Dominique Ehrhard
Michel Lalet

Mayfair games
Phalanx games

3〜5人
30分

ラスコー

ラスコー洞窟は、フランスの西南部ドルドーニュ県、ヴェゼール渓谷のモンティニャックの南東の丘の上に位置する洞窟である。あなたは先史時代の人間となって、このラスコーでたくさんの動物を描くことになる。

プレイ感

2007年と10年以上前のゲームになるが、ゲシェンクのような競り形式で面白いと評判になった。買おうか買うまいか悩んでいるうちに絶版になり、そのゲーム自体も忘れていたが、ゲームマーケットの時に新品が叩き売りになっているのを見つけて購入した。miaとコタ9歳との3人プレイにて。


各自、自分のタイルと12個の石を持っておく。
場にカードをめくる。動物の上下には色付きの手形があり、これが5色揃うか、カードが7枚になるかまでめくっていく。


手形の色が5色揃うか、7枚になるまでカードめくり、競りの場を作る。

自分が欲しいと思う色のカードをタイルでブラインドビットしておく。
スタートプレイヤーから順番に、石を共通の場に捨てていく。


黄色なら5枚ゲットできるので、ブラインドビットする。

この競りから降りるなら、共通の場の石をすべて自分の持ち石にして、自分のタイルを中央に置く。
次に抜けたら、同様にして、自分のタイルを前の人のタイルに重ねて降りる。

最後の一人は、タイルを表向けて、その色のカードを全てもらう。
次にタイルの順番に従って、タイルを表向けて、その色のカードが残っていれば、それを貰っていく。
カードが残れば次の競りに使うのでそのままにしておき、再び、カードをめくって5色か、7枚までめくる。


わしは降りてしまった。当然、黄色のカードは残っておらず、カードは貰えない。
つまり降りる気満々であれば、残りそうな色を選べばいいってことだ。

こうして全てのカードが場にでたら最後の競りをする。
得点は、カードの動物の種類毎にトップのプレイヤー(トップタイもOK)が、1枚1点として、石は6個で1点として勝利点を計算する。
得点が高いプレイヤーが勝ちだ。

ちなみに手持ちの石はゲシェンクと違い、公開情報である。

最初にカードをめくって準備するが、2色あるのでこれが意外と解りづらい。

わし「7枚になってもた」

ここからブラインドビットである。

わし「うっ」

めっちゃめちゃ分かりにくい。どれを狙えばいいのかパッとみて分からない。
序盤よりもカードが集まったら、更にどのカードを狙えばいいのかわかりにくくなるのだ。


手に入れたカードは動物ごとに並べて、わかりやすくしておく。これで相手がどれを狙っているかを判断するのだ。
動物は、トップを取らないと得点にならないので非常に重要である。

とりあえず、色の数が多いのを選ぶことにした。
色の数くらいならさすがにすぐ割り出せる。

ここから石をぽっこんぽっこん入れて、競り始める。


石はつるつるしてて手触りがいい。タイルはめちゃめちゃ厚みがある。

かなり石がたまったところで、mia脱落。

わしも石が尽きてきたので、脱落。

コタが黄色を4枚ゲット。
次に2番目に抜けたわしのタイルをめくる。

わし「黄色」

先にコタが黄色を取ってしまったので、もらえず。
miaは白を選んでたので、2枚ゲット。

mia「やっぱりね」

そ、そ、そうかー! 完全にボケてた。

抜ける気満々の時は、1番多い色ではなくて、残るであろう色を選べばええんや。

このゲームの面白いところはまさにそこである。


デザインは秀逸。そらラスコーの絵を使ってるから当たり前やけど。

通常競りは、勝たなくては意味がない。しかしこいつは残り福を狙えるように出来ているのだ。
なるべくはったりをかけて、レートをあげて、さらっと降りる。このプレイが大事。

そこからはわしのそういうプレイが炸裂して、確実にカードを増やしていく。

ただ先に書いたように、このゲームでは色は競りに関係するが、得点に関係するのは動物なのだ。
トップを狙うために動物を他のプレイヤーと比べつつ、色カードを選択するというんはほんまに難しい。

そうこうしているうちに、最後の競りが行われる。

ここでもmiaが粋な行動にでた。
大量に競り出された石をごっそりゲットして降りてしまったのだ。

そして得点集計。
それぞれの動物でトップでないのを裏返しにしていく。点数は指数関数的にあがるのではなく、あくまで1枚1点にしかならないので、表向けのカード枚数と石を合計すればいいだけだ。


最後はこんな風になる。マンモスは間違いなくトップだ。

結果、なんとmiaがあの大量の石でおかげで、勝利した。
6個につき1点でもあれだけあれば伸びるわなあ。

所要時間30分

あっさりして楽しいというので、翌日再戦。

今度はわしが序盤に大量の石をせしめることに成功した。
そうなると、もうふたりとも歯が立たない。

わし「この腐れ貧乏がぁ!」

と罵りつつ、安め安めで大量にカードをゲットして、ぶっちぎりの勝利。

miaもコタもこのゲームが好きなようで、よくリクエストするので、さらに翌日再戦して、今度はコタが勝利した。

ソマーリオ

実のところ、2回目のプレイのときに、欠陥ゲームかと思った。最初に大量の石を手に入れてしまえば、後は完全にコントロールできてしまったからだ。それは石が公開情報という事から簡単にできてしまった。かなり昔、ネフェルティティで同じような欠陥があった。

3回目のプレイのとき、「貧乏なったら何されるか解らん」というのをモットーに(わしがやったんだが)、早めに降りるケースが多くなった。そうするとゲームが破綻しない。そこだけ気をつけてプレイして欲しい。
むしろゲシェンクのように手持ちの石を隠した方が良いように思うんやけどな。

このゲームのポイントは、なんといっても、ハイエナである。残ったカードを石を増やしつつ、しれっと取ることだ。たぶん、こういった競りのゲームってあんまり記憶にない。

少し残念なのは、先に書いたように、競りは色、得点は動物ということで、頭の中でクロス集計せんとあかんので、得点への見通しが解りにくいところだ。
わしの中ではここが大きなマイナスポイントになって、をつけなかった。逆にそういうのが苦にならない人なら、かなり楽しめるはずだ。

カードの5色目の確認は、途中でやり方に気づいた。今ある色と違う色が出たら、足し算的に勘定すればいい。
今3色なら、3と覚えておき、ぱっとめくった時に違う色がでたら4と覚える。

絵柄はラスコーの洞窟画をイメージしており、非常によろしい。ビットするタイルは恐ろしく厚みがあってよろしい。石もほんまもんの石で素晴らしい。
雰囲気も原始人が、競っている感じがしてとても良い。

gioco del mondo