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Michael Tummelhofer
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Hans im Gluck
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2〜4人
60分
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サンクトペテルブルク
ルール説明
職人、建物、貴族カードを購入して、お金や勝利ポイントを稼ぐゲーム。それぞれには固有の特典がある。
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こんな感じでお金で購入するという単純さ。金色に塗られた木製のコマがなかなかに高級感漂わせる。
プレイ感
ネットで、目新しいシステムではないが楽しめるとあったので、外れはないだろう(大当たりもないだろうが)と購入した。
とりあえずナナキと二人プレイ。
ルールはすさまじく簡単で、左肩のお金でカードを買い、下に書いてあるお金や勝利ポイントを毎回貰える。ただそれだけのゲーム。
ヒントのところに、最初は職人は二人ずつ買わんとじり貧なるでーと書いてたんで、それを説明した。
次の建物フェイズで、わしゃ3つある消防署を購入。次回、安くなるのを見越しての熟練者プレイである。
貴族フェイズでは、とりあえず、安くてお金貰える奴を購入。毎ラウンド1ルーブル貰えるのでお得だ!
やったー! うしし。
待てよ……、このおっさん4ルーブルで1ルーブルバック。わしの持ってる金鉱掘りは3ルーブルで3ルーブルバック。
あーーー!!!! 騙されたー!!
※ 貴族は基本的に値段が高い。
と思った時には、すでに拡張フェイズ。拡張フェイズでは差額を払って自分のカードと交換する。カード能力が高い。
そこからナナキは、順調にきこり部隊を増やし、なんかしらんがええカードばかりを買いあさり、やたらとブルジョワジーである。
うちはと言えば、金鉱掘りと消防署だけという訳の分からんピョートルぶりを発揮して、明らかに北のベネツィアとはかけはなれた風情であり、むしろ軍艦島である。
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ナナキのきこり&ペーター部隊
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対するわしの金鉱堀り部隊。そして何故か3つもある消防署という訳の分らんサンクトペテルブルク。一人ちらっと見えるのが騙されて買うた書記である。
ナナキはエカテリーナ宮殿やらなんやら、美しい町並みを優秀な貴族が支えており、資金が死ぬほど潤沢で、がんがん差がつくばかり。
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かなり順調なナナキのサンクトペテルブルク。エカテリーナ宮殿も強いが銀行も強い。女官長もやたらとお金を稼ぐ。当初この銀行と女官長の組み合わせでやられまくった。
ここでわしゃ、逆転の一手を打つために、ネットで強すぎという噂の天文台をゲットし、ひたすら星の運行をみつつ、建物を強化。
「星が、消防署を取り壊しなさいといっております。まいんかいざー!」
「よきに計らえ」
まあ、どう考えても消防署こんなにいらんやろうけどさ。
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益々強化される金鉱掘り部隊。しかしこのころには天文台を使って消防署をエルミタージュに建替えしたりしてわるくない感じ。
それでも差はつくばかりのわしは、ここで金で名誉を買うという行為に走る。
ほれほれほれー!
そして、最終ラウンド、ナナキは手持ちの拡張カードを使わないとマイナスを食らう。そこで、貴族を交換。
おろかー!
わしゃ、この機を逃さず、表に出ている貴族をすかさずゲット!
僅差の勝負になると思ったわしは、貴族数で上回る作戦にでた。貴族は割高なのだが最後にぐーんと特典があるのだ。
結果、1ポイント差でわしの勝利!
所要時間60分
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貴族の数が勝敗を分けた。
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貴族が少ないナナキのラスト。
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うはははー!! 1ポイント差だ。
ナナキのコメント
くやしいいいいいいーー!!!!
お金があっても意味ないやん! 勝てるポイントはいくつもあったのにさ。(その通り、潤沢な資金で回されればぼろ負けするパターンであった。これで勝てたとは奇跡である)
でも、これエジプトバージョンが欲しいなあ。奴隷を使ってピラミッドやらスフィンクスやらを購入する。
個人的にはロシアも大好きなんで、ツボやったけどさ。知ってる建物とかあるとつい欲しくなるのよねえ。
ソマーリオ
確かに下馬評通り。まったく新しい要素はないが、それなりに楽しめる。絵は本物に近いし、なかなか楽しくピョートルな気分になれる。値段はただのカードゲームのくせに高いが、金色にぬった木製の駒など珍しいのでまあ、許そう。(そうやらんと値段をあげれんのやろうけど)
建物を購入して、町並みを作るといえばアルハンブラがあるが、あっちがひねりの利いたシステムでドイツゲーム大賞に輝いたのに対して、こっちはノミネート止まり。まあ、こんなありきたりなシステムでノミネートされたのに驚くが、建物を建て買い物をする喜びは人間の本質なんやろね。
セットアップが楽ちんやし、素人でもそれなりに楽しめるので、使い勝手の良いゲームですな。
と思ってみたが、Windows版のゲームをやってはたと気づいた。これ、無茶苦茶シビアなゲームやん。初心者じゃ熟練者には絶対に勝てんぞよ。ゲーム中通じてミスは許されないという、かなりハードなゲームだと判明。通りで、ヘビーゲーマーウケするドイツゲーム賞に選ばれる訳だわ。実は絵柄に誤魔化されてるが、かなりアブストラクトチックな実力オンリー勝負のゲームです。そういうのが好きな人にはたまらんでしょう。
気になるところは二人プレイの場合、今、どのフェイズか分からんようになった。山札を縦にしろと書いてるけど、煩雑なのよ。それと、明らかにカードに能力差があって、これってどうよ? と思ってしまう。そういう意味ではドイツゲームぽくないともいえる。
ちなみに作者は、このメーカーの社長で、変名使ってるとの事。
Bernd Brunnhoferが本名で、市場ルールが加わった第2版ではそう記載されている。
評価変更
上記に書いたとおり、このゲームはクラウドファンディングにて第2版が発売された。
そこでこのゲームを再度、やり直したところ評価を大きく変更した。詳しくは第2版のレビューを参照されたい。