Paul Sottosanti

Lookout Games

1〜5人
45分

ネオム

ネオムは、世界の七不思議、カルカソンヌ、シムシティなどのゲームからインスピレーションを得た、ドラフトとタイルの配置を同時に行う都市建設ゲームです。
プレイヤーは常に先を見据えて都市のレイアウトを計画する必要があります。

プレイ感

Ottimo会、最後は中量級ということで、くっそマイナーなネオムをえりえりが出してきた。
えりえり、COQとの3人プレイにて。


3つの時代ごとに3つの山を作る(3人プレイなので)。各自個人ボードを持つ。
最初に基盤タイルを3枚ずつブースタードラフトを行って取っておく。

※ブースタードラフトというのは、各自カードを複数枚持ち、そこから1枚選んで隣の人にまわして、そこからまた1枚取って隣の人にまわしてという、カードの分配方法のひとつだ。


選んだタイルは上下にきちんと絵がむくように配置する必要がある。左上が手に入る資源、右上が種類、右下が効果となっているが、他にもなんか情報が違うタイルがあり、小さなタイルにボードゲームのカードでもあまりお目に掛からないくらいの情報が詰め込まれている。

わし「こ、これは…」

老眼のわしにはタイルに描かれた数字がまったく見えん。

えりえり「あー、じゃあ、番号読んだげるね。145番」

わし「まじか、これ。3桁もあるのか。一桁に見える」

横にしてようやく納得した。


第一世代が終わったところ。世界の七不思議と同じく、両隣のプレイヤーの資源を購入できるが、ボードの端を見ての通り、道路をつなげると1コイン安く手に入れられる。今、COQと繋げたの安くなった。ボード上にはこのゲームで出る資源のすべてが描かれており、プレイアビリティを高めるため、でるようになった資源は5角形のタイルを受け取って、何がでるようになったか分かるようになった。

それからタイルの効果を和訳したシートがあるというのでiPhoneに配られた奴で読む。
Android派のCOQに容量がでかくて添付できず。AirDropは便利だ。

もう、なんか適当でええやと、わかりやすそうなタイルを取る。

このタイルは、自分が建てようとするタイルをほかして、代わりに配置することができるのだ。

3人やと各時代8枚のタイルをブースターしてはタイルを配置して、というのを繰り返す。最後の1枚は捨てになるので、3時代合計21枚のタイルを配置することになる。


えりえりのボード。初期ボードによって最初に出る資源が違う。

手番は同時進行でこのタイルを正位置で最初の道路につながるように置いていくことになる。
代わりに最初に選んだ基盤タイルを置いてもいいし、タイルを破棄することで5ゴールドもらうこともできる。選択肢はたったの3つだ。
タイルは無料でおけるのもあるが、表示された原料やお金が必要である。

ルールはこんなに簡単なのだが、タイルに配置コストや、入手できる原料、加工品、高級品が描かれている。これらはタイルから生産できるようになると、資源トークンを貰って、その物が生産できることを示しておく。それがあれば、資源が使えるという意味になり、他のプレイヤーから資源を買う場合の見やすさにもなっている。価格は、隣から資源2、加工品4,高級品10で購入できるが、道路を通せば1安く手に入れることができるようになる。


COQのボード。

災害タイルという特殊なタイルがあり、これが発動すると、他のプレイヤーがダメージを受けるので、ブースタードラフトでしっかりとどんな災害か、あるいは自分がとって相手にダメージを与えることもできる。

3世代終了後、各タイルに描かれた勝利点、住宅地の合体数の勝利点、資源、加工品等の勝利点、所持金、電力なしなどの罰則だとかの合計で勝敗を決める。

これ、初見ではさっぱり分からん。またタイルにすべての情報が描かれているのだが、俯瞰して見れないのと、老眼なのとで実のところめっちゃ適当に配置していった。

わしができるのはせいぜい、住宅地の集合体を作るくらいである。


上の方に住宅地エリアを構築していく。

正位置で置くってのが結構きつくて、それに合わせるために色々と工面する必要がある。
資源などは多くの種類があるが、それを発展させることで加工品ができ、それを発展させることで高級品ができるのだ。

えりえり「あきおさん、鉱石売ってね」

2ゴールドゲット

COQ「あきおさん、石炭買います」

2ゴールドゲット

えりえり「あきおさん、石炭売ってね」

2ゴールドゲット

なんか知らんが、ガンガン売れる。
お金が潤沢なゲームは始めてである。

このゲームは、自前ですべての資源を賄うことはできない。
他人から資源を買うことはドイツゲームでは屈辱行為であることが多いが、このゲームはむしろ推奨するシステムとなっている。

プレイは同時に行うため、ソロプレイ感が強いのだが、こういった絡みがあるために孤独感はない。むしろお互いに街を楽しく作っていく感じだ。

えりえり「はーい、ここで災害ね」

なぬうう!!!

えりえり「災害対策しとかなくちゃ、あきおさん」

そのタイルはたしかにブースターで回ってきたが、正直あんまり意味も分からなかったのでスルーしてた。

酷い女や。Twitterでフォロー外すしかない。

そこからは、なんとか復興に勤めて、住宅地を伸ばしまくる。

あっという間に終了。


最終。全部が埋まる訳じゃない。

得点は結構細かくて、シートに記載して合計する。

手慣れたえりえりの勝利。

所要時間45分

えりえりのコメント

プレイ時間が短くて、結構好きなんすよ。

ソマーリオ

見た目から、いつものタイル配置ゲームかと、あまり面白そうじゃないなと思った。
まためちゃめちゃ細かいタイル情報も、老眼にはかなりキツいもんがあって適当にルールは聞いてたくらいだ。
にも関わらず、やってみると意外とあっさりしたルールで、悪くない。

しかしそれよりもこれは世界の七不思議にそっくりだ。いやそっくりどころじゃなくて、カードを並べるのを単にタイル配置に置き換えただけだ。システムそのものは、インスパイアやオマージュみたいなレベルじゃなく完全にパクっとる。
でも、タイルを配置して街並みを整えるというありきたりなシステムのせいで、その部分が薄れてしまって、別ゲームになってる。

まあ、今のゲームはそういうのが多いが、このゲームはあからさまではあるのだが、なんだか妙に後を引く面白さがあるのだ。

数回のプレイでは、色んな情報を咀嚼することができないが、何度もやっているうちにどういったタイルがあるか理解するようになれば、かなりハマるゲームなのは間違いない。ゲーム会などで、しつこくこれをやるグループがいてもおかしくない。実際、我が家でも家族で何度もやれるゲームとして買おうかなと思ってるくらいだ。あの数字の小さささえなければだが。

未来都市というテーマだが、出てくる資源は20世紀くらいのものばかりで、一体これは何をテーマにしているのだろうか? なんて思うことはある。
わしは世界の七不思議の面白さが分からない派なので、むしろタイル配置版世界の七不思議を作ってもらいたいくらいだ。あ、それがこれか。

流通は非常に少ないようで、元々値段が高かったこともあって微妙にプレミアム価格になっている。増販してもほとんど売れない地味なゲームなので価格はやや高止まりするだろう。都市づくりゲームは、新しいところではテラフォーミングマーズ、ちょいと古いところではラ・チッタ、だいぶ古いところではビッグシティと名作揃いで、街づくりの面白さという意味では同じように味わうことができるので、ボードゲーマー以外があえてニッチなこのゲームを高値で買う意味はあまりない。

今年はこれで終わり。
皆さん、良いお年を。

gioco del mondo