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Stefan Dora
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Gold Sieber
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2〜5人
40分
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1号線で行こう
ちりんちりんちりん
ニューオリンズの町を路面電車がはしる。
自分のいきたい場所へ路面電車が開通する事を住民は祈っている。
都市計画は慎重に、繁華街同士をうまく繋げる必要がある。
使い勝手のよい路面電車を開通させていこう。
プレイ感
前にゲームマーケットでリメイク版を購入したのだが、よくある線路敷設ゲームというテーマ的にあまりに引かれなかったためそのまま置いていた。大体において、線路繋げるゲームってのはシステムが古くさくてイマイチなのだ。ルールが簡単ですぐに出来そうなので、miaと2人でやってみることにした。
実は1回目はルール間違い+アメリカンルールだったので、これは2回目のプレイである。
準備として直線線路タイル3枚とカーブ線路タイル2枚をオープンにして各自持つ。残りの線路タイルは見えないように袋かなんかに入れておく。それから路線カード(1から6)と経由地カードを1枚ずつ配る。これは隠し情報である。これによって、どの列車を、どの経由地をつなげて線路を敷設すれば良いかが解る。これがゲームの目的だ。
隠し情報。6号線でE-Hを経由して繋げる。路線は必ず対面に1箇所ずつある。注意深くみれば、ボード端に同じ色の路線が見える。ちなみに難しいモードでは3つの経由地を隣接させる。
このゲームは線路敷設モードと双六モードというまったくシステムの異なる2つのモードで出来ている。
線路敷設モードの手番では、自分の線路タイルを2枚、好きな空いている場所に置く。そのさい他の線路やボード端、建物と破綻しないように置く必要がある。建物マスと隣接するように置いたら、その線路の上に停留所駒を置く。ここが停車駅で、1つの建物マスには最初に置いた停車駅しか置けない。
また既に置かれている線路タイルを交換する事もできる。その場合は、置かれている線路タイルのルートを確保した線路タイルにしか交換出来ない。例えば直線をカーブにする事は出来ない。その場合は、直線を維持しつつカーブもある三叉路タイルなら可能という事だ。交換したタイルは自分の手持ちタイルとする。停留所が置かれてても交換出来るが、街路樹が描かれているタイルだけは交換できない。
それから5枚になるようにタイルを補充する。
タイルはどこにおいてもよい。最初に建物の横においたらそこに停留所をおく。ここが駅だ。ここを経由する必要がある。
こうやって線路を敷設していき、指示された経由地(停留所)を通った自分の路線を開通させたプレイヤーは、カードを公開してルートが通ってる事を確認する。ここからは双六モードだ。
路線の一方に列車駒をおき、さいころを振って進める。指示された停留所を通り、もう一方の路線に一番速く辿りつけたプレイヤーが勝者だ。双六モードは3つのルール違いがあり、これは後述する。
そのときに、まだ開通させていないプレイヤーは、タイルを補充する時に、開通させたプレイヤーの持ちタイルで補充する事も出来る。
とにかく一発目は、変なところに停留所を作られては困るので、2点を通過しやすい一番良い場所において停留所を作る。
miaの情報は解らないので、同様のことをしているのだろう。
一見するとすぐに相手に目的地や路線がばれそうなのだが、実際にやってみると意外と解らないもんである。
なんせ直線が欲しい。
直線こい、こいと念じても、かもめマークばっかり集まってきやがった。
これ一番使い勝手悪いんよなあ。
左上の6号線をくっつけた。残るは右端下である。手持ちタイルは公開情報である。今かもめが3枚あるが、これが5枚となる。
なんとなくmiaが狙ってそうなところに曲げを入れて邪魔をする。
mia「?」
わし「へ? ちゃうの?」
なんかよう解らんまま、サクサクとテンポ良く進む。
しかしところどころコーナーを入れて邪魔はする。そのたびに
mia「?」
ん?
わし「あっかーん、かもめばっかりやんけ!」
建物マークに線路をぶち当てるように置けないので、このかもめはかなりうざい。
どうしようと考えあぐねた時にタイル交換ルールを思いだした。
元々のルートを確保したまま普通のコーナーとかもめを入れ替える。
これでOK。
そうこうしているうちにわしはほぼ完成。
mia「あ、白の6号線か」
わしはとうとう路線を完成させた。
完成。ルートが通ってるか確認する。鋭角には曲がれないので注意。そしてOKなので列車駒をおく。
そこからは列車駒を置いて、サイコロ振りだ。
今回はリメイクドイツバージョンの3個振りをした。
これがリメイク版のサイコロ。このうち1つを選んで行動する。青は1マス進む。赤は停止、Hは次の停留所まで、だ。当然Hを選択。サイコロを1つ取り除けば振り直しできる。
例えばこんな場合振り直しだ。修理マークは、前の停留所まで戻るだ。さいころ1個の時は絶対に選択しなくてはならないというジレンマがある、らしいけど。。
mia「え、これっていけんの?」
鋭角に曲がってる。
わし「あかん」
mia「えー、、じゃあ、ここに繋げたいんだけど、どれを置いたらいいのよ」
実はここで、わしが嫌がらせしたタイルがめっちゃ効いてる事が発覚。
わしは列車をどんどんと進めていく。
ちりんちりんちりん。素晴らしいコンポーネント。
そして半分を超えた当たりで、miaもようやく完成。
当然、そこから挽回できずわしがゴール。
miaの列車駒もようやく出発。
mia「ちりんちりん」
わしが終わってからもさいころを振って駒を進めるmia。
mia「最後までゴールさせたい」
そしてゴール。
所要時間30分
miaのコメント
さくっと終わるし濃厚だし、この時代のゲームはやっぱりいいね。
多人数でやったら相当面白いんじゃない?
ソマーリオ
線路敷設+双六といえば、1984年ドイツゲーム大賞のダンプフロス(レールウェイライバルズ)がある。一見すると1号線で行こうは、ダンプフロスを元に煩わしいお金の部分を無くし、シンプルに短時間に終わるように改良したように見える。しかしダンプフロスが純粋に線路を引くという浪漫が本線であったのに対して、1号線で行こうは、推理要素と陣取り要素が本線となっているので、プレイ感は違っている。
しかしそれにしても面白い。
ディルクヘンのメトロとは大違いである。
miaの言うとおり、これ、多人数でやったら、相当激しくて、苦しくて、猛烈におもろいと思われる。
最初は緻密に線路を組み立てていくくせに、最後はさいころ任せっていう割り切りは、あれこれやって、結局はくじ引きかい! というテーベの東に似ているように思う。そこに好き嫌いがあるとは思うが、陣取りとさいころレースとまったく違う遊びを一気に、短時間に遊べるこのゲームはドイツゲーム大賞になっても絶対おかしくなかった。
カタンの開拓者というライバルが悪すぎただけなのだ。
実はわしはドーラのゲームがあまり好きでない。やろうとしている事は解るがなんだかピンとこないのだ。相性が悪い。しかしこの1号線で行こうは完全にヒットした。
コンポーネントは、駒は可愛く、線路は見やすく、タイルの厚みもあり、ボードの絵も可愛く、見ての通り完璧で、唯一ケチがつくところといえば、箱がクソでかいところくらいだ。
リメイク版が出てからも結構時間が経ってしまったが、推理、陣取り、双六とカタン以前の古き良きドイツゲームのお手本となるようなゲームで、今からでも手に入るなら販社には是非、輸入を再開して欲しいところだ。
こういうゲームをやると、ボードゲーム熱がまた再燃してくるわ。というか、いつの間にか300万ヒットしてた。皆さん、いつもありがとうございます。
ルールについて
1号線で行こうは、双六モードにて3つのルールがある。リメイク版を買えば、全て出来るようになっている。
初版では、1から4とHの目があるさいころを1個振り、その数だけ進む。Hは次の停留所まで進む。
リメイク版パッケージでは、オリジナルさいころもついてるのでお得だ。
リメイク版では、さいころを3個振り、そのうち1個を選んで実行する。良い目がないなら1個減らして再度振る事も出来る。このようにしてつまり最大2回までふり直しが出来る。目には1マス進む、2マス進む、停止、Hまで進む、後のHまで戻ると後退する目もある。
アメリカンルールでは、最初は1マス。次以降は前に誰かが進んだ数+1マス進む。つまり6マス進んだら次は7マスなのだが、あえて3マスしか進まないことで次を4マスに制限できたりする。また停留所では必ず止まる必要がある。
個人的にはシンプルなオリジナル版ドイツバージョンが良いように思う。新版ルールはジレンマがありそうでやってみたけど、大体普通に進めるし、進む数が小さいのでちょこまかと面倒だった。アメリカンルールは、シンプルでいいのだが、相手のを計算しないといけないので少しテンポが落ちる。