Manfred Burggraf
Werner Schlegel
Dorothy Garrels
Fritz Ifland
Werner Scheerer
Wolf Hoermann

Ravensburger
不二商
河田

3〜6人
70分

スコットランドヤード


わはははははーー!
我が輩は怪盗X。
ヤードの諸君。わたしを捕まえる事が出来るかな?
わっはっはっはー

プレイ感

わし的ドイツゲーム黎明期に、ドイツゲーム大賞ということで探し出してきたのが、不二商から完全日本語版が出てたこいつ。当時トイザらスなどで手に入るものといえば、日本語版が出てたアンダーカバー、ザーガランドくらいなもんやった。初めてメビウスを見つけた時はお宝を見つけたように目を輝かせたもんよ。で、当時、つき合いがあったヲタ系のバイトとタカダと3人でやったが、どうにもしんどい思い出しかなかった。ヲタ系のバイトの子は「怪盗Xやったら結構おもろいですよ」つうんで、今回レビューのためにTAMと二人プレイする事にした。


前の思い出があるので、怪盗Xはわし、警官はTAMが全て引き受ける事にした。前にけがわのおっさんが「スコットランドヤードはふたり用だよ」と抜かしてたので、まあ、出来るかなと。本来は警官は5人のプレイヤーが担当するのだが、このゲームのシステム上、警官対怪盗Xなので、警官自体は複数を兼任していいのだ。ちなみに移動タイルは重要なので、警官ごとにそれぞれ分けておかねばならない。

怪盗Xは最初、カードからランダムに居場所を決定する。警官は、それぞれ好きなように配置。警官は自分の移動タイルを怪盗Xに渡す事によって移動する。怪盗Xはそのタイルを使って移動を行う。移動タイルには地下鉄(赤)、バス(緑)、タクシー(黄)があり、この順番に移動距離が大きい。
警官が規定ターン内に、怪盗Xと同じマスに入ったら勝ち、そうでなければ怪盗Xの勝ちである。

TAM「これ、結構めんどくさいっすね」

今回、警官役は一人で5役というシベ超並に忙しいのでその気持は解る。

TAMが出したタイルはタクシーばかりである。タクシーは1マスずつ進むだけだ。
怪盗Xも最初数枚の移動タイルを持っているが、これは置いといて、まずはわしもタクシーを使って細かく移動する。

TAM「全然解りません」

わし「じゃじゃーん! 我が輩はここである」

TAM「全然、ちゃうとこ行ってました」


怪盗Xは黒駒である。規定ラウンドにこのように登場させる。まずはここに登場。警官が全然ちゃうとこにいてる。警官が混ざらないように、いつもの木箱に分けてタイルを管理。

このゲームのポイントは、怪盗Xは決められたターンになると、その居場所を明らかにするのだ。まさに怪盗Xっぽい演出である。最初は、3ターン目。これで警官はその居場所を想定するのだ。

ちなみに怪盗Xの移動先は、実際に紙に書くようになっており、移動先を書いたらその上に、そこに移動するのに使ったタイルを置いていく。つまりどの移動手段を使ったか解るので、それを元に警官は予測していくのだ。また紙に書いているので後でイカサマしてなかったかチェック出来るようにもなっている。
まあ、やってる事はまさに鬼ごっこそのものである。


怪盗Xの移動は、青の台に挟む紙に鉛筆書きするのだ。それから、そこに移動するのに使った移動タイルを置いて見えなくする。怪盗Xのタイルは少ないが、警官が使うタイルを手にするので無くなる事はない。

わし「華麗に登場したはいいけど、その後がかなり緊張するな。怪盗Xとかルパン三世ってのはこの緊張感にエクスタスゥを感じて登場するんでしょうな」

どきどきしながら、移動をするわし。集結させてくるTAMヤード。

わし(……おお、やべぇ。じゃあ、ここを抜けて裏に回るか)

TAM「一体、どこですか」

わし「じゃじゃーん!」


完全に裏をかいて、ここに登場。後はテムズ川を渡ると見せかけて……

TAM「えええ! 完全に裏をかかれました」

わし「ほほほ、愚か。さ、次いこ」


実は北上。しかし、TAM次第では捕まるところであった。こういうケースはよくあるのだ。一か八かみたいな。タクシーの下のブラックタイルにて、登場後の移動手段を解らなくしてみた。

こそこそと動き回るわし。でも、上手く立ち回られたらいきなり捕まる位置には来てるのである意味ギャンブルなときもある。

わし(ふう、危うく捕まるとこやった。やっぱり公開後は結構厳しいな)


ほんま目と鼻の先なのだ。こっちにこられたら負けというケースはよくある。マップはかなり可愛らしく、コンポーネンツは素晴らしい。

本来なら2×というヤードの目をくらますために2枚のタイルを使って移動する事も出来るが、枚数が少ないので勿体ない。そこでブラックタイルを使う。これはどの交通機関を利用したか、解らなくするタイルだ。

それより怪盗Xって公共の交通機関使うねんな。バスとか地下鉄とか(笑)

あ、忘れた。実は怪盗Xってのは目線でどの場所を見てるか解らなくするためにわざわざ付属しているサンバイザーをつけるのだが、今回はサングラスをしてやった。

わし(さ、これで完璧。思いっきり離したった。これでしばらくは安泰じゃ)

わし「じゃじゃーん! 我が輩はここじゃ!」

TAM「えええ! また抜けられましたやん」


わははー、愚か。完全に抜けたった!

TAM「……」

TAM「……」

TAM「……」

TAM「あの、これ地下鉄で一発でそこにいけるんすけど?」


左下の透明なコマ。むっさ離れてるけど、よく見りゃ地下鉄で一駅でした。。。

(|| ゜Д゜)ガーン!!

TAM(笑)

所要時間30分

TAMのコメント

まあまあっすかね。めんどくさかったです。

ソマーリオ

やっぱり! わしも昔、3人でやったときに、警官役のあまりのめんどくささというか、二人で考える事に脳がしんどくなっていまいちやってんな。なんか疲れるねん。怪盗Xは一人だけなんで結構楽ちんやねんけど、警官役はやはり多ければ多いほどいいと思う。

怪盗X役は気軽にゲーム出来るし、逃げるのも悪くない。警官役のしんどさを知ってるだけに余計にそう思う。二人プレイでやると警官役の負担があまりにも多くて、怪盗Xとプレイ感がまったく違うのだ。

元々、このゲームはワイワイと警官役のプレイヤーがもめたり、リーダーをとったり、そんなのをみて楽しむパーティータイプのゲームやと思う。また今回のように怪盗Xのうっかりっぷりを楽しんだりするのだが、さすがに今回は早く捕まりすぎた。3分の1で捕まってるので本来は60分以上かかるゲームになるだろう。

このゲームからドイツゲームにはまったって人はかなり多いので、今からやるとちょっと面白さにかげりはあるかも知れないが、当時としては非常に画期的で、ドイツゲームが自身の文化として開花した元年ともいえるゲームかも知れない。なんといってもシステムの奇抜さと、タイルの使い方は今でも感心出来る。それにしても製作デザイナー多いなw これはラベンスバーガーの特別チームが作ったかららしいが、シドサクソンアレックスランドルフから独立した、まさにドイツゲーム元年とも言えるかも知れない。

とは言っても未だに完全日本語版が河田から出ているくらいなので、多人数でやるとやっぱり面白いゲームなのだろう。なぜなら既に世界で500万個以上売れている事からも解る。ただ、警官同士があーでもないこーでもないと楽しむタイプのパーティーゲームなので、少人数でやると、警官役はかなりしんどいのでオススメしません。

とこう書いてみたのだが、けがわやPIXIEさんによると、「これは二人向けだよ」とよく言われる。刑事側がめんどくさいと思うんやけど、多人数になると刑事で取り仕切るプレイヤーが出てきて、周りが参加してない状態になるらしい。そういった意味では、メンバーを選ぶんかな。知り合い同士でやった方が良さそう。

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