Andreas Pelikan
Alexander Pfister
Lookout Games
Hobby Japan
2〜5人
45分
アイル・オブ・スカイ:族長から王へ
スカイ島(アイル・オブ・スカイ)へようこそ!
やわらかな砂浜、なだらかな丘、美しい山脈…… スコットランド北西部にあるこの島の心を打つ風景は見る者を圧倒します。
しかし何百年も前は今のような平和な島ではありませんでした。
この島では5つの部族が覇権をめぐって争い、領地を奪い合っていました。
「アイル・オブ・スカイ:族長から王へ」は、スピーディーなタイル配置とユニークなオークションが特徴のボードゲームだ。
このゲームでは、プレイヤーは5つの部族の1つを率いて、領地を巧みに広げ、
不要な土地は大金で売り払い、交易で儲けて、勝利点を獲得していくことになる。
最も多くの勝利点を得たプレイヤーがスカイ島の王になることができるのだ。
はたしてあなたは小さな部族の長から島の王になることができるだろうか?
プレイ感
ドイツゲーム大賞
2016のエキスパート賞作品で、ルールがぺらい。読んでみると、かなり簡単なのでエキスパート賞とはいえ6歳のコタでもできそうなんで、miaと3人でやってみることにした。
大まかに1ラウンドは、収入、タイルの値付け、購入、配置、ボーナス点となってる。
収入は最初の城タイルから5ゴールド、樽のあるタイルが城に道が繋がっていれば1ゴールド追加で貰う。樽のタイルはきちんと1ゴールドのマークが描かれているので迷うことはない。
次に各自、袋から3枚ずつタイルを引いて、衝立の前におく。それから衝立の裏で捨てたいタイルを指定して、他のタイルに手持ちのお金を使い値付けを行う。
毎ラウンドの最初に各自3枚のタイルを袋から引いて衝立の前に置き、その後ろに、捨てるタイルを選び斧を置き、その他のタイルに自分の持ち金を使って値付けを行う。この場合、左が2ゴールド、右が3ゴールドで売りますよっていう意味である。
一斉に衝立を外して、捨てタイルを袋に戻す。スタートプレイヤーから順番に他のプレイヤーのタイルを値付けの金をそのプレイヤーに支払って買うか、パスをする。1巡したら、売れ残りのタイルは、値付けの金を銀行に支払い自分のものにする。
配置ルールは地形は整合性は必要だが、道は繋がってなくても良い。
ボーナスはラウンドごとに違い、満たしたプレイヤーが得点をする。
これを6ラウンド繰り返して、最終ボーナスを加点して勝敗を決める。
自分で購入したタイルと売れ残ったタイル(値付けにつかったお金を銀行に支払う)を、自分の土地として配置していく。道はつながっていなくてもOKで、地形は確実につながる必要がある。
最初は収入フェイズがあるので、5ゴールドずつ貰う。これを使って好きなように値付けするのだが、値付けにすべて使い切ってしまうと、相手のタイルを買うお金が無くなるということだ。ちゅうわけで、わしは1ゴールド、2ゴールドと値付けして、おこずかいを2ゴールド残した。
最初のボーナスは、農場タイルに接する動物ごとに1勝利点である。つまり農場タイルや動物タイルは人気になる。
衝立を同時に外して、スタートプレイヤーのわしから購入していく。
わし「じゃあ、コタの2ゴールドのやつを買う」
コタローに2ゴールドを渡して、そのタイルをとる。コタローは値付けに使った2ゴールドを回収し、さらにわしの2ゴールドを手にすることができるという寸法だ。
1ゴールドつけた売れ残りタイルは、その1ゴールドを支払って自分のものにする。
ここまでこのゲームのシステムはよどみなく流れており、このゲームの特徴となっている。
ABCDとボーナス点があり、ラウンドごとにどのボーナス点を貰うかが決まる。今ならBDがボーナス点となる。ボーナス点タイルはゲームのたびにランダムに置かれるが、今回は初プレイなのでオススメタイルを使った。
また最も重要なのが、勝利点で負けているプレイヤーはお金を貰えるところである。4ラウンド目の今なら白は青にだけ負けてるので2金、赤は青と白に負けてるので4金手に入る。
配置には目立った工夫はないよくあるパターンだ。
道をついつい繋げてしまいがちだが、実は道の重要性というのは樽のみであり、それほど重要ではない。
※ボーナスタイルに道ボーナスがあるが、そのボーナスがなければそれほど意味はない。
わしは樽タイルを主に購入して収入を多くする作戦にでた。
次のラウンドのボーナスは船の数である。ボーナスタイルはゲームのはじめにランダムに決めるのだが、今回はルールに書いてあるお勧めボーナスタイルにした。
当然、船タイルの価値があがる。ボーナスタイルは全部で4枚だが、ラウンドごとに、組み合わせが変わり、何度も出てくる。船はのちのちまで重要となるのだ。
ここでmiaが船2隻のタイルを購入して、一気に勝利点で突き放す。
勝利点は序盤は思ったほど手に入らないので、ぶっちぎりに見える。
そして3ラウンド目以降、徐々にきいてくる。それは勝利点で負けてるプレイヤーが有利になる弱者救済システムである。負けてる人数に応じて収入が増えるのだ。
わしとコタは常に収入でmiaを圧倒する。
ただし今回初プレイのために、値付けがうまくできない。本来なら収入があがるとインフレ傾向に値付けをしなければならないのだが、どうにもインフレ率が低いのだ。
手元には大量にお金が余り出す。
miaが終始トップに立っており、コタはずっとべっただ。
樽戦略をしていたわしは、収入はとても良い。
最終。これくらいの大きさにしかならない。
mia「ちょっとこれ貸して」
途中から値付け時に、人のタイルをとって配置を考え出す。
わし「おいおい、商売道具、勝手にもっていくなや」
ある程度進むと、タイルの配置が少し難しくなってくる。すべての辺で矛盾なくつける必要があるためで、値付けに時間がかかるのだ。
そうこうして6ラウンド目もそれで終了した。
ボーナス点を加算。お金は5ゴールドで1勝利点という率の悪さだが、ほとんど使わなかったので、わしは9勝利点手にした。この時点でmiaを抜き去って勝ちを確信してたら、コタがなんとお金で10勝利点手にして、わしを1点逆転勝利。
なんで?? そうか、ずっとべったやったからお金が多かったのか!
1勝利点の重みが結構あるゲームである。
所要時間60分
1点差で負けてしまった。
コタローのコメント
やった! 6歳にして最後は逆転勝利。(やたらとうれしがってコメントを書いてくれと言われたw)
ソマーリオ
ずっと優勢にすすめていると思ってたら、罠があった。
ルールとしてはとてもシンプルで、最初読んだときはこれでなんでエキスパート? と思ったが、実際やってみると考えどころが非常に多く、初心者には難しいところがある。
ただしその部分をクリアしてしまえば(実際、適当でもいける)、システマチックで、非常に独特で、このゲームならではのものがある。
本来なら収入に応じてインフレさせていく必要があるが、場の合意みたいなものがないとなかなか難しく濃密に相手プレイヤーと絡むところがあるので、そこらへんもエキスパート所以だろう。
こういうのはソフトバンクの孫社長のように価格破壊を行うTAMみたいなプレイヤーがいるといい。TAMは大胆な戦略をとるときがある。
唯一気を付けなくてはいけないのは、考え出すときりがないので長考プレイヤーとやる場合は注意がいる。
タイルや絵柄もよく、視認性もとてもよい。プレイ時間の短さを含めてプレイアビリティは高い。
雰囲気としては
キングドミノ
の上級編ととらえたらいい。絡み方などはそっくりで、むしろキングドミノ、これパクって簡略化したんじゃないの? とさえ思った。いやいやドイツゲーム大賞受賞作に失礼やったな。
個人的には、タイルゲームばかり増えてしまったので、いくらシステムを少し変えようが新鮮味は感じられなかった。これからボードゲームをやっていこうという人には、お勧めしたい。
gioco del mondo