Nifty Fgame(日本語版)

2〜20人
60分

クク


ククは16世紀にフランスで始まり、18世紀までにイタリアから北欧まで広がったカードらしい。それをNiftyのゲームフォーラムが復刻して出した。何種類かルールがあるらしいが、その中でCambio(カンビオ)を遊んだ。それしかルールに書いてなかったし。

ルール説明

親が全員に1枚ずつカードを配る。カードは1度だけ隣の人と交換する事が出来る。順番がくると「カンビオ」と言えば、左隣の人とカードを交換出来るし、「ノンカンビオ」と言えばそのままのカードを保持出来る。そうして1巡した時点で、全員カードをオープン。

※ルールには右隣と書いてあるが、ややこしいので全て左隣の左回りにしている。

カードには強さがあって、その中で一番弱いカードを持つ人が、チップを払ったり(3ラウンドまで)、抜けたりする。(ラウンドによって異なる)最後に生き残った者がチップを総取りする。

またカードには特殊なカードがあって、最強のクク(トップ絵のふくろう)ならば何時でも「クク」と宣言する事で、今持っているカードで勝負させたり、家(Casa)や馬(Cavallo)のカードのようにカンビオをせずに済むカードや、道化師(Matto)のようにカンビオする(される)だけで相手が死ぬカードもある。

ちなみにカンビオとはイタリア語で『私は交換します』という意味である。ルールにはチェンジ、ノーチェンジと書いてあるが、正しくはやっぱりカンビオ、ノンカンビオである。


これが魅惑のカード群。何故か左のライオンはかなり弱い。隣の猫は後に書くがかなり強くて楽しいカード。その隣の道化師は最も弱く最も強いカードなのだわ。

プレイ感

昔、一度だけやった事がある。説明書を読んでも凄まじくおもろなさそう。だって交換するだけで、それで勝負やねんから駆け引きもへったくれもない。よってタンスの肥やしと化してたのだが、一度正月に10人くらい集まった事があって、多人数で出来るゲームといえば6ニムトか、ピットか、ククしか持ってなかった。

ルールの雰囲気から、もろにチョコを賭けるゲームであると判断。早速、チョコに交換した。

その予想とは反して無茶苦茶おもろいゲームやったのよ。確かに運だけのゲームやねんけど、その熱さと言ったら、同じチョコを賭けてこそ楽しいカブやポーカーやブラックジャックを遙かに凌ぐおもろさ。

最後の勝負に勝って、チョコを洗いざらい頂いた時の心地良さは、スロットで7が揃った時に匹敵する。

左隣の人としか交換出来ないって? 甘い!
「じゃあ、カンビオ」
と誰かが言えば、連鎖的に「カンビオ」「カンビオ」と続くのだよ。
だって、そのカード弱いねんから、誰もかれもがカンビオといって、廻してくんのよ。

「げー、きたきたきたーーー」
って感じ。

ところがカンビオのコールがぴたりと止む時がある。
そう、交換させられたプレイヤーの持ってるカードの方が弱いのだ。

そうなると、べべはそいつにほぼ確定。カンビオを宣言して、落ち込んだ顔を見たら、大爆笑の渦が起こる。

またひたすら道化師が集中するプレイヤー(わし)が出たりして「この席嫌やあ」と席替えを求める声も出たりする。

あと個人的に気に入ってるカードは猫(Gatto Nero)。カンビオを求められたら「にゃー!」と鳴くのだ。なんといっても黒猫ですからねえ、呪いがかかるのですよ。猫は強いカードで、交換せずともいいわ、相手に呪いをかけれるわ、なんといっても「にゃあー!!」と勢いよく鳴けるわで、大人気のカードなのだ。この楽しさは実際にやってみんと解りまへん。逆に猫がきて、カンビオを求められなかった時の虚しさときたら……

このゲームの欠点は、人数が少ないとおもろないって事。最低7人は欲しいね。少ない人数でやって「面白くない」って意見があるんやけど、絶対におもろいから多人数でやってみて。イタリアの軍隊で禁止令が出たほどのゲームというのは十分に頷ける。

この後、6ニムトをやったが、ククのおもろさにすっかり霞んでしまった。実はそれ以来ククも6ニムトもやってない。名作6ニムトが止まりなのはそのせいなのだ。相手が悪かった。

とかこんな風に絶賛しておいて絶版(2003年現在)で入手出来んようになってるねんな、これが。やりたいやろー? ふふふのふー。

※大体ひとり20チョコくらいが適当です。それで1時間くらいかな。

gioco del mondo