Friedemann Friese
フリーデマン・フリーゼ 1970年 ドイツ
ドイツゲーム界で、やれ
クラマー
だ、やれ
クニッツィア
だ、やれ
トイバー
だ、と騒がれてた時代にひときわ異彩を放つデザインをする男がいた。緑色の髪型、緑色のパッケージ、そして絶対にゲームのタイトルの頭文字にFの文字をつける奇天烈なデザイナー、それがフリーデマン・フリーゼである。
当初から、そのデザインセンスに目を付けたボードゲームマニアは、好きなデザイナーにフリーゼの名をあげる事に喜びを感じていたように思う。オレは通なんだ、と。
だが、現在、その優れたデザインセンスは当然のように一般層に広がった。ドイツゲームのシステムに退潮の兆しがみえた頃、それを一気に吹き飛ばすフリーゼの巨大な風が舞い込んだのだ。
そのデザインは、プレイヤーにある程度の熟練を必要とさせる。馬鹿な一手を許さないのだ。一旦、悪手を打ってしまえば、勝敗競争から脱落するどころか、ロックアップさえしてしまう危ういシステム。一人のプレイヤーの独走を許してしまうシステム。こういったシステムデザインは、プレイヤー同士が必ず接戦になるように調整されていたり、多少下手を打ったところで、最後まで全員が楽しめるようにシステムが完全に保護しているドイツゲームの理念からは完全に逸脱している。そう、フリーゼのデザインには毒があるのだ。
無理矢理、Fの頭文字が付いてたっていい、緑色ばかりだっていい、かなり癖のあるマウラの絵が合わないって人もいるかも知れない。しかしそれでフリーゼデザインのゲームをやらないというのではあまりにも勿体ない。そういったものを遙かに超える天才の閃きがフリーゼのデザインにはあるからだ。
毒のある緑の新風を巻き起こすフリーゼがいなければ、ドイツゲームは終わりを告げていたかも知れない。あと一人、こういった革命を起こせる天才デザイナーが出てくれば、ドイツゲームは新たなステップへと進む事だろう。
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