Michael Kiesling

Wolfgang Kramer

Ravensburger

2〜4人
60分

トーレス

ルール説明

駿河屋で購入
5ポイントのアクションポイントをつかって、城をより広くより高くし、その城に自分の騎士を配置して得点していくゲーム。

プレイ感

前年の大賞作ティカルより洗練されたクラマーのゲームらしい。すげーおもろそうと思って購入したが、おもろいかおもんないかの評判をほとんど聞かず、じっくりと見てみるとわしの嫌いなアブストラクトチックぽい。それで敬遠してたが、絶版になった今ようやくやってみた。
相手はひきぷーつう、わしの大学時代の同輩でゴールキーパーだ。


スタート時こんな感じで城壁が置かれている。竜巻で城壁がぼろぼろになったらしい。こいつらが合体するように置いてはいけないのがポイント。白駒は王様で、同じ白に騎士を配置するとボーナスが貰える。

とにかく、初めは城を高く積み上げては、自分の騎士に階段を昇らせる事を繰り返す。得点は自分の騎士のいる段数×その城の面積なので、高いところにいる方がいいのだ。

ほんまは誰の城でもないのだが、そればっかりやってると自分の城という勘違いをしてしまう。ひきぷーなどは、広げた城に、意味もなく騎士を複数配置しまくってる。

※ ひとつの城からは一度しか得点出来ない。つまり一番高い段数にいる騎士からのみの得点であるので、複数配置しても意味はない。例外は王様のいる城。


さあ、どんどんと城を修復せよ! どっちがお父んの後継者かこれで決めるのだ。暗殺とかはなしに平和理に行うとのお父んの指令。


どんどんとお父んを囲んでわしの騎士がガードしていく。……今から考えると無駄なプレイやったな。

2ラウンド目にそれに気づいたわしは、騎士をひきぷーの砦に送ることにする。

王様ボーナスも獲得して、2ラウンド目からは一気に差がつき始めた。


このように騎士を増やしては隣の城壁に置かんと意味がないのだ。正面にまったく意味のない置き方をするひきぷ。

ざるやぞ、ひきぷー。。。それじゃあプライドに出てたあのキーパーと同じくらいざるや。まあ、わしもキムタクと同じくらいしょぼい攻撃やけどな。。あんなプレイありえません! て。


益々無駄な置き方をするザルキーひきぷ。ポイント少ないって!

どうにも、アクションポイントが少なくて、騎士を移動させるのがもったいなく感じるのだが、そうするとこのゲームでは勝てない。同じ城からは一番高い段にいる騎士からしかポイントは貰えないのでどんどんと派遣すべきなのである。全プレイヤーが同一の城から騎士に応じてポイントを貰えるのだから。

ひきぷ「へ? お前もポイント貰えるの?」
わし「分かってへんのう、最初に言うたやろ? <なお王様はこうも言いました。これは平和的に行う事。領土などの奪い合いがないようにと>」
ひきぷ「ほな、わしの駒、こういってもええの?」
わし「ちっ、だから<なお王様はこうも言いました。これは平和的に行う事。領土などの奪い合いがないようにと>」


ある程度できあがったところでわしの騎士送り込む。

つう訳で一回目はどちらもよう分からんままプレイしたが、2ラウンド目でやり方に気づいたわしのぶっちぎりの勝利。

所要時間40分


みよ! このマンハッタンのようなテロリーズモにあいそうな、高い城壁を! 本来なら1段ずつしか登る事が出来ないが、強力カードを使えばこんな事が可能となる。こんなに積み重ねると楽しい!

おもろいやんけ!!

時間も短いので、もっかいやろうという事に。

二回目はこれに気づいてがんがん騎士を送り込む作戦に出たと思うでしょ? ちゃうねんな。アクションポイントが少なくて、そこまで手がまわらんのよ。騎士を出すのに2ポイントもくうのだ。

まず、面積である。これが2回目の作戦。最初にいくつか城の拠点があるのだが、これがくっつくように置いてはいけないのだ。升目はでかいので、自然すぐに城の広さは頭打ちする。だから初めに城の面積を拡大する作戦に出ていないと、小さな城になってしまう。
広ささえ確保すれば、上に伸ばすのは後でもいいのだ。


こんな感じにまず面積を広げる。こうでないと頭打ちしてしまうのだ。

合間合間に、騎士を出して、ひきぷが作った城へ、おこぼれを貰いにいく。


今回はひきぷもわしの作った城壁に送ってきやがった。それにしても積み上げるのは楽しいのう。


上からみるとこんな感じ。童話チックな絵が雰囲気を盛り上げる。リボンの騎士とか出てきそうである。

結局2回目もぶっちぎりでわしが勝利した。

……

これ、むっちゃおもろいやん!! コンポーネントをみて(というより、全然評判をきかんかって)毛嫌いしてたけど、納得の大賞受賞やで! やるのう、クラマー。

コンポーネントいうても、単にアブストラクトチックが嫌というだけで、城駒はプラスチックやけど、騎士駒は木製やし、ボードの絵も童話の国ぽいタッチの絵でとてもセンス溢れている。積み木をイメージしてるのだろうがすごくイイ。

今回は、標準ルールで、アクションカード(やたらと強いのよ)をランダムにして運の要素を高めたが、ヴァリアントで、全員が同じカードを使えるというルール(最初からカードはプレイヤーの色に色分けされてるので、本線はこちらでしょう)を使えばより戦略的になる。更にマイスターカードルールを使えば、積み木の美しさをよりエレガンスに演出できる。

素晴らしい!!

なんでアブストラクトが嫌いなわしがこんなに楽しいかというと、やっぱりそこには積み木の楽しさがあるからやと思う。どんどんと城が積み上げられていく姿を見てるだけでわくわくするし、お山の大将のように騎士をてっぺんに乗せるのも童心にかえっていいのよ。フォーカスもそれで評価高いんかも? なんとなく楽しさのエッセンスが同じなんよ。

なんでこんなおもろいゲームを絶版にしちゃったの? 勿体無いなあ。このコンポーネントの割に値段も安かったのにさ。この値段で出せるのはラベンスバーガーだけやろうなあ。唯一の欠点は、得点計算がめんどくさい(電卓が必要。絶版にしたんはこれが原因か??)という事やけど、そんなんを差し引いても十分ですな。これもティカルラ・チッタと同じく、プレイヤー人数がそのままプレイ時間に影響するゲームなので、人数が増えるとゲーム時間が増す。一人20分とみてやればよろしい。3人なら1時間、4人なら1時間20分だ。

クラマーはコンポーネントがいいよなあ。ティカルも二人プレイでもっかいやってみる価値あるな、こりゃ。

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