|
Dirk Strothmann
|
Strothmann-Spiele.de
|
2〜5人
45分
|
インフォメーション i9n
世界各地にある油田。
あなたは油田をあてて一攫千金を狙う山師である。
適当に掘ったところで油田が出るなんて事は皆無だろう。
山師として推理しなければ、石油の産出は出来ないのだ。
プレイ感
タメラが持ってきた。タイトルからして、何の意味も分からず興味もわかなかったが、information(情報)の略語らしい。iから9文字そしてnでinformationらしい。これ、タイトルが悪すぎるわ。内容は石油を採掘するゲームで、まさに情報が鍵となる推理ゲームである。ロー、タメラ、OEC、miaとの5人プレイにて。
タメラが「これ、準備が大変なんですよ」といって、分厚い何枚もある大きなタイルをシャッフルする。それから6枚抜き出して基本となるタイルと一緒に1枚を内箱にセット。
わし「ん? なにこれ、どういう意味?」
タメラ「串があるんで、ボードに対応した場所の穴に突き刺すんです。で、下まで通れば石油が出たという意味です」
わし「なに、それ、ごっつおもろそうやん! 大人向けのカヤナックやな」
セットされた6枚のボードが見えないようにタイルをかぶせる。ここからランダムに各自2枚ずつヒントとして見ることが出来る。
世界地図は海と陸地、北と南のように12に分類されている。常に相反するどちらかが入っており、そこに石油が出るシステムとなっている。下のマス目はフェイズを表しており、それぞれ規定数の石油が出たら次のフェイスに移行する。もちろん後半ほど石油産出量は多い。
このタイルは、南と北、陸地と海、東と西、という風にまったく逆の穴が開いてあり、2枚で1対となっている。これをぞれぞれ1枚ずつ取り出しておくのだ。これが情報となってる。例えば南がセットされていれば、ボード上の南の場所しか穴が通らない。ゲームが進むにつれて1枚ずつ重ねられていく。もし2枚目に陸地タイルが載せられたら、南でかつ陸地しか穴が通らなくなるという訳だ。こうしてラウンド毎に次々にタイルが重ねられ最終的にたった1つしか通らない穴を探す事になる。
※全部で64カ所の穴がある。32,16,8,4,2,1となるので6枚入れると最後は1カ所だけになる。
ちょーおもろそう!
手番にはさいころを振ってアクションポイントを貰い、上で説明したのと対応する場所カードを買うたり、自分の駒を移動させたり、穴を突き刺したりする。穴を突き刺せるには対応する場所カードがあり、さらに自分の駒がいる場所にしか刺せないので移動する必要が出てくる。
最初は、ヒントとしてみたボードの内容を手がかりに発掘する。ボードは1枚ずつランダムに追加されるので、いきなりそのヒントが役に立たないこともある。ちなみに採掘するには先に推理カード(画面左)をアクションポイントを割いて購入しておかねばならない。
穴に刺さると石油が出た事になるので自分の採掘駒をおける。最初の採掘駒は1点しかないが、難しくなるごとに1点ずつ増えていく。最後の採掘駒は4点だ。こうして最終的に得点が高いプレイヤーが勝利する。
これがドキドキの採掘タイムだ。ボードに描かれた場所と同じところを串でぐさりと差し込む。奥まで通れば油田産出だ。
そうそう、これだと闇雲になってまうので、最初にこっそりとひとりずつ入れる予定のある正解のタイル2枚を見とく事が出来る。自分が何を見るかはランダムだ。
1ラウンド目は、1枚しか入っていないので確率2分の1で石油が出る。それに加えて情報をあらかじめ2枚見てるので失敗はしにくいだろう。
タメラ「出ました」
mia「出た」
OEC「出ました」
わし「出た」
ロー「あ、あれ? 出ねえ!」
何故こうなるかというと、1枚とはいえ、入っているのはランダムなので、自分の見た情報以外のものがいきなり入っていれば当然通らない事になる。どのようにタイルが加わっていくかの順番がとても大事なのだ。
わしも西半分が2カ所失敗したので、既に東半分と認定。このゲームの問題は、サイコロでアクション数が割り振られ、駒の移動がとてもしんどいのだ。駒を移動するのにアクションを割くのが勿体なく感じる。だから最初に2駒置くのだが、西半分の駒は死に体となった。これはタメラのルール間違いと発覚。駒は1アクションで両方動かす事が出来る。
全員、東に集結。一番最初に東が出たことでちょっと分かり易くなってしまったのが残念。出した油田は自分の駒を入れて解るようにする。
規定数の石油が出た時点で、フェイズ2に移行する。タイルを入れて、範囲をせばめるのだ。もちろん石油産出量も増える事になる。
ポイントはフェイズが1つ前の場所で採掘は出来ないという事だ。言い換えれば、フェイズが2つずれると、既に採掘している場所で再び採掘可能となるのだ。最初、このルールをタメラがきちんと説明していなかったので、皆から「えー!」という声があがった。
STOPマーカーは採掘失敗したところに置かれる。石油が産出したところは連続したフェイズでは採掘できないが、飛び飛びだと採掘できるのだ。だから既に油田マーカーが置いてるところでもSTOPマーカーが置かれることになる。
不要となった採掘権カードも無駄にはならないようになってる。それを場に返す事でアクションポイントが戻ってくるのだ。
ゲームは東半分密集しつつ、石油が掘られてる。
ロー「えー、また外れぇ?? どうなってる、これ」
既にフェイズは4まで行くも刺す度に引っかかり、なんとローは一度も石油を採掘出来ず。
mia「ちょっとおもろすぎ」
結局、最後のフェイズ6でタメラに掘り当てられてゲーム終了。
最後はあまりにも偏りすぎた油田でした。
そのままタメラが勝利した。
所要時間45分
東で南で海で晴れで太平洋で赤道付近が答え。この順番に差していけば石油がわんさか出た事になる。
miaのコメント
変わったゲームで、掘る瞬間ドキドキした。
ローのコメント
ちょっと、これひとつも当たらないよ!
ソマーリオ
ルールを聞いた限り、仕掛けは壮大で、内容もとてもワクワクしたが、実際にやってみると、やや的はずれな感じがした。最初の段階で半分に切られてしまうので、簡単に想像がついてワクワクしないのだ。たぶんここやろなと、そんな感じだ。
最後の写真を見て貰えれば解るように、ひたすらに集中しているのだ。まあ石油というのはそういう面があるかも知れないが、ゲームとしてみると離れた駒の疎外感は半端じゃない。
こういったゲームで期待するのは「えー、そんなとこに石油が埋没してたとは!!」っていう驚きなのだ。このゲームのシステムではそれがない。
このことを指摘すると、タメラは「最初に東側ってなったのがまずかった」といった。これが曇りのあるなしやと想像付きにくいので「どこかな?」となるらしい。
否定的な意見を述べたが、このゲームのテーマは情報による推理なので、それについては非常に優れたシステムだと思う。推理ゲームは古典である名探偵のようなタイプくらいしか存在しなかった。ところがこれにはアナログ的な楽しみもあって、思わず「なるほどなあ」と唸らされてしまった。
ゲームマスターが、穴、なのだ。全員がプレイヤーとして参加出来る。
大手出版ではなく作者本人の同人出版らしく、わしも欲しくなってしまったので買うた。コンポーネントもこの値段にしては相当に頑張ってる。
テーマの再現性はとても良いのだが、なんとなく的はずれ、それがこのゲームを表す言葉だ。作者も「超おもろそうなシステム考えたんやけど、やってみると少しずれてるかな?」と思っただろう。もちろん冗談なので本気にしないよう。はあげられないが、プレイ時間も短く、非常によく出来た推理システムなので、気に入っている。
同じテーマであるマックマルチも手に入ったので、近いうちにやってレビューしてみたいと思う。