Alex Randolph

FX Schmidt
Drei Magier

2人用
20分

ガイスター

お化けたちが古城で、チェスをしています。
自分たちが駒なのです。

良いお化け悪いお化け、双方入り乱れて遊んでいます。
「ボク、悪いお化けだもーん!」




レビュー

まだ二人用ゲームが少なかった頃、これは面白いと評判になってたので彼女と遊ぶ為に購入。確か4200円もした気がする。やってみて、えらくがっかりしたもんだ。あれから10年以上もなる。その初代ガイスターは売り飛ばした。前にTAMがPS2ヨーロピアンゲームコレクションを購入した際、オマケでミニガイスターが付いていた。日本橋でんでんタウンのマクドで辛抱しきれず(当時、TAMはまだゲーム駆け出しだったw)開けて、二人でやった。昔の記憶よりもなんだかおもろく感じた。それからまた購入することになった。miaとの二人プレイにて。


お化け駒には良いお化け(ピンが青)と悪いお化け(ピンが赤)がいる。悪いお化けを4つ全て相手に取らせるか、相手の良いお化けを4つ全て取るか、もしくは良いお化けを一番奥の左右のマスから脱出させるかすれば勝ち。お化けは縦横に1マス移動出来る。


初期配置。このように2列に並べる。奥の矢印の左右のどちらかから青コマを出せば勝利。

最初やったときは「こんなん勘やんけ」と思ったものだが、ある程度やっているとただの勘ゲームじゃないことがようやく分ってきた。まだよく見えないが、確かにどこかで読んだとおり上手い人には勝てないというのも理解出来る。

たとえば、良いお化けを脱出させるために前に別の駒を置いて露払いさせるなど、定石ともいうべき形が存在しそうなのだ。

また当然1歩ずつしか進められないので、数を勘定しておかないと

mia「えー、もう間に合わないよ」

なんて事になって、脱出を許してしまう事になる。


相手のコマを取ったら即座に色の確認。赤ならしょんぼりくんである。

相手には分らないが、いっちゃんヘボヘボなパターンは、そのまま進めれば確実に追いついてこれず脱出出来るという脱出マス付近にいる自分の悪いお化け駒だ。

わし(わぁ、またやってもうてるよ)

これに気づいてるのか気づかないのか、miaは黙っている。

わし(むしろ、これ悪いお化けでしょと指摘された方がましやわ)


ヘボヘボパターン。もうあの左上のコマって赤ってちょんばれ。なぜなら青なら確実に脱出出来るからだ。

まあ、このパターンしょっちゅうやったな。
嬉しがって悪いお化けを前進させまくってると、こうなる。

最初は、miaが勝ちまくっていたが、なんとなく定石みたいなのが見え出すと、わしの方が勝率が高くなってきた。思ったより奥が深い。

だんまりして淡々と進むゲームなので、悪いお化けを取らせたりすると必要以上に喜ぶスタンドプレイをやったら終いにmiaが怒りだした。それがむかついて最近、とんと出番がなくなった可哀想なゲームでもあるw

所要時間20分

miaのコメント

このプラッチックな駒が可愛くない。お化けだぞ〜みたいに木製ならいいのに。
わたしのこだわりは、脱出して勝利させる事!

ソマーリオ

ほんま、最初やったときは、青とっても赤とっても、ああ、そうですか、みたいな感じやった。ところが実際に慣れてくると確かに勝ち筋みたいなのが出てくる。将棋の中にブラフの要素が入っている感じで、実力8読み合い2くらいの割合かな。

ランドルフは、どうもこういうブラフ系のゲームが好きやな。さいころとブラフがランドルフの真骨頂ってとこか。意外とわしの弱いのにチャオチャオがあるが、あれはなかなか勝てない。

それなりにおもろいと思うのだが、ガチンコ勝負のアブストラクトチックなので、わしには若干あわない。ただ将棋の使い方に、はったりを入れて尚かつルールがむちゃくちゃ簡単というゲームとしてのポテンシャルは非常に高い。

以前、ケイとの麻雀VSドイツゲーム談義で麻雀にはったりとかもありますからと言ってたが、ドイツゲームにはそのはったりをシステムとして使っているものがあるという見本になるように思う。静かな展開が恋人同士でやるには、どうかなというところはあるが、周りの評価を見ていると彼女とこれをやったって話は多い。わしもその口やから、やっぱり受けるのか??
駒はオバケだぞ〜に比べれば劣るだけ(木製にしたら恐ろしく値段があがるやろしさ。むしろオバケだぞ〜を4セット買うて悪いオバケは空にしてやってみるという手もあるw)でインテリアとしても悪くない。

このゲームはかなり有名なので、賽苑でチョコレートガイスターを作成したり、ジョイフルハイパーで寿司ガイスターなどおもろい企画がよくあった。チョコガイスターは、中にジャムを入れてジャムの味を変える事で良いお化けと悪いオバケを判断し、寿司ガイスターはワサビを大量に仕込んで悪いオバケを表現する。どちらも企画として白眉なので、是非リンク先で確認して貰いたい。チョコガイスターなんかは、バレンタインデーにチョコレート会社に企画で持ち込めば、採用される気がするんやけどなあ。そしてそれが各ファッション雑誌に取り上げられてボードゲームの起爆剤になったりするかも。まあ、流行るとすぐに廃れるから、このままコツコツやるんが一番ええんかもね。最近、よくそう思うわ。

gioco del mondo