったおかげで無名の墓場へ。(|| ゜Д゜)ガーン!!

他の皆は既に第4世代まで投入しているにもかかわらず、わしは第3世代さえ生まれてこない世代ズレを起こす。

最後は、miaが旅行での名士録にも載り、名士録に載りまくったmiaがぶっちぎりの勝利。

わしは当然のべった。

もっと早くに殺しておくべきだった。
とやっぱり物騒な思いに駆られた。

所要時間90分


最後は名士録になんと6個も載っけたmiaが勝利。わしは無名墓場へ2個もいってる。これでは勝てない。

miaのコメント

なんだか知らないけど勝っちゃった。雰囲気が良いのに思った浪漫がなくてちょっと残念だった。

タメラのコメント

かなりヌルいゲームという印象があったんですが、アクションのやり方が直感的じゃないからでした。

ソマーリオ

良く生きて良く死ぬ、という感じの非常に面白そうなテーマだったのでかなり期待したが、その期待は裏切られてしまった。
名士録に載るには、特に何をするでもなし、早く死ねばいいだけである。この得点はかなりでかいので、たくさん載ればいいのだが、そうすると駒が枯渇するのでバランスを見ながらという風に非常にボードゲーム的ではあるのだが、テーマから得られる満足度としては全然よろしくない。

影響力駒を取ってそのアクションを行う、そのコストに影響力駒を使ったり、さらに場合によっては自分のワーカー駒を置くというアクションがあまりにも直感的でなくて、なんだかぼんやりとしたプレイ感が残る。
例えばアグリコラのように種を植え、収穫して、パンを作るみたいな、これをやったからこれが生まれたという感覚がないのだ。ルール上そうなってるから手に入れられたというだけである。

そのおかげでプレイヤーは村の人生を味わえないのだ。
後半はいかにして殺すかを考える事になるのも、まったく村の人生じゃない。

という訳で自分が期待したゲームではなかったが、ありきたりのワーカープレースメントではないところは評価できる。そのおかげで不思議なプレイ感になってしまったとしても、これは次に完成させるための過渡期だと思えば、このゲームの評価は決して低くはない。まあ、その過渡期でエキスパート賞を受賞してしまったけどw

駒に世代があったり、寿命があったり、今までになかった概念がシステム化されており、そこらへんが評価されたのだろう。もう少し直感的なワーカープレースメントだったら大賞になったかも知れない。

数々のワーカープレースメントが発売されているが、どれもアグリコラと似たり寄ったりで、オリジナリティ溢れたのは今までやった中では、ルナとこのゲームくらいだ。
ルナは直感的なイメージと相まって、非常に良い出来だと思ったが、こちらはちと複雑になりすぎたように思う。

コンポーネントは雰囲気がばっちりでとても良いが、村の人生=アグリコラの村版を期待すると失敗するだろう。ただこの変わったシステムも最初だから面食らっただけで、慣れると楽しめる可能性は大いにある。二人から出来るので、もう一度miaとやってみて試してみたい。この評価は暫定だ。実はこうして書いてると、もっかい是非ともやってみたくなっている。拡張も持っているのでそれでやるかも。
日本語版は出ているが、そもそも言語依存は皆無なので、好きな方を買えばよい。

おそらく年内はこれで最後の更新。今年もジョーコデルモンドを訪れてくれましてありがとうございました。
年末年始は、是非、家族や友人とアナログゲームを楽しんでください。
それでは皆さん、メリークリスマス、そして良いお年を!

gioco del mondo