Wolfgang Warsch

Schmidt

2〜4人
20分

クアックスと仲間たち


年に一度あるクアドリンブルクではレースも行われます。
牛、ロバ、豚、羊に乗るのですが、そのままでは前に進みません。
かれらの大好きな食べ物を目の前にぶら下げると、ほら、前に進みますよね?
最後に黄金の大釜を手に入れることができるでしょうか?

プレイ感

チケライ・ファーストジャーニーのあとは、クアックサルバー・ファーストジャーニーとも呼べるこのゲームを出してきた。これまたCOQジュニアに人気らしい。
タナカマ、COQ、えりえりとの4人プレイにて。


クアックサルバー・ファーストジャーニーと書いたけれど、テーマが全く違ってて、あがりのあるすごろくゲームとなっている。

それぞれ袋に初期チットを放り込んで、駒をスタート位置におく。


初期チットを袋に入れる。袋は非常にがっしりしており、駒の色と同じ組み合わせとなっているのは子供向けの手本ともいえる品質である。

全員同時に袋からチットを1枚引く。黒チットなら妄想してるところに置いて終わり。
もしこれが3つ貯まれば、手持ちのルビーを使って新しいチットを購入することができる。その時、最下位ならルビーを1個貰って購入できる。また手持ちのクローバータイルの数だけ進む。購入後ルビーはすべて捨てる。それからチットをすべて袋に戻す。


箱はそのままゲームに使える仕様となっており、それぞれルビー価格も表示されている。

他の色のチットは数字だけ駒を進める。さらに色によって特殊効果がある。

とうもろこし…サイコロを振って出た目のアクションを行う
ニンジン…クローバータイルを1個貰う。ぐるぐるマスなら2個貰う
プラム…ルビーの数だけ進む
トマト…ルビーを1個貰う。ぐるぐるマスなら2個貰う
ベリー…次のぐるぐるマスに進む
レタス…前にひいたチットを袋に戻す
カブ…効果なし

こうして、最初にゴールしたら勝ちである。

すごろくも勝利点方式も基本は変わらんなと、ふとこれを書いてて思った。

ちゅうわけでスタート


ごちゃごちゃ言わずに最初にゴールに到達したら勝ちだ。

えりえり「ちょっとごめんね」

ずらした反動で、突如えりえりの椅子が壊れる。

えりえり「わ、わ、ごめんなさい」

タナカマ「大丈夫ですよ。後で直します」

えりえりなんとかしようと触るとさらに木が抜けてぽろぽろ落ちる。

タナカマ、涙目。

…気を取り直してスタート。

未年のわしはひつじだ。

これについてはあーだこーだと書いててもしょうがないというか、レースシーンを覚えてない。


最初は少しずつしか進めない。チットを拡張していく必要がある。

ひたすら引いて進むだけで。めっちゃシンプルで分かりやすい。

そしてわしは最初に購入するときにルビー持ちだった。
チットは同じチットでなければ複数買えるが、5ルビーもあったのでカブを買うことにした。

カブは特殊能力はないが、8マスすすむというとんでもないスーパーフードである。

タナカマはとうもろこしを多用したもろこしマンセープレイで、えりえりはニンジンを使ったクローバー戦術をやった。クローバーは返す必要がないので、強さが累積するのだ。COQは覚えていないが結局、どの作戦をやっててもそれなりにデッドヒートになるように出来ている。


ブタカマとコキロバに離されたかと思うと…


カブでどーん!!

わしは運が良くて2つ目のカブを買うことが出来た。
正直、大人プレイでいくならば、自分のバックを弱くする必要はない。しょうもないチットを引く確率を減らすために少数精鋭の方がいいのだ。このゲームは圧縮することはできない。

わし「よっしゃ、カブきた」

COQ「ええ、またぁ? あきおさんやってるでしょ」

わし「やってるに決まってるやん」

COQ「ちょっと貸してください」

しゃかしゃかしゃか

わし「ひかれへんようになったやんけ!」

他人にしゃかしゃかされると途端に引けなくなる謎のクアックサルバー現象がおきる。


黒の妄想チットが3つ貯まれば、買い物ができるのと、チットをすべて袋に戻す作用がありバーストとはいえ悪いわけではない。

他のプレイヤーもそのスキに進んでくる。

タナカマ「レタスなんでこれ戻します」

えりえり「クローバーもらい」

ええなー。なんか特殊効果が羨ましい。

しかし根本的にわしのデッキは初期チップとカブしか入っていないので当然引く確率は高くなる。

タナカマ「まずいっすねえ。わたしもカブ買います」

周りも慌ててカブを買い出すが、膨大に膨れ上がったデッキではカブ率は低かった。

結局、そのままカブプレイで勝ってしまった。

所要時間20分


圧勝でした。


食べ物のアクションは、裏面にも別のアクションが描かれており、飽きたら違うアクションを組み合わせて使うこともできる。

COQのコメント

クアックサルバーもこれで十分じゃないっすかね? あきおさんのカブプレイは強いので、子供とやるときは大人は禁止とか出来ますね。
それよりこれが子供ゲーム大賞が取れない時点で、あの賞にあまり価値がありません。

わし「結局、目立つコンポーネントが大きな加点になってるからな」

タナカマのコメント

楽しい。こういうのは好み。それより最近、動物駒にプリントされているんですが、これをどう思います?

わし「ん? わしゃ結構好きやけど」

僕はあんまり好きじゃないんです。プレイヤーの想像の余地がなくなりますし、少しずれた印刷でもクレームを言うてくる人がいるんです。

ソマーリオ

いやあ、文面ではこの面白さを伝えきれんかって申し訳なし。もう少し早くに文章に起こしておけば、熱い実況をかけたんやけど、ちと忙しくて放置しているうちに忘れてしもうた。

めっちゃシンプルなルールで、クアックサルバーも突き詰めればこれでええんちゃう? と言われても納得できてしまう。
こういった特殊能力を使い、自分ならではのバックを作るのはマジで楽しい。

引く時の楽しさもさる事ながら、黒のチットも確かにがっかりするが、結局は3枚出てきて、そこではじめてバックを強化できるという必要なアクションに落とし込まれている。

このゲームは見ての通りコンポーネントがとてつもなく素晴らしい。レースシーンの再現もこの駒ならではだと思う。
タナカマは批判したが、タイルの絵と駒の絵が一致しているのはわしは好きだ。
バックも駒の色に合わせた色となっている凝りようで、チットの厚みといい、何もかんもの品質が相当に高い。

わし「これ、Zoch級やん」

COQ「でしょ」

COQの言うように、これが子供ゲーム大賞を取れなかった時点で、どうなん? と思ってしまう。目立つだけじゃなく、中身の加点もしっかりとして欲しいと思った。

日本ではあまり取り扱われていないので、これもまたAmazon.comから輸入するしかない。

gioco del mondo