Ken Fisher

Amigo
Canada Games
The United States Playing Card Company
U.S. Games Systems, Inc.
ジーピー

3〜6人
60分

ウィザード・カードゲーム

駿河屋で購入

カナダで生まれ、アメリカでミリオンセラーとなった”Wizard Card Game(ウィザードカードゲーム)”!!誰にでも分かりやすいルールですが、修練度の高い技術ができるゲームでもあります。その魅力は世界中に広まり、今や世界のオール・エイジに楽しまれているクイックな脳活力ゲームです。


プレイ感

前にヨドバシに行ったらたまたま見つけたので買うてみた。世界大会まで開かれているという。とはいってもおもろくなさそうだったので、ずっとやらずにほったらかしにしてた。カードゲームはどうにもすぐやりたい! という思いが沸きにくい。姉、兄嫁、姪、甥、miaとの6人プレイにて。


開けてみると、トランプ一組にプラスして、ウィザードとジェスター(道化)が4枚ずつ入って合計60枚のカード構成である。ルールは非常にオーソドックスなマストフォローのトリックテイクで、手札枚数は毎ラウンド1枚ずつ増やして、3人なら20ラウンド(つまり手札20枚)、4人なら15ラウンド(最後15枚)まで行っていく。切り札は最初にめくったスートが切り札だが、ウィザードなら親が決められ、ジェスターなら切り札なしだ。
で、毎ラウンド、自分がいくつトリックを取れるか予想する。当たれば20点+取ったトリック数×10点貰える。間違っていれば、誤差分×10点のマイナス点だ。例えば3つ予想して1つしか取れなかったらマイナス20点となる。
このトリックテイクの特徴は、徐々に手札が増えていくというところと、絶対に勝つウィザードと、絶対に負けるジェスターの存在だろう。この2枚はマストフォローのルールに従わなくても良い。

カードを1枚ずつ配り、まずはトリック予想である。予想もスタートプレイヤーも親の左隣からなので、親はわりかし有利だ。相手の予想を見て、自分の予想を決める事が出来る。とはいっても、最初は1枚勝負なので、まったくの運。1トリック取るか、0かの二択である。


配られる枚数はラウンドごとに増えていく。配られたカードをみて、何トリック獲るか予想するのだ。

最初のこの1枚をやると「なんだかのう」なんて思ってしまう。徐々にカードが増えるとそんな杞憂もなくなるのだが、3枚スタートくらいでええんちゃうか? とつい考えるのだ。

トリック予想は親の左隣から順番に行っていくので、それで相手の強さが大体解るようになっている。ここらへんは7つの印でも採用されてたルールだ。

マストフォローの説明をしてると甥が「ハーツみたいなもん?」と聞いてきた。お、こいつハーツ知ってんのか。

やっていくと解るが、ウィザードの存在はかなり強力だ。なんせフォローせずにいきなりポンと出せて、勝ちなのだから。そしてジェスターも使いどころを抑えればこれまたゲームをコントロール出来る。忘れがちなのは、ジェスターもフォローせずに出す事が出来、これで本来出さなくてはいけない手札を温存しておく事が出来る。この2つの存在で、ゲームはかなり不安定なものになって、気を許せないものとなっているのだ。

意外と獲れたり、意外と獲れなかったり。各自の思惑が交錯する。

姉「わぁ、もうあかん」

甥「俺こそ、もうあかん」

あちこちでこんな声が聞こえる。こういう悲鳴は良いゲームの証拠だ。

当然この二人とmiaはマイナス街道まっしぐら。なんせトリックが当たらなければ確実にマイナスである。

わし「おまえらなあ、欲張りすぎやねんて」

そこから、甥はトリック予想を少しにする。

甥「じゃあ、1個」

わし「それは少なすぎやろw」


ウィザードとジェスターが4枚ずつ加わった60枚で行う。絵柄にセンスがないのが残念なところ。またやってみると解るがスートが小さくて非常に見難い。

こうしてかなり苦しんでる中、たった1人次々に予想を当てていく奴がいた。
なんと小学2年生の姪である。バックでは兄が付いて指導しているが、「おい、それは不味くないか!」というのにも関わらず果敢に取り巻くって成功させているのだ。

姪「じゃ、4個」

兄「ええ! まあ、無理なことはないけど…3個にしたら?」

姪「いいの、4個」

それで4個成功させたりするのだ。

どうにも癖で切り札があるとなんぼでも勝てると思ってしまうのだが、そんなものは簡単にウィザードで覆されてしまい、わしもてんで奮わず。特に後半になればカード枚数が多くなるので、ウィザードとジェスターは誰かが手にしていると考えた方がいい。確実にトリックを取るキーカードでウィザードされるとダメージは甚大となる。

うーむ、難しい。

ツーテンジャックがトランプゲームの最高峰と信じて疑わないお父んが、甥の手札を見ながら「これはツーテンジャックより確かに進化してる」としきりと感心してた。

結局そのまま、姪がぶっちぎりの勝利。6人なので10ラウンドで終わりだ。

所要時間60分

実は今回、切り札がコロコロ変わるのに意味がないので、ハートを切り札固定にした。でも、このやり方だと、切り札なし(ジェスターを引いた時)という状況と親が切り札を決める(ウィザードを引いた時)という状況が作れないんよな。全部配る最後は1枚ぺらっとめくってまた戻してシャッフルせなあかんのかいなと思うけど、システムにかなり影響するルールなのできちんとルール通りやるべし。と、思ったら、説明VTRをみると最後のラウンドはトランプがすべて配られるので切り札なしで行うとある。えー! こんなん説明書に書いてたかあ?? まあ、そういうことなら、VTR通り切り札表示カードを開けっ放しにしとけば見間違いもなく問題はなし。

miaのコメント

このゲーム大好き! 勝てないけど楽しい。

ソマーリオ

認めたくはないが、おもろい。なんで認めたくないかと言うと、内容物がただのトランプやんけという思いが強くあるからだ。しかし8枚のカードを入れただけでゲーム性ががらりと変わってくる。特殊カードのルールは非常にシンプルで、後はトリックテイクの基本的なルールだけの癖にゲームをよりエキサイティングなものにした。

手札が1枚ずつ増えるというルールもいい。点数の加点も手札に依存する部分があるので、手札枚数が増える後半になれば逆転する可能性が高くなる。よう出来てる。

正直ここまで綺麗にまとめ上げられると、バスシュティッヒ、ウィリー、トランプトリックゲームなどのあちこちとこねくり回したドイツ製トリックテイクは一体何をこねくり回してたんやろ? と思わず首をかしげてしまう。ウィザードカードゲームの進化の仕方こそ、トリックテイクの基本に忠実な、あるべき正常進化系だろう。ドイツのはその点、森の中をさまようが如く迷走しているように思うが、その迷走が名作となるのだから、なんともおもろい結果だ。

僅か1000円で手に入るので、初心者に是非勧めたいゲームでもある。
難点は、百円で手に入るトランプに毛の生えただけものに1000円もするのかという見方があるという事(現にわしがそうやったw)と、絵柄の視認性が悪い事だ。前者については、ルールの素晴らしさに1000円くらい出したれやと言いたい。それに実際やってみればその楽しさになんとも思わなくなるだろう。
後者はどういう事かというと、トランプのスートがなんか見難いのだ。薄ぼんやりとハートとかダイヤがやや小さめに描かれており、間違いそうになる。トランプで間違えそうになるのはあまりにもおかしい。これはメーカーは是非直して欲しいところ。くっきりスートを印刷しろやと。

プレイはしっかりと時間が掛かるので、終わった後は心地よいプレイ後感が残る。いわゆるゲームをやった感がしっかりとあるという事だ。ただのトランプという気持ちはこの際捨てて、初心者キラーに使って欲しいところだ。物が小さいので、どこにでも持っていけるし、プレイヤー人数の幅も広くてかなり重宝するゲームだ。また世界大会もやっているので、是非鍛えて参加するのもいいと思う。ポーカー世界大会みたいなもん??

Geekにてスコアシートが公開されているので印刷して使えばいい。つってもExcelで簡単に作れるけど。

それにしても『究極の』とか『脳を鍛える』とか『右脳の』なんて、このキャッチコピーはなんとかならんかったんかのうw

gioco del mondo