Guido Hoffmann

HABA

2人用
20分

海賊ブラックの決闘

海賊船ブラックスヴェンジャー号を操るサルバドールの悪魔は、新たな財宝を求めて航海にでました。そこで船長はお宝の島を発見し、略奪しようと進路変更をしたのですが、なんとそこは悪名高い海賊ブラディミールウィンドジャマーの島だったのです!

サルバドールの悪魔対ブラディミールウィンドジャマーの対決が今始まろうとしています。

プレイ感

miaがすごろくやを訪れた時にかなり気になるゲームのようだ。そういやこいつ海賊ブラックも好きやもんなあ。すごろくやの店長が「これはかなりお勧めです。すごろくやルールで2セットで4人プレイもできますよ」という。まあ、確かにおもろそうなので買おうかなとは思ってたんで、買う事にした。miaとの二人プレイ。


テーブルを大海原に見立てて行うので、ボードは2つの島しかついていない。手番になるとさいころを振って、フイゴを使って船を進めるのは海賊ブラックと同じ。ただその後、相手側は、フイゴを使って大砲の弾を飛ばすのだ。これが当たれば手番終了、外れればターンは続く。そうこうしているうちに、相手の島に接岸出来れば裏返しになっているお宝タイルを1枚めくるのだ。お宝であればそのままタイルを奪って、間違いなら返す。これを3枚集めたら勝ちである。いずれにせよ、船を自分の島に戻して、相手の手番になる。


こんな感じでテーブル全体を大海原にする。自分の港から出港して相手の港につけばお宝タイルを1枚めくるのだ。

この大砲がまたよう出来てるんだわ。片っぽにフイゴを差し込み、四角い木製の砲弾を逆サイドに入れる。そして、一気に!

わし「どーん!」

コン☆

mia「あ、やられた。どうにも上手いね」

わし「ふははははー」


ふいごは帆船を動かす風にも大砲にもなる。このように狙って…


ちっさな木片が発射される。当たれば手番終了だ。

とまあ、こんな感じで前半は上手くいった。
どんな長距離だろうと、わしが一旦狙った獲物は逃さねえ!

mia「じゃ、どーん」

ぽろ

わし「ぎゃははは、なんじゃそりゃ」

大砲が上手くでず、ぽろんと落ちる時があるのだ。まあいわゆる不発弾って奴だ。

mia「ずるー! どうしてそんなに近づけるのよ」

わし「ふへへへ。どうだ、当てられまい!」


見よ! この高等テクニックを! 相手に寄せて、砲弾を回避じゃあ! 最後のふいごで、こうすれば砲弾に当たる事なくもう一度手番が出来るのだ。


相手の島にくっつけると宝箱タイルをめくる。宝を3枚集めたら勝ちなのだが、無惨にも外れ。どちらにせよ、自分の島に戻して手番交代。

ところがじゃ。miaが上手くなるのに反して、わしの方は途中から、大砲がまったく出んようになった。


この遠距離を見事当てて来やがった。しかもわしは当たりにくいように船を縦に向けてるつうのにさ。

mia「じゃ、ここまで。どうぞ」

わし「はっしゃー!」

ぽろ

mia「あはは、じゃもっかいわたしね。じゃ、接岸してお宝を頂戴します」

わし「くっそー」


もうちょいなのに、ここで、0はないでしょ! 0は!


そしてまた外れかいな! (|| ゜Д゜)ガーン!!

しかしながらこのゲームの良くできているところは、お宝は段々と外れが多くなっていくところ。外れタイルは、元に戻すので最後は結構接戦になったりするのだ。

mia「あー、もうちょいで接岸出来たのにぃ!」

わし「ふははははー、死ねやぁ!!」

ぽろ…_| ̄|○

mia「まじ? ぎゃはははは。じゃ、もっかいやって頂き! 勝ったーー!」

所要時間20分


見事に3つ集められました。しかし、恐るべき運の無さ。

お手軽で楽しいので、その後2,3回やった。

miaのコメント

これ、すっごく楽しい! またやろう!

ソマーリオ

見かけ通りの楽しさが保証されたゲームというのは、意外と少ないものだ。画像を見て皆さんが想像した通りのおもろさがこのゲームにはある。

海賊のゲームってのが流行っており、究極はあの巨大な海賊船が2隻ついて撃ち合うゲームだろうが、この小さなコンポーネントでも十分に海戦気分が味わえる。ドイツ子供ゲーム大賞海賊ブラックは白兵戦であったが、今度は砲撃戦である。

海原のサイズは自由自在。途中に障害物を配する事もでき、ミニチュアアクションゲームといっても過言じゃない。思ったように進まない船や、まともに飛ばない事もある砲弾、アナログアクションゲームの神髄がこのゲームにはある。

大人用アクションゲームの決定版がアラカルトであるならば、子供用アクションゲームの決定版は、この海賊ブラックの決闘である。これが2セットあれば、4人でも出来る。すごろくやのルールではそれがヴァリアントとして追加されている。3人の砲撃が飛んでくるなんて、想像するだけでも楽しくなってくるではないか。さらに複数セットやれば、まさに可能性は無限大。子供の頃よくやったビー玉やべったん、ベーゴマそのものだ。互いに、お宝カードを賭けて決闘をするのだ。

ゲームとしてもとても良くできているのは、宝タイルは外れを引くと元に戻すところ。元に戻す事によって、お宝を集めれば集めるほど、引きが難しくなって最後は接戦になるように工夫されてるのだ。これは地味だが、非常によく機能している。

これをもっと凄くしたものがラベンスバーガーから発売してる海賊船-Piraten auf Schatzjagdという感じだ。下のGeekから拝借した写真を見て貰えば解るがなんせこれはどでかい! 砲弾を発射して、当たると海賊船がところどころ壊れていく仕掛けとなっている。以前、イエサブで見かけた時は、買おうかと思ったがあまりのでかさに挫折した覚えがある。そういった意味で、日本の住宅事情に非常にマッチングした海賊ブラックの決闘はなかなかのものではないかと思う。ただ上記の理由から、海賊船はやったことがないので、実はゲーム性はまったく違うかも知れない(ま、一緒やろうけどさ) 男の子は大好きやろうねえー


しかしまあ、ドイツ人が作ったとは思えんな。アメリカ人好みのスケール。


こうしてみるとちょっとおもろそう。マストが取れたりするらしい。

昔、兄貴とお金を使っておはじき遊びをよくした。それぞれ雑誌を陣地にして、大将コインを決めて指で弾いていく。大将はでかかったら狙われやすくなるので、出来る限り小さいコインを使うのだが、よく使ったのは10セント(ダイム)である。主力は25セント(クォーター)で、兄貴の持ってた旧50円玉がでかくて強かったのだが、そのうち海外から超大物がやってきた。それは10フラン硬貨。でかくて重い。まあ、初めてこいつを手にした時の驚きといったら。今では日本の500円玉くらいの大きさだが当時の日本にはこんなドデカいコインはなかったのだ。このゲームをやってると、あのときやってたプレイ感とそっくりなのに気づいた。兄弟がいる家族なら是非、このゲームを与えてあげて欲しい。きっと想像力を駆使して大海原を作りあげるだろう。

gioco del mondo