梶野桂

ワンモアゲーム!

3〜5人
40分

SCOUT!


カードを出すか引き抜くか?手札を繋いで遊ぶ大富豪系ゲーム!
手札内で数字が繋がると複数枚でプレイできる!
プレイできないときは場札をスカウト!場札を弱体化&手札を強化!

プレイ感

日本人デザイナーがドイツゲーム大賞にノミネートされるのは、街コロ以来二回目である。このゲームは、元々は2019のゲームマーケットでワンモアゲームが発売したゲームである。面白いと話題になって、オインクゲームズがリメイクして世界をターゲットに発売した。よって現在日本と世界で2種類のゲームが発売されているが、ドイツゲーム大賞にノミネートされてるのは世界版のオインクゲームズ版である。
コタ11歳、ソージロ7歳、miaとの4人プレイにて。


最初にカードをすべて配りきる。カードは上下で数字が違い、1〜10の組み合わせとなっており、全通りで合計45枚ある。全員同じ枚数を配るというのがルールなので、4人の場合は9・10のカードを取り除く。
そういったカードなので、混ぜるときは上下も合わせてバラバラになるように混ぜる必要があり、配るときは、同じ方向に配る必要がある。

カードは配り切るまで触ってはいけない。なぜなら、ボーナンザよろしくカードの順番を変えてはいけないのだ。
手札をみて、上下をまるごと逆さまにしても良い。一旦ゲームが始まるともう変えることはできない。


カードの順番を変えてはいけないというので、カードスタンドを投入。数字の下の数字がひっくり返したときの数字である。

親プレイヤーは、時計回りに順番に持ち回るのだが、Youtubeによると最初の親は1・2のカードを持っているプレイヤーから始める。


わしが持ってたので、2枚出しした。ルールとしては明記されていないが、なんとなくティチューの麻雀と同じかなとだしてみたのだ。

手番は、カードを1枚ならどこからでも出してよい。
複数枚出す場合は、必ず隣り合わせの手札で出す必要がある。
出し方は連番もしくは同じ数字である。連番のときは、並び順が順番に並んでいないと出せない。例えば、5,6,7はOKだが、5,7,6と並んでいたら出せない。

次のプレイヤーは、場に出されているカードよりも強いカードを出す必要がある。強いカードは1枚なら数字の大きいカード、複数の場合は、枚数が多い方が強い。同じ枚数でも、同じ数字の方が連番より強い。また連番同士なら小さい数字を比べて強さをみる。

もし出せたら、場のカードを裏返しにして自分の前に置く。カード1枚1点となる。
出せない、出したくない場合は、スカウトをすることができる。

スカウトは場のカードの両端になっているカードを1枚取って、自分の手札に上下好きなように好きな場所に差し込むアクションだ。
こうした場合、もとのオーナーは、勝利点1のチップをもらう。

他にはダブルアクションというタイルがあり、ラウンド中1回だけ使える。スカウトしてから出すという行動ができるのだ。実はこれが思った以上に強いのはやってみてわかった。

誰かが手札をすべて出しきるか、出したカードが1巡生き残ればゲーム終了。
得点から残った手札のマイナス点を引く。自分以外全員スカウトしてゲーム終了した場合は、その人の手札は0点と計算する。

人数分のラウンドを行い、点数が高いプレイヤーが勝ちである。

最初にやるべきことは、手札をそのまま使うか、ひっくり返すかの選択である。
実のところ、逆の数字は書かれているのだが、実際にひっくり返して確認することを勧める。

最初へぼくても思った以上に、「おお、ええやん!」となるのがたまらないのだ。
手札が突然光を帯びる感じである。


9を3枚セットにできるこの形は良い。しかも3も連続してるし、2も上手く使えば連続させることができる。

連続していれば申し分ないのだが、それでなくても、カードの隙間のカードを確認すれば良い。
例えば手札が、5、3、2、5とあれば、3と2を出すことで再び5のダブルが完成するのだ。
そういう手札が良い。

全員、手札を確認したところで、大貧民よろしく弱いカードから順番に処理をしていく。

mia「これって、出せたら出さないといけないの?」

わし「ルールには明確に書いてないけど、別にええはず。そういうゲームやから」

mia「パスする?」

わし「いや、パスはない。その場合はスカウトする」

大貧民では、パスをして降りるのだが、このゲームではパスというアクションはなく、スカウトアクションを行う。

このスカウトアクションというのは、このゲームのタイトルになっている通り、最も重要なアクションとなっている。むしろこれを率先してやることがこのゲームのキモであることは、2回目以降のプレイで知ることになる。


この手札は酷い。

このゲームは基本的に流れは止まらない。スカウトすることで場のカードが弱くなるので、その段階で出せるようになるからだ。あるいは、1枚のカードをスカウトして場にカードがなくなることもある。その場合は次のプレイヤーは何を出しても良いということになる。

わし「これでどや」

10を4枚

コタ「スカウトする」

10が3枚

mia「うーん、スカウト」


10は3枚もあれば結構強い。

10が2枚

ソージロ「スカウト」

わし「お、まじ? やった。勝った」

後半になると手札も減ってくるので、これで勝てたりもする。

そんなこんなで次のラウンドを続けていく。

プレイするのに面倒なところは、カードを出すたびに場のカードを自分の手元に引き寄せておく必要がある。これがあまりないシステムなので、取り忘れがしょっちゅうおきて最初は戸惑う。

実は、前の10のプレイでは気づかなかったが、次のラウンドで、ダブルアクションの有用性を知ることになる。最初は後生大事にとっておいて、誰もこのタイルを使わなかったのだ。

わし「じゃあ、これで決まりやろ」

4,5,6,7,8,9,10


よっしゃ、これで決まり。

全員スカウトしてしまえば、わしの勝ちだ。

コタ「うわ、スカウト…ん? パパ、これダブルアクションしたらすぐに出せるの?」

わし「いける」

コタ「ということは、10をスカウトして…」

10,9,8,7,6,5


(|| ゜Д゜)ガーン!!

わし「まじかー!!」

10を取られたわしのカードは4〜9の6枚なので、コタの5〜10の構成に負けてしまうミラクルが起きてしまうのだ。
ダブルアクションを使うことによって、オールスカウトの勝ち筋が少なくなるのだ。

全員パスして、コタの点数がぐんと伸びる。

こうして、終始、うまく立ち回ったコタが勝利した。

所要時間60分

思った以上に確認することがあって、所見は思った以上に時間が掛かった。

それから有給消化のために一旦一人で大阪に帰省したときに、ほんまに超久しぶりにTAM夫妻とムゲンと4人プレイをした。


この手札はかなり良い。

ここでこのゲームのもう一つの大事なキモを知ることになる。
隠れたる因子を見る必要がある。

ムゲン「じゃあ、3」

わし「じゃあ、スカウト」

TAM「え、カード1枚っすよ?」

わし「ええねん、隠れてる因子をみよ。10や」

3の逆の数字は10である。これでわしの10のカードが4枚に揃うことになるのだ。

TAM「なるほど」

それからはスカウトをするのが頻繁になった。
なんせこれで如何に手札を整えて勝負するかになるのだ。おそらく元々のゲーム性はその筈である。


あがれなくても手札を減らしておけば失点は少なくなるという作戦も取れる。

このゲームは長引けば、全員がプラス点になるが、早々に終わらせればマイナス点が続出する点だ。
相手との点差を見越して、一か八かの勝負をしてみるのも面白い。

今回のプレイでは、わしが4ラウンド中3回トップ上がりでぶっちぎりで勝った。

所要時間40分

コタのコメント

これ、めっちゃ面白い。またやりたい。楽しい。

TAMのコメント

全部、プラス点ですやん。Amazonで早速ポチりました。めっちゃよう出来てますわあ。

ムゲンのコメント

これ、どっかリアル店舗に売ってませんかね? 通販で買うと嫁がうるさいんです。しょうがないので実家に送ります。

ソマーリオ

箱には大富豪系ゲームと書いてあるが、プレイ感はまったく違う。そしてこれは完全に新しいシステムである。日本人作家がこんな凄いシステムを思いつくとは、いやはや。

カードゲームなのに、戦略の幅が広い。
最初の段階で、上下にひっくり返すことで、どのような戦略で攻めるかを決めることができる。一番初期の状態で、2通りのまったく違うリソースを提示するゲームなんてあったか?

次に作戦として、どのようにすればカードを組み合わせられるかを確認することになる。それは都度都度、どこにスカウトしたカードを埋めれば、他のカードを活かせるかや、どのような順番でカードを出して上がりを目指すかを計画することになる。

最後は、戦術としてスカウトすることでオーナーに得点を得る機会を与えてしまうということも考えて、どのタイミングでドカンと一発出すかを決めることになる。
ラウンド後半であれば、少々手札が整っていなくても、オールスカウトで勝てたりもするが、先に書いたように前半で決めることができれば、大きくマイナス点を食らわすことができる。

このように簡単なルールでありながら、戦略、作戦、戦術、すべてを網羅している。
カードゲームだが、軽快なプレイ感ではなく、むしろ重厚なプレイ感である。それでいてルールは平易。
これは日本人初のドイツゲーム大賞取るんじゃないの?

欠点としては、場のカードを取るという行動の不自然さと、スカウトした場合に場のオーナーが得点タイルを取るという行動の不自然さがある。
また場のカードが1枚のときに、どっちの数字を出しているか分かりにくい。


これは2なのか8なのか、となる。

またカードデザインは非常に良いと思うが、カードが薄すぎる。薄くて喜ばれるのは、明るい家族計画の一品くらいで、テーブルにそのまま置くと、カードが取りにくいったらありゃしない。プレイマット必須である。また、上下の問題もあるので、カードホルダーもあれば尚良し。今回慌てて探したが見つからず、曼荼羅のプレイマットを使って、写真が見難くて申し訳なし。

オインクゲームズのカードの品質は解らないが、できたらカードの品質の高いバージョンを出して欲しいくらいだ。これではすぐにダメージドになる。

というところはあるものの、先に書いたように、これは相当なレベルのシステムだと思う。
多くの人に手にとって貰いたい。

gioco del mondo