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Jerry Hawthorne
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Plaid Hat Games
アークライト
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2〜4人
120分〜
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ヌイグルミ騎士団と少女の夢
amazonで購入
アクムの中でアクマと戦え。
少女を守るヌイグルミ騎士団の冒険。
このゲームは、本をめくりながら物語を楽しむ「アドベンチャーブック・ゲーム」です。
プレイヤーは勇敢なヌイグルミのうちの1体となり、謎の凶悪な存在から愛する少女を守ることが使命です。
ゲーム中、プレイヤーは様々な色のダイスを振り、移動したり、攻撃を行ったり、
はたまた絶壁を飛び越えたりするなど、そのダイスの色に応じた様々なアクションを行います。
これらすべてのアクションは、ストーリーブックの中で発生します。
ストーリーブックの各見開きページでは、左側がゲームマップ、右側がそのマップにおける物語とルールになっています。
こうして、各物語に対応したマップと特殊ルールにより、深く物語を体験しながらゲームをプレイできるのです。
プレイ感
購入したものの重量から、ルール複雑なのかとずっと思いつつ出せずにいた。小さい子供がやったら、楽しい記憶が残るらしいということで、ルールは難しくないとのことで、ようやく重い腰をあげて開封してみた。コタ10歳、ソージロ6歳、miaとの4人プレイにて。
マイス&ミスティクスの作者がもう少しルールを簡単にした協力型アドベンチャーゲームブック風ボードゲームである。全てストーリー仕立てになっており、本をめくるとそこがゲームボードとなり、ストーリーが書かれている。
基本ルールの概要は以下の通り。
手番になるとサイコロを5個取り出す。移動、攻撃、探索などのアクションを選択して、サイコロを振る。このうち攻撃(近接は赤、遠距離は緑)、探索(黄)、回復(白)は色が決まっている。黒はこわいこわい表におかれ敵の行動を管理する。紫はワイルドカードだ。
アクションを選択してサイコロを振るのだが、攻撃なら相手の防御力以上、回復は自分の体力以上といった風になっているが、該当色のサイコロを複数個同時に振って成功率をあげてもいいし、別々に振って複数恩恵を受けても良い。
大事なのが、サイコロを1個だけ保持しておける。これは攻撃を受けた時にダメージを軽減する効果があるので、1個は常に持っておきたい。相手にあげても良い。
黒のサイコロはこわいこわい表に置いていかれ、敵カード以上になったら、敵の行動を開始する。それぞれサイコロを振って、敵の今回の行動が決まる。攻撃を受けたら、敵の攻撃力分のダメージを受けるが、保持サイコロを振って、それだけダメージを軽減できる。もしダメージを0にできれば、そのサイコロは保持し続けることが出来る。
体力が0になったプレイヤーは気絶するが、体力が1以上になったら即座に行動できるようになる。
敵はボス以外は1度攻撃成功すれば、やっつけられるが、ボスはプレイヤー人数分の体力を持って出現する。
敵の行動が終われば、全てのサイコロはサイコロ袋に戻す。
重要なのが、敵が出現していない時に黒サイコロがプレイヤー人数分出た時、波動マークの効果を適用する。シナリオが進む意味でもあるのだが、悪いことが起きる。
こうして、シナリオに書かれている項目をクリアして、物語を進めていく。ちなみに全員気絶したら負けだ。
困ったのは、どこまで用意していいのかがわかりにくい事だった。カードを用意するはいいが、これはいつ見るのかわからない。きっと指示があるのだろう。駒も突然でてくるので解らなかったりする。Amazonのコメントでネタバレを承知で一度目を通しておかないとスムーズにプレイできないとあった。
とりあえず、そのままやってみることにした。
冒険のあらすじはこうだ。女の子が寝てて、その眠りを邪魔する悪い奴らがでてくる。女の子の眠りを覚まさないように、ぬいぐるみが戦う。
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持ち主特権でわしのキャラは一番可愛いコレ。
最初にどのぬいぐるみを選ぶかでかなりもめた。わしはいち早く主人公のくまちゃんを取ったが、目ざといソージロは箱絵を前から観てたみたいで二番目に可愛いぞうのぬいぐるみをすぐに選んだ。
miaとコタが揉めにもめて、ようやく選んだら、1話目ではその2匹は使えないことが分かった。
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ソージロは目ざとく、前から箱を見てたみたいで、サッと選んだ。
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コタは豚と悩んでいたが、そもそも豚は使えずこちらを選択。
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逆向きで見にくいが、miaのキャラは一番かわいくない長老キャラ。
わし「最初に好きなのを選べって書いとんのに、なんじゃこりゃ」
サイコロを転がしているうちに、敵が出てきた。
面白いのは黒サイコロが敵のカード数以上に並んだときに、敵が行動を開始するということだ。
敵の行動もAIチックに、サイコロによって変わってくる。
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じゃじゃーんと敵が登場。ストーリーブックの上が、ボードとルールになっている。ちなみに敵コマは敵キャラカードと台座の形で判別する。
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黒サイコロがでるとキャラカードに並べていき、全てに黒サイコロが乗ると、行動を起こす。さいころ目はそのキャラの今回のアクションを表す。
これはなかなかに面白いシステムと思ったが、敵が少なくなったら、例えば敵が1枚になったらすぐに行動するって事になるので、それはそれで変な感じはする。ルール間違ってたらすまんけど。
わしとコタは台所からパクってきた近接武器で、敵をボコ殴りしてなんなく1ページ目をクリアする。
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次々にカサカサをボコ殴りして、クリアする。
ページをめくり次の物語がスタートする。
ここでは列車にのるのが目的になる。シナリオの一番右上にある羅針盤のマークは先に読んでおくのが必須だ。ここでどういったことをすればいいのかが書かれている。
列車がどのタイミングで動き出すかがちと分かりにくいので、前もって読んでおくことをお勧めする。
ここではぬいぐるみに新たな出会いが生まれる。セリフマークのある場所にいけば、ランダムにこの世界のぬいぐるみと接触できるのだ。
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吹き出しタイルがある場所では遭遇が起きる。何が起きるかはカード運次第だ。
右下に列車タイルがある。急いでこれに乗り込むのだ。
ここはゴミクズばかりで下手に歩くとダメージを受けてしまうので注意が必要だ。
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miaが遭遇をおこなった。子犬のぬいぐるみが話しかけてきた。
そうこうしているうちに、敵が出た。
固定遭遇ではなくランダム遭遇だったので、やたらと強いクロココロが出た。
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強い敵に囲まれてピンチ。
犬ころの敵もだいぶ強いが、
わし「そういや、前に骨のアイテム手に入れたんちゃう? あれ投げたらええで」
そーじろ「じゃあ、使う」
骨のビスケットを追いかけて犬の敵が去っていった。
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よし、一匹退散。
しかしここからが大混戦で、敵が強いのなんのって。
本来のルールならそーじろを攻撃するのだが、しょうがなしにわしが攻撃を受けた。
連続で攻撃を受けて防御サイコロがなくなったところを直殴りされて昇天。
このゲーム、防御サイコロがなかったら、とんでもないダメージを受けるのだ。
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こいつ、くっそ強い。
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そしてわし、気絶…(|| ゜Д゜)ガーン!!
ただ倒れてしまっても、誰かがライフを回復させればすぐに復活できる。
ここでソージロの選んだキャラクターが回復系のキャラだと気づく。
が、ソージロ、怖がってしまって助けてくれない。
mia「それ、ソージロに使わすべきじゃなかったんじゃ」
結局、かなりの犠牲を払いながらも、miaが驚異の敵、クロココロを倒すことに成功した。
しかし、列車は行ってしまった後だった。
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なんとか倒せたがかなりの犠牲を払った。しかし列車はいってしまい、置き去りにされるヌイグルミたち。
この場合、次に進むストーリーが分岐するように出来ている。
コタ「これ、何?」
ゴミの山からコタが、ワゴンを見つける。
これに乗って、どうやら進むようだ。
ひゃっほー!!
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困った場合、羅針盤のマークを目指せとルールに書いている。そこにあったのは、なんと、玩具のワゴン!
ここでは通常の敵とたたかうのではなく、出来る限りスピードに乗って、ジャンプする感じのシナリオだ。
紫のサイコロが重要で、これによってスピードをあげていく。
そしてジャンプに成功して、元のシナリオにあった列車に飛び乗ることが出来た。
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いぇーい、ワゴンにのって一気にジャンプして、次のボードへ。
とまあ、こんな感じで、ゲームが進んでいく。
完全にRPGの世界である。
所要時間はここまでで2時間半くらいかな? 解釈とかに手間取った。
シナリオはまだまだ続く。
ソージロのコメント
あー、怖かった。でもおもしろかった。
コタのコメント
もっと僕やっつけたいんだよね。
miaのコメント
うーん、なんかルールがバタバタでしっくりこないなあ。
ソマーリオ
完全にテーブルトークRPGの世界。マスターは、システムという奴だ。
このぬいぐるみの世界観は、トイ・ストーリーを元にしているのは間違いないところで、ストーリー性のあるゲームが好きな人にはかなりハマる。
列車のところとかワゴンのところとか、トイ・ストーリーを観てたら、生き生きと頭の中で再現されるのだ。
子供にはたまらない展開だと思う。
絵柄、立体的なフィギュアなど、ありとあらゆるコンポーネントが素晴らしい。それゆえ、これは一体何に使うんや? というのもいっぱいあって、迷ったりするため、痛し痒しといったところだ。実際、ワゴンタイルを後で発見したくらいだ。
ただし昔風の勝ち負けのあるドイツゲームらしさは当然ながら皆目なく、美しいシステムによりプレイヤー間の駆け引きを楽しみたいという人にはまったく勧められない。
そういったプレイヤーがこれを買うことはないだろうが、一応書いておく。
ネタバレになってしまうのでルール全容を把握することができないので、miaの言うようにしっくりこないところがある。子供を楽しませるために、親が最初に読み切ってしまう必要があるのかもしれない。
合っているのか合っていないのかもいまいち分かっていない。
個人的にはこういう方向性であればD&Dをやった方がルールをでっちあげたりできるので、スムーズでなおかつ楽しいように思う。
敵はかなり強いので、かなり歯ごたえのある協力ゲームのように思う。
遊ぶ人は選ぶだろうが、子供がいる人なら一度はやってみて欲しい。ただし初心者親ではこのゲームをプレイすることは出来ないと思うので、ある程度ゲームを知っている親にだけ勧めておく。
つうても2021年2月現在、売り切れのテンバイヤープレミアム価格となっているので、再販待ちするしかない。英語が達者でないと英語版は絶対に勧められない。