Reiner Knizia

PlayRoom

3〜6人
45分

パン屋の1ダース

パン屋の1ダースはいくつか知ってる?
1ダースってのは12個なんだけど、パン屋の1ダースは13個なんだ。
何故って?
それは遠い昔のイギリスで、厳しい法律のためにパン屋が1個余分に付けるようにしたからなんだ。

レビュー

このゲームは、くにちーのポイズンをリメイクしたものだ。コンポーネントが非常に可愛くて、かなり昔に輸入したのだが、何度もやろうと思って出してたにも関わらずポイズンの評価が今ひとつだったこともありやらずじまいであった。今度こそやろうという事で、エクリプス会のときにやることにした。hirocean、ロー、タメラ、それに途中からmiaが参加しての4人、5人プレイにて。


ポイズンとの違いは、カードは配り切りではなく、手札5枚になったところと、パン屋の1ダースにしたかったので13以上でバーストする為、カードの構成が違ってもいる。それ以外は同じである。


手札5枚。丸く穴の開いたカードは思ったほど持ちにくくはない。色はピンク、黒、白の3色と、左端に見えるのが腐ったドーナツでワイルドカードとなっている。

手番に手札からドーナツカードを1枚、場に出す。場には3カ所出すところがあり、同じ色の列があればその列に出す。数字の合計が13以上になれば、その列を全て失点として裏向きにして自分の場に引き受ける。ドーナツは3色なのだが、他に腐ったドーナツがあり、これはどの列にも出す事が出来る。最後に手札を1枚補充して手番終わり。

全のカードを使い切ったらゲーム終了で、得点計算はくにちーらしさが伺える。ドーナツ1枚につきマイナス1点なのだが、単独で同色ドーナツを最もたくさん持っているプレイヤーのそのドーナツは0点となる。腐ったドーナツは1枚につきマイナス2点。これを人数分繰り返し、失点が少ないプレイヤーが勝利する。


出せる列は3つ。合計が13以上の数字を出したら、すべて引き受けなければならない。

タメラ「もう、駄目です。このイチゴドーナツ食います」

バースト系なのだが、トップになれば0点となるので、腐ってないドーナツなら食うてもそれほど問題ではない。

わし「ほな、ここに腐ったドーナツ」

タメラ「うわ」

イチゴドーナツの場所には腐ってるドーナツを置かねば、タメラの展開が楽になってしまうのだ。


こうなるとチョコドーナツが手札に集中してると食わねばならぬ。

1ラウンドはこらえきれなくなり、トップを取ったつもりが、トップタイとなって、思いっきりマイナス点を食らったわしとロー。

わし「阿呆かあ!」

3ラウンド目、タメラが最初から果敢にドーナツを食い始める。

わし「ええのか、それ」

タメラ「もう、これは攻めるしかない手なんです」

出せば食い、出せば食い…

結果、

hirocean「やった。0点です」

なんとhirocean、1枚もとらず。

タメラ「果敢に攻めるとその隣が楽になるので駄目っすねえ」

わし「阿呆かあ!」


でかい数字ばかり手元にきた。こういう時、果敢に攻める方法もある。

ここでmiaが子供を預けて戻ってきた。

ぶっちぎりの負けであるわしとローよりも若干少なめのマイナス30点からスタート。

ロー「これ、負けまくってるわしらが、トップ目である対岸を攻められないのが痛いよね」

そう、わしとローは何故か並んでるのに、二人とも大負け状態。


イチゴ、苦しすぎ。これを食わねばならんとは……(|| ゜Д゜)ガーン!!

わしがもうこらえきれず、ドーナツを食うと

ロー「あー! そっちかあ」

と別のドーナツを食わざるをえなくなる。

結局、途中参加のmiaが勝利。
ただし途中参加なので、本来の勝者はタメラの好アシストによってhirocean。

所要時間45分

miaのコメント

おもしろかったんだけど、なぜか印象が薄い感じ。まあ、途中参加だからか……

ソマーリオ

これは楽しい! 在りし日のくにちーのデザインで簡単でいて切れ味がある。
毒薬という暗いテーマから可愛らしいドーナツをテーマにしたのは、とても良い。それでファミリー向けとして数段面白みが上がったように思う。

同じようなシステムのゲームにぴっぐテンがあるが、あれよりももう少し戦術を練って戦う事ができる。
カードゲームの割に5ラウンドもやればかなり時間が掛かったが、そもそも人数分のラウンドを行う必要はほとんどない。先攻後攻の有利さってのはそれほど感じられないからだ。好きなラウンド数で遊べばいいと思う。個人的には3ラウンドくらいかな。

コンポーネントは、箱からしてドーナツのお持ち帰り用に見立てた箱になっており、穴の開いたドーナツ型のカードといい、文句なしである。まあ、その分、半端じゃない上げ底であるが、ドーナツを買うて帰ってきたのかと疑う程の出来映えである。ドーナツカードも、チョコ、ホワイトチョコ、イチゴチョコと雰囲気がばっちりで、ポンデリングかと思ったら、それは掛かってるソースの部分だけで違いますよとタメラに指摘された。
腐ってるドーナツがソース部分が緑色のカビというのは想像付きにくいが、まあ、蟻がたかってるので良しとしよう。元々ワイルドカードなので、色はしょうがないし。

というわけで、巷では割と評判は低目なのだが、わしはこの手のゲームは大好きなので評価としたい。ドーナツを食べるという雰囲気がとても気に入った。またポイズンと違って、手札5枚によって気軽に出来るという点も評価したい。やっててネガティブな感じがしないのだ。あかんかったら食うたれ−、みたいな。

なんでドーナツ食うたらマイナスなん? と、かつてオビ湾が話題にしてたが、それはこう考えたらどうやろと書き込みしたことがある。
なんて書いたか覚えておらず、オビ湾とこを検索しても出てこんかったんで、忘れた。

ドーナツといえば、以前、偶然にもタメラとオビ湾が同じ日にドーナツを差し入れとして持ってきてくれた事がある。ただしオビ湾のドーナツは、昼飯に入った中華料理店で置き忘れたのを気づき戻ったら、中国人に日本語が解らないフリをされてそのまますごすごと帰ってきたらしく、食えてない。タメラのは美味かった。
ちなみにわしは、ひたすらにだだ甘いだけのクリスピークリームドーナツよりも、ミスタードーナツの方が安くて美味いと思う。

gioco del mondo