Sydney Engelstein
Jacob Fryxelius
Nick Little
FryxGames
アークライト
1〜4人
120分
テラフォーミング・マーズ:アレス・エクスペディション
amazonで購入
ボードゲームアレス・エクスペディション拡張 クライシス 日本語版
大人気火星開拓ゲーム『テラフォーミング・マーズ』が一新。
プレイ時間が短縮され、より遊びやすくなりました。
各プレイヤーは星間企業のひとつを牛耳り、
火星を地球化(テラフォーミング)しつつ、他の誰よりも利益を得るべく奮闘します。
『アレス・エクスペディション』では、ゲーム盤やプレイヤーボードがコンパクトになり、
カードデザインが改良されたことで遊びやすさが格段に上昇しています。
また、ルールにも手が加えられ、各プレイヤーがアクションを同時解決するようになったことで、
より展開の早い戦略ゲームへと変化しました。
今までの『テラフォーミング・マーズ』とは、少し違った感覚で楽しむことができるのです。
プレイ感
人気作
テラフォーミングマーズ
は一度2年前にコタとプレイしたが、まだ良くわかっていないので、もう一度プレイしてからレビューしようと思ってる。
で、だらだらと月日が経つうちに簡易版ともいえるテラフォーミングマーズアレスがでた。子供とプレイするにはまずこっちをやってからと思い、コタ13歳そーじろ9歳miaとの4人プレイをした。
このゲームの本家との違いは
プエルトリコ
方式のラウンドを取っている。つまり選んだフェイズしかそのラウンドはプレイしないということと、選んだ特典があることだ。またプレイは同時となる。
プロジェクトカードは無料で手に入れられ、いつでも3MCで売れる。建材とチタンはゲージだけになった。そして土地タイルは海だけになり、すべてカードだけで表現することになった。
最初にプロジェクトカードを8枚ずつ配る。それから企業カードを2枚ずつ配り、そのうちの1枚を選択して自分の企業とする。
ボード上には海タイルを裏向けに配置する。酸素濃度、気温を一番下のマスに配置し、プレイヤー駒を5TRに置く。
ボードはくっそ小さい。海タイルを裏向けにならべる。右側にはこのラウンドに行うフェイズを表示するタイルを置く。
個人ボードの各資源の産出量0のところに駒をおく。選んだ企業に従って初期金額を置く。各自フェイズカードを1式受取り、フェイズタイルを数字側にして順番に配置する。
これでセットアップ完了
本家と違いカードは全て無料で手に入れられるので、ゲーム時間短縮となる。タグは全て左寄せになった。
各自、フェイズカードを1枚裏向けに選択し、同時に公開する。今回選ばれたフェイズタイルだけ表向けにして今ラウンド行える行動を表示する。
各フェイズは以下
1.開発 緑のカードをプレイする。特典は3MC安くだせる。
2.建設 青か赤のカードをプレイする。特典はもう1枚出すか、カードを1枚貰う。
3.実行 標準実行を好きなだけ、赤矢印の実行を1度行う。特典は赤矢印をもう1度行う。
4.産出 産出量に応じて資源を貰う。MCはMC産出+TR値を貰う。特典は4MC余計に貰う。
5.研究 カードを2枚引き、そのうちの1枚を手札にする。特典は5枚引き、そのうち2枚を貰う。
すべてのフェイズが終わると、次のフェイズを選ぶが、各自2連続で同じフェイズを選べない。
こうして、すべての海洋タイルが表向きになり、気温と酸素濃度が最大になったフェイズでゲーム終了である。そうそう、この3つはテラフォーミングでは最も重要で、1上げるとTR値も1あげるのだが、MAXになったらTR値をあげることはできない。しかし、本家と違い、同時進行という建前上、1段階でMAXになるのに全員が1段階あげたら、あるいはタイルを海にしたら、全員がちゃんと1TRや海の特典を貰えることになる。もちろんこの場合2上げても1でMAXになるので1TRしか上がらないが。これはゲーム最後のフェイズでよく使うので覚えておく。
最後の勝利ポイントは、TRゲージをそのまま使えばよい。TR値に森林タイル数を加え、カードにある惑星VPを加算する。最後は手札売っぱらって、全部森林タイルにする感じ。
というわけでスタート
わしの企業はタルシス共和国で、開始時のお金は40MCと少なめだが、研究フェイズでカードを1枚余分に引けて1枚多く選択できる。
カードはイコールお金なので、割と潤沢に経営できると踏んだ。
個人ボードは2層レイヤーとなっており、駒が動きにくくなってる。
建材とチタンは産出量だけの表記になり簡略化されているが意外と忘れやすいので注意。
まずは緑のカードを出して産出量を増やしていくしかない。
アイコンがちと分かりにくいが、アイコンが描かれているのは資源本体で、産出量はテキストで+1とか描かれている。本家では、アイコン背景が茶色になってるのが産出量を表すが、アレスではテキストで書かれている。あと分かりにくいのが海タイル+1は海タイルを1枚めくるという意味で、海タイルの特典は資源本体である。
わし「じゃあ、いっせいのーで」
全員、開発
(|| ゜Д゜)ガーン!!
今回のラウンドは開発フェイズのみである。
まあ、しょうがないか。ちと痛いのは次のラウンドは開発フェイズが絶対にないということだ。
わしは企業買収をプレイする。手札産出量+1というものだ。
今回は手札プレイという作戦である。ちなみに本家にはない、アレスの手札制限は10枚だが、捨てる必要はなく売るだけだ。
次の人気は建設である。
コタは結構壮大に赤のイベントカードを繰り出して火星自体を大きく変えていく。本家では裏返すのだが、アレスでは裏返す必要はなく、タグはそのまま参照できる。
海タイルはボーナスが直に描かれている。これは産出量ではなく資源が貰える。
このような感じで、ゲームは進めていくが、金に困ってきたあたりで、産出を行う。
miaはやたらとMC産出量を増やしており、金持ちである。
わし「お前、なんかイカサマしてないか?」
mia「やってないわ。これみてよ」
わしが手札で全然みんMC産出量プラスカードばかりである。手札めっちゃ偏ってるやん。
まあ、その偏りを使ってわしはカードを貰う系のプロジェクトカードをよく選んだ。
本家と違いカードを出していくだけなので手間は少なくなっている。
テラフォーミングマーズは拡大再生産のゲームなので最大の弱点は、序盤、ものすごく展開が遅いことだ。
ゲームを加速するためには、産出量を上げていく必要があるのだが、これがなかなか上がってこない。
かれこれ1時間くらい経過した頃、海タイルはそれなりに出現し、温度はほんの少ししかあがっておらず、酸素濃度についてはまったくあがらない。
mia「これ、いつ終わんの?」
わし「海タイルがすべてめくられて、温度と酸素がマックスに行った時」
mia「ええーー! まだまだじゃない」
確かに途中からブーストがかかると思うんやけど、50代のちんこのようにあまりにもびくともせんやんけ。4時間コースかと焦ってきた。
こんなけカードを出しているのに、酸素濃度がまったく進まないので焦り始めた。
海タイルは、カードによって即座にめくるというのがあって、割と簡単にめくられるが、酸素濃度だけはまったく動かないのだ。
ところがやっていけば、なんとかなるもので、そこから徐々に温度が上がってきた。酸素濃度も植物駒を森タイルに変換することで微妙に上昇する。
それより酷いのはコタである。火星変化を起こす赤のイベントカードをなぜ使いまくってるかというと、元々チタンの産出量を貰える企業を選んだので、宇宙系の赤イベントを使いまくってたのだ。しかし選んだカードは、海はめくらず、温度はあげず、酸素は当然増やさないものばかり。
そーじろ「こた兄、全然、地球化に貢献してないじゃん」
コタ「そんなことはないよ」
わし「あれ、なんでお前、TR値そんな高いんや?」
コタ「え、この惑星のマークってTR値あげるんじゃないの?」
わし「アホか! TR値は最終的には勝利点になるけど、地球化に貢献した場合だけしかあがらんわ。カードの惑星マークは最後に貰えるボーナス点」
そこから、覚えてる限りのMCの返却を行った。
TR値たったの6(最初から+1)
終盤であっても赤のTR値が酷い。
そのうち、わしには願ったりかなったりの堆肥工場カードがきた。
カードを売却する時、+1MCで売れるのだ。
金はなくともカードがあれば良い。
そこからはバイオマス発電など、排熱産出量をあげるものをガンガンと建設していき、温度をどんどんと上昇させていく。
巨大氷惑星をドカンと落とし、温度を更に上昇。
本家の赤カードは裏返しだが、こっちはタグの参照も可能だ。これで一気に温度をあげた。
ゲーム終盤にもなると温度上昇はほとんどマックスに近づいていて、排熱をどのように利用するかというと利用価値がなくなりそうだった。
植物産出量を増やせればよかったが、こちらはカードの問題があって、徐々にしか増えなかった。
終わりというのは一気にくるものである。
実行フェイズに、手札を一気に売り払い、そのお金で森を買いまくる。
そうすると酸素がとうぜんあがりマックスへ。
コタ「え、このフェイズでもう終わり?」
わし「終わるな」
皆、慌ててカードをお金に換金して森タイルを購入していく。
先に書いたように、同時進行という手前上、他のプレイヤーもTRを貰える。
そしてゲーム終了。
TRポイントを基礎点として、得点を加算していく。
まずは森タイルの数。
それからカードの惑星のポイント。これだけである。
意外とmiaが惑星ポイントが多くて追い上げてきたが、元々の基礎点の高いわしが勝利。コタは案の定べべである。やはりTR値は大事。
所要時間2時間半
一時はどうなるかと思ったが、加速した。
最後はひたすら森タイルを買うのは本家と同じ。
ソマーリオ
テラフォーミングマーズ
のプレイ感は忘れてしまったが、ルールを読み直す限り、色々と簡略化しており、雰囲気を感じるにはとても良いと思った。初回プレイなのでとんでもなく時間がかかっているが、翌日、コタとそーじろと3人プレイしたら1時間半くらいだった。
ただ良いといっても、これくらい十分に重いゲームで、プレイ時間も長めであるなら、いっそのこと本家をやった方が良いのでは? というか拡張プレリュードを使ったら同じくらいの時間になるんじゃないの? というのはある。
そういった意味でこのゲームの良いところは、実はセットアップの簡単さにあるんじゃないかと思う。これはゲームやるにあたって重要な要素であるが…。
コンポーネントは二層レイヤー個人ボードを採用しており、間違いなく本家よりよい。このゲーム平面ボードやと駒が結構ずれるのだ。本家3Dタイルを購入するとき、COQがこの立体個人ボードは必須だそうですよと耳打ちしてもらったので購入したが、確かに必須である。
また駒入れトレイもついており、これまた本家よりよい。
ただし、資源駒にテカテカがなくなり、後日やった本家をみて「鉄でできてる!」とそーじろはテンションがあがってた。
カード収納したときに、タグ付けするものも付いてて、全体的にユーザーへの配慮がなされている。
個人的にはここまで再現性に拘らなくても、もうちょい簡略化してプレイ時間を短くした方が差別化もできて良かったように思う。
次は再度本家をプレイしてレビューしてみる。実はこのレビューを書いた翌週にプレイした。
gioco del mondo