Ryan Laukat

Red Raven
アークライト

2〜4人
120分

アバブ&ビロウ

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駿河屋で購入(中古)

地上でコツコツ村づくり、地下におもむき大冒険。
新天地を開発し、豊かで名声に満ちた村を築き上げよう。

あなたたちは、バーバリアンによって村を焼き討ちにされ、長旅の果てにこの新天地へとたどり着きました。
各プレイヤーはそれぞれ村の指導者となり、地上の開発と地下世界の冒険を通じて、互いに村の発展を競い合います。
地上では村人を雇用したり、冒険に役立つ家やお金やリソースを生む家など特殊な能力をもつ家を購入していきます。
そして、さらなる村の開発や名声を獲得するために地下世界へと冒険隊を派遣しましょう。

地下世界での冒険では、215種類のパラグラフの中から1つがランダムに選択されます。
さらにそれらのパラグラフの中には、常に選択肢とダイスによる判定があり、
遊びきれないほど多くの物語と結果が冒険者たちを待ちうけるのです。

プレイ感

なんとなく買うてしまったゲームがいくつかある。このアバブ&ビロウもそのひとつで、さっさとやって、さっさと売ってしまおうと思った。
ところが、ルールを読むと、これはなかなかに面白そう。
コタ13歳、そーじろ9歳、miaとの4人プレイにて。


このゲーム、ルールのライティングが悪くて冗長で分かりにくいところがある。ゲーム自体は複雑ではないがセットアップはそこそこあり、そこは割愛。各自、3人の村人と個人ボードと7ゴールドを持つ。


カードがいっぱいめくられているが、ボード下の鍵のカードは最初のラウンドで売り切れるので、並べる必要はないかも。
また右上の★カードもある程度は早めに売り切れる。この2種類は補充されない。
よって、ゲームのメインとなるのは山札横に並ぶ地上建造物カードと、拠点(地中)カードと、鍵カード右にある探検(洞窟)カードである。

手番には個人ボードにある村人を使ってアクションを行う。使った村人は休息エリアに置く。アクションは、探検、建築、収穫、雇用、労働がある。このゲームの最大の特徴である探検だけは2名以上必要だ。


個人ボードは森によって3箇所に区切られる。左が活動エリア、真ん中が休息エリア、一番右が負傷エリアだ。アクションを起こした村人は休息エリアに置かれる。負傷エリアは探検の結果行くことになる。ラウンド最後にベッド数によって右から左のエリアに1段階ずらすことができる。ベッド数は最初はカードにあるように3ベッドあるので3人を休息→活動にできるということだ。
一番下は成長表でアイテムを置く場所で、ここに置くと二度と移動させることはできないが、ラウンド終了時に収入が増える。初期は4ゴールドだが、たとえば2枚置くと6ゴールド(ここのアイテムは1枚1勝利点)になるということだ。

探検
表向けになっている洞窟カードを手元に置き、サイコロを1個振る。出た目からカードのパラグラフ番号を読み上げる。ストーリーブックがあり、隣のプレイヤーはそのパラグラフ番号を開いて、文章を読み上げるのだ。この時、()で括られている報酬の部分を読んではいけない。
ネタバレになるので、ここはルールブックに記載のパラグラフを説明する。

深い亀裂の中を降りていき、暗く、広い広間に達した。悪臭漂う濁っと水が、床一面を覆っている。そしてすぐに周囲に光る赤い目の輝きに気づいた。ランタンを掲げると巨大なネズミどもに包囲されていることが分かった。やつらはこちらを新しい食事とみなし、包囲を狭めてくる。走り去って隠れようとするか、立ち止まって戦うか?
走り去って隠れる:目標値3(1ゴールド)、目標値4(きのこ)
立ち止まって戦う:目標値7(5ゴールド、鉱石)


3人の村人で探検に行く。サイコロを1個振り、パラグラフを決定する。左隣のプレイヤーが読み上げる。
村人数が多いと目標値を達成しやすい。

まるでゲームブックだ。火吹山の魔法使いを初めて遊んだ時のあの衝撃が蘇る。
ひとつだけ、ストーリーブックの最後のページは、この世界で出会う生き物が書かれているので読んでおいた方がより楽しめるし、対応時のヒントにもなってるはず。

目標値は各村人毎にサイコロを振る。数字以上が書かれた目がでたランタンの数を合計するのだ。失敗すれば、ほとんどは手番を無駄にするだけだが、たまに失敗への罰則が書かれていることもある。あと、ボーナスのところは読むこと。
また、目標値に足りない場合、参加した村人を負傷エリアに置くことでランタンを1増やすことができる。

成功したらその洞窟カードを自分の建物の地下側に配置する。この上に拠点カードを重ねておけるようになる。

建築
ハンマーを持ってる村人だけが行える。建物カードを購入して、自分の建物に配置する。拠点の場合は地下に配置するが、それ以外は地上に配置する。
標準の建物は即座に4枚になるように補充する。

収穫
建物カードや拠点カードにはアイテムが載っていることがある。取りに行く村人の数だけアイテムを選んで手に入れることができる。
基本的にアイテムはいつでも成長エリアに置けるが、一度置くと戻すことはできないので注意する。

雇用
羽ペンを持ってる村人だけが行える。メインボードに置かれている村人を金額を支払って手に入れる。新しい村人は休息エリアに置かれるので、その手番ではアクションできない。
即座に補充はされず、ラウンド終了時に補充される。


一人雇って、4人に増えたら楽になるかと思いきや、村人は自動で活動エリアに戻らないので、ベッド数を増やさないとフル活動はできない。しかし新しい村人は能力が高いのが多い。
探検に成功すると地下に洞窟カードをおく。これに重ねるように拠点(地下)カードを建てることができる。拠点カードはアイテムが多いのだ。

労働
村人を休息エリアに置いた数だけゴールドを手に入れる。メインボードにりんご酒タイルがあれば貰える(そのラウンドの最初に労働したプレイヤーが手に入れられる)。

手番は、ぐるぐると回ってくるので、その都度1回だけアクションを選んで実行できる。またこれとは別にフリーアクションとして手番中に何度もできるアクションがある。

フリーアクション
自分のアイテムを売りに出す(左上に置く)。
売りに出ているアイテムを購入する(3ゴールド以上で売り手買い手が直談判する)
公開場にある家や拠点を1ゴールド支払って入れ替える(1ラウンドに1回だけ)

やることがない場合はパスをするが、一旦パスをするとフリーアクション含めて、このラウンドは何もできなくなる。
全員がパスをすると、以下の順番でラウンド終了フェイズを行う。

1.ラウンドマーカーを1つ進める。
2.メインボードにりんご酒がなければ置く。
3.メインボードの村人を左に寄せて空いたスペースに新しい村人タイルを補充する。
4.村人の休息
ベッドの数だけ、村人を休息エリアから活動エリアに、負傷エリアから休息エリアに移動させることができる。りんご酒は休息から活動へ、薬は負傷から休息へ移動させることができる。ただし一度にベッドを2回使って、負傷から活動へは移動させられない。
5.ボード下の成長表に従って収入を得る。何もなければ4ゴールドだ。アイテムが置かれれば置かれるほど収入は上がっていく。
6.建物カードにアイテムの補充マークがあれば補充する。
7.スタートプレイヤーマーカーを左隣にわたす。

これを7ラウンド繰り返して、ゲーム終了。

建物カード1枚につき1点、また建物にボーナス点があれば追加。成長表に置かれたアイテムは1枚につきそこに記載された勝利点を得る。
探検の結果で上下する評判は上位から5,3,2点で、さらに記載されたスペースまで進めたらその得点を得る。
これらの合計点で勝敗を決める。

建物カードでも★と鍵のついてる特殊建物カードはかなり強いので買えるなら早めに買うたほうが良いと最初に説明しておいた。これらのカードは補充されない。

というわけで最初に買うのは鍵の建物カードである。これは安いので初期金額で買えるのだ。わしはりんご酒や薬を1ゴールドにできるのと、サイコロの振り直しができる建物を購入した。

コタは探検に成功すると1ゴールド貰える建物を購入。

mia「えー、欲しかったのコタに取られた」

といって、拠点が置かれていない洞窟カードにつき+1点のカードを購入した。価格も高くてほっといたが、洞窟カードの上に拠点を建てないケースは結構あるので、悪くない選択だった。ソージロは薬が2個貰える建物を購入した。

そうした意味で4人プレイ時は最後のプレイヤーは+1ゴールド貰えるのは当然かもしれない。ちなみに第1ラウンドのアクションフェイズはこれで終わる。なぜなら、4人プレイ時は、ハンマーの村人以外は休息エリアスタートだからだ。

ここでもうひとつヒントを。最初にベッドが3つ付いている建物を貰っているが、これがあるからといってベッドを安く見てはいけない。これがないとそもそもアクションさせる人を働かせることが出来ないのだ。途中で村人を増やす場合は、高価だがベッド付き建物はお勧めだ。

皆、3つのベッドがあるので、活動エリアに3人を移す。

第2ラウンドからが本番。

コタ「3人で探検する」


探検は一人ずつサイコロを振って目を出しておく。左の目以上と、さらに右の目以上によってランタンの数が違う。この場合は3ランタン(左村人が2,右村人が1)てことだ。
実は失敗しても探検カードが手に入らないだけのケースが多い(パラグラフによっては罰則がある)ので、積極的に上を狙っていった方がいい。またランタンが足りない場合、一人負傷させるごとに1ランタン手に入れることもできる。

これについては詳しく書くことは出来ないが、固有生物のドロゴが話を持ちかけてきたり、負傷者のカバンを盗めそうだとか、家探ししてみるかとか、思いっきりプレイヤーを誘惑してくる。

非常にエキサイティングで、まじで火吹山の魔法使いの最初の宝箱を開けた時を思い出した。あのハラハラがもう一度味わえるとはほんまにびっくりした。

ヒントとしては敵から逃げたり、モノを奪ったりすると評判が下がることが多いということ。もちろんそれ以上のものを手に入れられる可能性もあるし、大したことがない場合もある。ここは運の要素が強いが、物語なので当然である。

最初の探検で紙を手に入れたコタは、成長ボックスに置くかを悩む。


洞窟カードの上に4ゴールド払って拠点カードを購入した。村人アクションを使って魚アイテムをゲットすることができる。

このゲームの面白いジレンマとして、成長ボックスにいつ置くかというのがある。手に入れやすいアイテムはむしろ最後の方に成長ボックスに置いた方が枚数を多く手に入れやすいため、点数が伸びる。しかし、初期に置くと、収入があがるのだ。

結局、コタは紙を置いた。

miaはキノコをゲットして置く。
そーじろは紙をゲットして置く。
あとで調べると紙って、コモンなアイテムではなかったので正解だった。わしだけアイテムを手に入れられずに収入は4のままだ。

世はまさに探検ブームである。
3人で探検が流行るが、のちに2人でいいんじゃね? 説も生まれる。

ネットで調べたところ、探検をやらずとも勝てたりするらしいが、大事なのはゲームを楽しむことだ。

そーじろ「じゃあ、成功したんで報酬はキノコね」

mia「もう、キノコはええねん!」

下手な関西弁で言う。

コタ「キノコと、評判+1ね」

わし「2個目や。探検した報酬、キノコ多すぎやろ」

mia「探検するから、そーじろ読んで」

そーじろ「キノコがいっぱいある場所にでた・・・」

コタ「すでに報酬キノコ確定じゃんw」


成長表のアイテムの置き方は悩ましい。レアアイテムを勝利点の低い最初に置いた方が、点が伸びやすいのだ。(あくまで勝利点は場所によるので後半の勝利点が高くなるため、手に入りやすいアイテムの枚数を増やすことができるため)
ただそうやって置くのを待ってると、ラウンド終了時の収入が減ってしまうというジレンマがある。

ソージロ「この村人雇う」

なんか性能の高い村人を雇うそーじろ。
もちろん目当ては探検だったりする。
意外とそーじろはしっかりとゲームを把握してて、ベッドのある建物を追加で購入した。

3ラウンドもすれば★の建物カードが買えるくらいにお金がたまる。
ここでコタが17ゴールドの12勝利点の建物を買おうと画策して、他プレイヤーの所持金をチェックしだす。

先手のわしが11ゴールドしかないのを見て、次のラウンドで大丈夫と踏むコタ。

ふふふ、アホやのう。所詮13歳やのう。

わしは最初に購入した鍵の建物の能力を使い、薬を売って12ゴールドにするやいなや、その建物を購入。

コタ「わーーーー!! さっき買っておけば良かった」

そこからまた所持金チェックをしたが、なにか穴があったら嫌なようで、16ゴールドの勝利手7だが、空白の洞窟につき2点貰える建物を建てた。
そう、これが先に書いたヒントとなってる。後で知ることになるがかなりでかい点数になる。

わし「もう、探検の報酬には期待せん」

運悪く探検にでても、あんまり報酬が貰えないので作戦変更である。
自らアイテムを貰える拠点を立てることにした。

そーじろは強い村人を雇っては洞窟に挑む。

mia「これ、人間じゃないじゃん。半魚人じゃん」

まあ、そういう世界観である。


そーじろはなんせ村人を集めまくって冒険するプレイだ。どのようなプレイをしても勝負できるのは面白い。
半魚人が見えるがこいつは能力高い。

miaは序盤、ビビリな選択を選んだせいで、評判がガタ落ちである。

mia「評判あげたい!」

そーじろ「報酬はキノコね」

mia「またキノコ・・売りに出そう」

コタ「それ買う! 3でいいよね?」

mia「いいよ」

最後の方はそーじろの村人が多い中、全員で探検に行くとか言い出した。

わし「いや、それ多すぎやし」

mia「それよりも、この村人一人につき2勝利点貰うカード建てた方がいいんじゃないの?」

わし「今回は無駄に探検にでてしまってもう無理やけど次のラウンドに建てたら?」

コタがここで、なんか色々とチェックをしだす。
最近のコタは勝ちにこだわるようで、所持金をチェックすることが多いのだ。

コタ「じゃあ、紙を売りに出す」

mia「お、マジ?」

わし「待てーい! こいつなにか魂胆があるぞ」

調べると

わし「こいつ村人ボーナスの建物を買おうとしてる。今、1ゴールド足りない」

mia「ええー! それはだめだね」

コタ「えー、なんでなんで? 僕も村人多いんだよ」

ここで家族会議。
そもそもトップ目のコタがさらに★建物を建てるとぶっちぎりで勝ってしまう。

確かに探検野郎のそーじろも評判がめちゃめちゃ高くてそこはぶっちぎってるけど、ここは1枚目の★なのでそーじろに譲るのが筋だろう。

mia「買わない」

コタ「ずるーい」

とまあ、こんな感じで進み、あっという間に7ラウンド終了。
というか、4ラウンド目にようやく分かってきたかなという感じで、あと3ラウンドしかないんですけど、というイメージやった。全然やり足りない感じ。

点数計算は、コタが拠点をまったく建てなかったため、例の建物カードがフル稼働となって、勝利した。コタは序盤にアイテムを複数手に入れたのが大きかった。2番はそーじろだった。

所要時間 120分


コタのラスト。ポイントは拠点の置かれていない洞窟カード毎に得点が入るカードである。割と拠点カードは置かれないケースが多いので、空白につきポイントが貰えるカードは作戦によって抑えて良い。

miaのコメント

これはもっかいやらねば。面白いけど、そーじろが漢字読めなくて困る。

そーじろのコメント

楽しかった。また探検したい。

ソマーリオ

いやあ、まいったなあ。
こういうドラマのあるボードゲームはマイス&ミスティクスとかヌイグルミ騎士団とかですでに発売されてるが、正直、プレイしながらルールを即興確認するのですごくしんどいし、まともにプレイできてるかさえ不明であったりする。
これくらいがほんまに丁度いい。

ゲームブックはかなりハマったのでやりまくったが、最初に遊んだ火吹山の魔法使い級の感動はスティーブ・ジャクソンのソーサリーシリーズくらいしか得られなかった。
ところがこれは再びあのドキドキが蘇ったのだ。それだけで完全に刺さった。
選択してサイコロを振るだけなので、物語に没頭できるのは大きい。

元々キックスタートから開発したゲームで、物語の背景が地上と地下との建設とまったくもって奇妙なもので、地上ではボードゲームでよくある強化建物アクションを、地下ではこのゲーム特有のゲームブックを、となっている。

地上一点張りで勝てるという話もあるのと、探検はギャンブル要素が強いというのがあって、ゲームシステムとしては甘いところがあるかも知れないが、そんな事はお構いなしでいいと思う。

プレイに2時間も掛かってしまったが、慣れれば30分くらいは短くなると思う。ただ2時間もやってた感じがしないくらい、あっという間に終わってしまった。まあ、物語を読み上げるので時間が掛かるのはしゃあない。
実はその後やってみたがやはり2時間掛かった。読み上げがあるので短縮はなかなか難しい。

作り込まれた世界観の中に、特殊な村人が6人いる。これにパラグラフで出会うのは、なかなかに骨が折れそうだ。めっちゃロマンあるやん。

コンポーネントに関していえば大きな欠点がある。こんなにタイルの種類が多いのに、収納についてまったく考えられていないことだ。100均で購入したトレイを入れようにも、がっつり作り込まれた紙の仕切りのせいで入らない。なめとんか!
ビニール袋に小分けしていれると、セットアップが更に大変になるので、仕切りを取り除くしかないかも・・・

他にも欠点がある。村人のハンドリングに妙なクセがある。アクションポイント制なら数を勘定したり、ワーカープレースメントなら、その位置に駒を動かすのだが、これは別に用意された休息エリアに移動させるのだ。この動きが今までのボードゲームにはないもので、移動を忘れたり、ハンマーがないのに建てようとしたりしてしまうのだ。

色々、欠点はあるが、それを差し引いても妙に癖になる面白さと、独特なシステムは素晴らしい。

これ、パラグラフを別販売したら、ずっと楽しめるんちゃうかな? 調べると拡張は同時に発売されてたみたいなんで、再販と同時に拡張セットも発売して欲しいな。
と思って色々調べたら、同じ作者で独立タイプのパラグラフゲームニア&ファーとか、同じ世界感のゲームロアムが出てた。レビューするのが遅かったわ。早速購入したのは言うまでもない。

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