Antoine Bauza
John Grumph

Studio H
アークライト

2〜4人
90分

オルトレー

amazonで購入
駿河屋で購入

オルトレー!
勝利の掛け声!
大きな戦争が終わり、城の再建を始める。
騎士は、侵略者を退け、町の人の悩みを解決する。
皆で力を合わせて、栄光を取り戻せ。

プレイ感

ボザの紹介文を書くにあたり、なんかおもろそうなんがないかなーと探してたら、本作が良さげなので購入してみた。昨今流行りの物語風協力プレイである。
コタ13歳、そーじろ9歳、miaとの4人プレイ。

※ちなみに昔はボザが一般的だったが、アークライトではボウザと表記してる。わしはボザの方が馴染み深いのでこちらの表記にする。


6種類ある年代記と呼ばれるシナリオを選択する。今回は最初にお勧めの「開かれた門」を選択。またこれとは別途、任務カードというのを1枚選ぶのだが、長いシナリオ用と短いシナリオ用の2種類あって、開かれた門は短いシナリオなので、それを選択する。短いのは1つしかないけど。

この任務カードには2種類の事件カードがアイコンで指示されており、その事件カードの山を混ぜ合わせて、ボード周りに3枚ずつ裏向きに配置する。今回は指定された緑と黄色の事件カードを使った。


キャラ駒の周りには家屋タイルが置く場所があり、強化できる。左に名声、右に防御駒があり、これがどっちか0になると負け。
城の周りには3枚ずつ事件カードが置かれ、裏面の噂からどういった内容かが予想できる。4隅隣のマスで毛皮を受け取ったり、体力回復したりできるが、ここにトラブルカードが置かれると解決するまで効果を適用できなくなる。

キャラクターは8種類いるので、その中から好きなように選ぶ。それぞれ特殊能力を持っており、基本技能が違っている。大きな違いは技能と呼ばれる振れるサイコロの種類で、戦士、職人、学者、旅人の4種類がある。各イベントを解決するときに、どの技能で解決するかが指定されており、そのアイコンの数だけ振れる数が決まる。城自体は4種類の技能を1個ずつ持ち合わせているので、最悪でも1個は振れるようになっている。
キャラクターはライフが0になっても死ぬことはないが、技能が使えなくなる。またある程度ダメージを受けると、特殊能力が使えなくなる。
キャラを選ぶとライフ駒と、食料トークンを2個貰う。

わしらはドラフトを行う。せーので指差すのだが、ここで問題が発生。わしとmiaがバッティング、そーじろとコタは単独指名に成功するものの、コタが間違ってたとそーじろのを指名し直した。

わし「そら、あかんやろ」

mia「でも、コタの指してるのは女やし明らかに間違いと思う」

ここでしょうがないと認めて、いんじゃんしたが、またこれがコタが勝ってしまって、そーじろが拗ねてしまった。
なんとかなだめて、miaがキャラを譲るといっても、ママに悪いからいいと一向に進まなかったが「こっちのほうが戦士キャラやから強いで。指輪物語の馳夫さんをイメージしてる」といってようやく選択終了。
そーじろが文句いうのもわかる。そもそも間違った奴がわしは悪いと思う。
わしはmiaに負けたので、ジジイキャラになった。miaは女キャラをいつも嫌がるのでうざい。

話がそれた。

小ボードに、残った事件カードの山とイベントカードの山札とトラブルカードの山札、物語駒、シナリオを置く。また城ボードには名声駒、防御駒をおく。他の備品は横にわけておく。


左から任務カード、物語カードを見開き本のように、ボードに配置されなかった事件カード、トラブルカード、イベントカードと並べ、下段には物語駒が置かれる。
サイコロを振って物語駒をこの中でグルグルと進めて、そのマスのカードをめくったり効果を適用する。

セットアップが長いけど、なれるとそうでもないとは思う。ややこしいのが、事件カードとイベントカードとトラブルカードは別モノで、さらに物語を進展させるシナリオカードがあって、イメージが被ってわかりにくいところかな。

最初にシナリオを1ページめくる。そこには状況が書かれているので読み上げる。このシナリオは本の形になっており、片側には状況、もう片側には挿絵が描かれているのが良い。

手番は、物語サイコロをふって、物語駒を進める。とまったマスが事件マスなら、カードを1枚とり、場所サイコロをふってその場所の事件カードの上に裏向きのまま重ねる。もし事件カードが4枚になったら、赤の盾トークンを上においてこれ以上カードは増えない。事件マスにとまったときに、赤盾トークンの数だけ、名声点が下がるので注意すること。3枚以下になると赤盾は取り除かれる。

トラブルカードなら、トラブルカードをめくり読み上げ、場所サイコロを振った場所におく。トラブルカードは4隅付近に置かれて、このカードがあるとそのマスで手に入る資源などが手に入らなくなる。すでに置かれていたら、時計回りの隣に置く。
これは騎士が解決しなければ取り除けないが、任務カードの任務に含まれている場合があるので、解決したらそちらに置く。一度に解決しなくても途中までの解決もできるので白の成功駒をおいて表示しておく。

イベントカードは、読み上げて解決を行う。永続的なのと一度きりの効果と2種類あるがだいたいは悪いイベントだ。

その次のマスは一周回ることで、シナリオマスがある。これはシナリオを1ページめくって、物語を進めるマスだ。このマスのみ連続でシナリオが進まないように、サイコロで0の目が出ても1マス進める。


ジジイキャラ。ボード下に見えるのは、塔タイルで、表示している資材を支払えば建てられる。これを城4隅に建てる+事件カードを0枚にすることで安全地帯マーカーが置かれるのだ。これは任務にあり、最後に勝つために有利になる。

次に、2アクションを行う。アクションは同じアクションを選べない。

まあ、こうして物語を最後まで進めて、書いてある勝利条件を満たせば勝ちである。それまでに名声か防御が0になったら負けである。
で、任務は一体なんやねんとなるが、これはシナリオを進めていけばわかるが、任務を達成していないと厳しくなるのだ。任務はアクションを使わず満たしていれば、好きな順番で達成することができる。達成したらトークンを置こう。


物事の成否は基本的に技能の数だけのサイコロで決める。成功の目がでる確率は半分。

ちゅうわけでスタート。
とりあえず事件カードを解決していくのが良さそうなので、自分が解決できそうな現場に向かう。事件カードの裏面には「奇妙な場所」「金属的な音」「墓泥棒」などの噂が書かれており、なんか自分の技能で解決できそうやなーみたいなところに向かうのだ。ちなみにこの噂は同じ噂が複数あって、中身が違うので割と読めなかったりする。
このシステムは昔のボードゲーム剣と魔法の国、Magic Realmみたいな感じでとても良い。トロール人の気配がすると正直びびる。

中身は割愛するが、

わし「おいおい、戦闘やんけ!」

※わしはジジイなので学者技能だ。

とかになるのだ。

わし「喧嘩はやめろ、このクソ賤民どもめ!」

と言いたいことはあるが、こいつらはわしらを頼ってるのだ。


事件カードは隣のプレイヤーに読み上げて貰う。ここに記載された技能でサイコロで成功の目が出れば良し、失敗すれば何かを失うことにもなるが、事件カード自体は取り除かれる。
このカードの場合は戦闘技能サイコロで成否をきめる。

そしてまた、サイコロ運がヘボくて全員失敗ばっかり。
あまりに失敗するので成功率どれくらいやねんと調べると半分もある。ちなみに1つだけ1ライフ減らせれば成功するという目もある。
事件カードは失敗しても取り除かれるのでなくなるのはなくなるのだが、名声がぐんぐんと落ちていった。

そして、トラブルカードの解決に失敗して、あっという間に名声0でゲームオーバーに。

30分しかやってないんですけど? ページも2ページめくっただけやし。

こんなんじゃ、レビューにならんということで、再度挑戦。

今度はパターンが分かった。ハズ。

前ほどサイコロ運は悪くはないが、決して良くはない。ただ事件以外にも資源を手に入れて家屋を立てて城を強化していく。そうするとサイコロ数が増える。

いい感じでシナリオも進んでいった。
中身を書くとネタバレなのでこの手のゲームは難しいが、まあ、なんか色々出現するのだ。で、状況を読むとなんとなく、これが要りそうやってのがわかる。まあ、ジジイの能力やったりするけど。

安全地帯を1つ確保した。城ではなんか奴らがわんさかおるけど、手が回らんので無視。そして、なんだかんだとまたしても名声が1になる。もう一発喰らえば負けだが、まあ、前ほどではないやろう。

コタがもうひとつ安全地帯を作ろうと事件カードの古い橋を解決しようとやってくる。わしが読み上げる。

わし「男が、橋を通せんぼしてる。ここはわしの橋じゃ。通りたければ通行料をよこせ。どうする?」

コタ「え、どうしようかな。ママ、どうする?」

mia「払えばいいんじゃない?」

コタ「じゃ、払う」

わし「男は嘲笑しながら横にのいて、通してくれた。名声1下がる」

わし「アホか!! ゲームオーバーじゃ。なんで勝手なおっさんが通せんぼしとんのに騎士が通行料はらっとんねん!」

コタ「ママが悪い!」

mia「決めたのはコタでしょ!」

と罵りあった。


7のエリアでそこらへんのおっさんに通せんぼされてお金を支払って通させてくださいよ、なんて言ってしまい名声0となった。

でもmiaも悪かったと思ったのか、このまま置いといて、焼き肉から帰ったらやろうと提案した。焼き肉はわしとそーじろの誕生日のためにばぁばが奢ってくれるのだ。レビュー関係ないな。

焼き肉に満足して帰ってくると、ゲームやる気もなくなってたが、miaがやろうというので渋々やることになった。

さすがに3回目ともなると、かなり良い感じに進めていけた。

皆がきちんと仕事を行い、資源も増えていく。まあ、サイコロの目が良くなったのが大きいけど。


物語は終盤。事件カードに置かれた赤盾は解決したいが、実はこの頃、それどころではない事件が勃発していたのだ。

2回をやってみて、戦いが多かったので、家屋で兵舎をたてて戦士技能さいころを増やすことで、ある程度解決が多くなる。

そして奴らが登場して、城を占拠する。結構強い。

そーじろ「そーじろがやっつけるね!」

ノリノリでぶち殺す。

そうこうしているうちに本丸が登場。

わし「え、こんなん無理やん」

ここで任務が活きてくる。
任務を達成していると、これをなんとかするのにボーナスが得られるのだ。

そーじろの役割もここは大きい。
やつらを全滅させる必要がある。

そしてサイコロ運もここは大きな効果を発揮して、任務達成と殲滅がうまく進んだ。

もうあと少しでなんとかなりそう。

ページをめくってしまえば負け確定という状況下で、わしが物語マスをスルーさせる目を出す。

コタ「おお!」

※さいの目は1が多くてこれをスルーする2の目は1つしかない。


左下、右上に塔タイルを置き、事件カードがないので、安全地帯の緑色の盾を置く。
このように任務を達成することで、最後の勝利に近づけるのだ。

1周飛ばしたことで勝利の可能性が高くなってきた。
最後のアクションで解決すれば終わりだ。

mia「サイコロ・・あ! 2」

一気にシナリオマスに突撃。アクション起こすことなく、ゲーム終了。
負け。

皆「Booo!!」

所要時間60分


おわり

コタのコメント

難しいけど、前にやったイーオンズエンドよりは楽かな。

そーじろのコメント

協力ゲーム好き。またこのキャラクターでやりたい。

ソマーリオ

元々はボザの特徴を捉えて説明すべきだが、まったく特徴を見つけられなかった。共同作品というところもその理由にあるかもしれない。

それなりに面白いし、コンポーネントは気合が入ってて文句のつけようがないくらい素晴らしい。騎士駒は8人分用意されてて全員風貌が違う。ジジイの馬はしょぼくれてるし。残念なのは昨今のジェンダーフリーに合わせて、女が半分の4人もいるところ。要らんやろ。女騎士なんかほとんどおらんやろ。おかしいやろ。こんなゲームやんのんほとんど男やろ。ネカマか、いや、ボカマか、ボカマでやんのか?
各シナリオに応じた追加のパーツなどもアイコンが付与されてて分かりやすい。
シナリオをめくるたびに挿絵がついているのも、まるで絵本を読んでるかのような雰囲気がある。凄いのは収納が考えられており、宝箱をあけるようないくつかの小部屋を用意しているところだ。そら、値段は高くなるわな。

このゲームの良いところは、後発だけあって、システムが整理されて非常にプレイアブルなことだと思う。即興で、読み上げて特殊ルールを採用する機会が少なく、ほぼルール通りにプレイできる。このメリットはかなりでかいと思う。

事件の噂から広がり内容を把握するのは面白いし、資源を使って家屋を建てるというのも直感的にわかりやすくて良い。難易度はなかなかに歯ごたえがあってチャレンジしがいもある。
でも、この手のゲームはデジタルゲームの方が十分にシナリオやモノを詰め込められるし、面白いもんが作れると思う。あえてボードゲームにする意味をあんまり感じないというのがわしの考え方である。というか、この手のに慣れてしまったのが一番大きいかも。

もちろんボードゲームが勝っている点はある。短時間でできること。皆で顔を合わせてプレイできること。実際にモノを触ってプレイする喜びがあること。
それでも、個人的にはデジタルゲームデザインよなあと思ってしまう。なんかボードゲームならではの特徴が感じられなかったのだ。ファミコンの百の世界の物語のような感じがした。

アバブ&ビロウでは本になっているから面白かったのか、なんでこっちの事件では物足りないのかをなんとなく考えてみると、こっちの事件はランダムに配置された単発事件であり、物語性がないからワクワクしないのかも知れない。アバブ&ビロウも基本単発なのだが、そこから広がりがある場合があるからワクワクするのかも。個人の感想やけど。
というか、リプレイ性を考えると事件カードは重要な要素なのに4種しかなく毎回同じネタやんとなってしまうので、あまりよろしくない気がする。

ボザもこんなゲームを作るなら、よくある西洋ではなく日本をテーマにしたら良かったのに。そこは残念。
と書いてると、またやりたくなってきたってのはある。このシナリオはほぼクリなんで、次のシナリオやな。

gioco del mondo