ゲームマーケット2015をゆく秋

ゲームマーケット2015秋に行ってきた。
COQはナオンにうつつを抜かしてリタイア。オビ湾は8時に行くというミラクルな事を言うので、着いたら連絡すると返信。

当日、10時過ぎに着いたが、電話しても出ず。そういう事なら先に予約してたのを回収する事にした。
つってもやったのは3カ所だけ。

チキンダイスの大建築時代、北条投了殺人事件、カツカレー増補版、ツキサスホールデム、A.I.Lab.遊の航海の時代、Okazuのミネルヴァ。
ほとんどチキンダイスなのは、北条投了の作者買いで、まあ単に安定して遊べるという思惑だけ。

つうのは、最近のゲームマーケットは見栄えだけなら同人レベルを遙かに凌駕する綺麗なものばかり。ルールをあげてるサークルもあるが、ルールだけを読むという苦痛な時間を過ごす気がない。
安心して買えるものをとなってしまっている。ちなみにカツカレー増補版は、追加カードではなく単体でゲームができる。内容は、まあ、大丈夫か? という人が続々w

航海の時代については、大阪ゲムマで手に入れた時、TAMとムゲンが大絶賛してたので一度やらせて貰った事があったので購入した。

テンデイズのタナカマに「相変わらず2割3割増しでぼったくってるか?」と挨拶に行ったときに、物凄い列が出来ててぼったくりここに極めり! と驚いたら隣のラブライブの列やった。なんかよう解らんがこういうのはやたらと人気あるな。

でもテンデイズも列が出来てて、かなり忙しそうだった。
タナカマ「あ、そうそう。あきおさんにわたしの世界の見方を出して」

と、日本語版が出たばかりのわたしの世界の見方を出してきた。

わし「あれ? これ貰ってええの?」

タナカマ「もちろんです。ネタ出しに協力して頂いたので」

おー、まじで! ありがたく頂いておこう。
これはかなり前に日本語のテキストを大量に貼ってレビューした思い出があるが、こうして日本語化してると多くの人に勧められる。ワードゲームの中では一番好きである。笑いのツボがわしにぴったりと合うのだ。年末年始のパーティには是非登場させたい。

それからようやくオビ湾と連絡がつく。

大量に同人ゲームを買い込んでた。
しかもほとんど予約ばっかりで、あちこちと予約の受取に奔走してた。

家庭事情という拘束具が外れたオビ湾には、もう怖いものはないのだろう。
もうエロ本のように隠す必要はないのだ!

それからしばらくオビ湾の受取に付き合ってテンデイズで、ちょっとだけ話をして、ついでにブレーキングアウェイも買うて、出た。
ブレーキングアウェイは、前に買うたんやけど、なんか箱が組み立て式やったし、そもそもどこにいったか分からんようになってもたのだ。

ちょっとだけゲームをやろうと、オビ湾の買うたゲームを即興でやる。
以下、所感。

木馬と英雄

オビ湾から当日お勧めされたが、既に予約でいっぱいで手に入らず。早よ言わんかい。わしゃ、Okazuしか教えて貰ってへんぞ。
ざっくり書くと、特殊能力1枚しかない陰謀。各自、同じカードデッキから手札を補充して、場にある得点カードを取る。
特殊能力は斜めにあるカードの得点を倍にするというカード1枚。後は数字のみだが、ゲーム中2回だけ(2人の場合は3回)カードを伏せて出せる。
カードは陰謀と違って二次元的に出せるので、ボードが欲しくなるが、ボーナスに影響するのでどこにでも出せるというのは非常に良いチューニングである。
カードは小さいながらも品質は良く、ゲームとしては欠点が見あたらない。むしろ優等生的なところが鼻につく感じすらする。面白い。


どこにでもおけるので場所がわかりにくくなるため、横に使わないカードを並べた。左右にある得点カードを合計点で取り合う。

青い鳥と黒い鳥

2,3人用ですというのでやってみることにした。ルールは簡単そう。
青い鳥と黒い鳥が描かれたカードを4つのデッキにぴったり分けて、1つのデッキだけ裏向けにする。
手番にカードを1枚取り、自分の場に置く。その時、青い鳥の合計が7羽以上になると1得点できるが、黒い鳥の合計が4羽以上になるとカードを全て捨て札にしなければならない。
表向けバーストゲームである。
カードにはカテゴリーがあって同色だと3倍、4色違うのだと2倍になるが、この得点体系は逆だと思った。4色の方が圧倒的にむずい。
とはいうものの、これまた欠点のない出来映えで、ゲームの合間にやるにはぴったりである。


下が青い鳥で上が黒い鳥。同時に満たした場合は黒い鳥が優先される。

涙のフェッス

大気圏内の新作で相変わらず気合いが入ってた。
ただ駒がちまちましてるのと、ルールが少々多く、さらっと読んでさらっとやるにはあまり適していない。
なんせバンドが大量に出来上がるので、テーブルのスペースがなくなってしまった。
そして残りのデッキの枚数が膨大な事から、オビ湾「巻きでいきましょう」と言われ、暗に山札を削れと脅迫される。ああ、これが東芝やVW幹部の「なんとかしろ!」という状況なのか。我々、弱小勢力はこれにあがらう事ができないのか!
で、半分に減らす。オビ湾、こっくり頷く。裁判となっても、俺はそんな指示していないという言い逃れをするための罠なのだ。
内容はちょっと頑張りすぎたかなという印象。ゲーム内容より雰囲気を楽しむ感じで、バンドが好きな人にとっては様々なフェスがカード化されておりたまらない内容だろう。ある意味、シミュレーション的なゲームだと思う。小学校の鼓笛隊でその他大勢の笛だったわしには、遠い夢の世界の物語でした。


大量のカードからバンドを次々と作り出していく。最後の涙のフェスはインディーズブームでオビ湾が勝利した。


ちゅうわけで、ここで退散する事にした。

年々思うのだが、人狼、ドミニオンのおかげで一般人がたくさん入ってくるようになり、昔のイベントとはまるで雰囲気が違っている。
全体的にゲームコンポーネントの品質も非常に高くなってるし、選択肢が増えた事もあり、人気のある有名なゲームサークルでさえ、すぐに売り切れるという事がなくなった。オビ湾曰く、前より刷ってるんじゃないすかねとの事だが、最初の1時間で勝負が決まった一時の酷い状況と比べれば、これは非常に喜ばしい事だ。ぶらぶらしながらゲームを探して買う事ができる。

こんなけサークルが増えたら、いかに自分のゲームを周知して貰うかが大事だ。売れる売れないは、ゲームの面白さではなく、如何にネットに情報を公開するかに掛かってるように思う。
そういった意味では本家のHPでは少々解りづらいだろう。最新の情報がトップにくるのでこまめに出したサークルが有利だ。悪貨が良貨を駆逐する事のないような仕掛けが望まれるところだ。

そういや、けがわ見んかったな。あ、菅沼さんにおめでとう言うのも忘れた!

以下、追加でレビュー

ガラクタオークション

年末TAM夫妻と3人でやってみた。
手札のお金は見せ金で、オークションなのだが、常に戻ってくる。しかし落札者は勝利点を失い、最低金額を付けた以外のプレイヤーは勝利点を得る。また出したお金カードの一番高いカードは次回のオークションには使えない。手札のお金は10000、5000、2000、1000、1000の5枚しかなく、伏せて出したお金カードの1枚を他のプレイヤーはのぞき見する事ができる。つまり3枚のカードを推察すればいいだけだ。



そうすると誰も落札者にならないとなるのだが、そこは当然、仕掛けがしてあって、隠し情報で自分が落札したら30勝利点貰えるカードが2枚あるのだ。

一番効率の良いのは落札にならないギリギリの入札金額である。それだけ勝利点が貰える。
いっちゃんあかんのは、欲しいカードでないのに落札してしまう事だ。2番目にあかんのは、勝利点を得も失いもしない最低額入札である。

なんせ相手との読み合いの仕掛けが随所に施されており、これは同人ゲームかと疑うほどである。仕掛けが色々ある割にシステムは破綻していない。
わしはいっちゃんあかんのを2回もやってしまい(合計7回しかオークションはない)、TAMにぶっちぎりの勝利をプレゼントしてしまった。くっそー、なんでこんなん落札しとんねん!

若干、置いておくカードとかのハンドリングが悪いところはあるが、非常にオリジナリティに溢れている。

刺身にたんぽぽを載せるだけの簡単なお仕事です

通販で500円で買うたのだが、今回のゲムマでパッケージ付きで1000円となってた。ルールは少し変わったらしいが多分ほとんどプレイ感は同じ。
わんさかとたんぽぽが入っていたので、是非やってみたく、TAM夫妻とmiaとの4人でやった。



崩さずにたんぽぽを規定数載せるバランスゲームだが、そこは北条投了らしく捻ってある。最初に入札をして、その合計金額の数のたんぽぽを落札者が載せるのだ。成功すれば落札者は3倍、その他は2倍となってお金が返ってくる。失敗すれば落札者が最高金額から最低金額を引いたお金の責任払いをするだけだ。

なんせこのたんぽぽ、構造が掴みにくく、どれくらい載せられるか解らない。となると入札金額が解りにくいのだが、目安が書かれてある。たしかにやってみると、それくらいが微妙なラインなのだ。

2回成功したわしが勝利した。というか8回あるうち、成功させたのはわしだけというしょぼさ。
TAM曰く、たんぽぽがふわふわした手応えで、置きにくいのが良いとのこと。

個人的に残念だったのは、目安のせいで、いつも同じくらいの入札額となってしまう事と、失敗した場合の責任払いも、大体差額1円となってしまう事だ。ここらは改善して欲しい。

新版のルールをネットで確認すると、落札者は単に1円多く貰え、失敗した場合は最低金額者が2円貰えるとの事だ。
こちらの方が理にかなってる。3倍ではやりすぎだし、最低金額を入札して失敗して欲しい場合、自分が貰えなければ意味が無い。

カツカレー改訂版

500円で売ってた改訂版は、先に書いた通り、追加カードではなく、完全に単体で出来るようになっている。
ただし箱無しで、名刺プリントから自分で切り離しする必要がある。わしは、これにかどまるをあてた。
miaがやったことがないというので、やってみた。
内容は同じだが、まあ、正直、この形でしか売るしかない、ザ・同人みたいな時事問題なブラックジョークが山ほど入ってる。
パッケージ版の箱の中に一緒に収まるので、どちらを使うかはTPOに応じよう。普遍的なのはパッケージ版やけど。

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