Kristian Roald Amundsen Ostby
Huch & Friends
White Goblin Games
3〜6人
45分
ホテルサモア
駿河屋で購入
あなたは、太平洋の島“サモア”にあるリゾートホテルのオーナーとなり、限りある部屋をうまく回転させて、日本、意義留守、ドイツ、ノルウェーの旅行客たちを奪い合う。
各国からの旅行客が到着したときに、うまく部屋が空くように計画しながら、施設増強の入札も行わなくてはならない。
施設にはプールやエクストラルームなどがあり、上手に運営できれば、儲けがより大きくなる。さあ、あなたは南国のホテル王になれるだろうか?
プレイ感
タナカマが是非やってってくださいというので、ゲームマーケット2010のブースにて新作ホテルサモアをやることになった。タナカマの商売を手伝ってやるかと即興レビューするために写真を撮った。まあ、今までそのほとんどが酷評でマイナスイメージだったりするが、元々タナカマはゲームに関してマゾっけがあるのでこっちも気を遣わんでええのが楽。メンバーはmia、オビ湾、タメラとゲスト2人を交えてマックス6人プレイにて。
まず最初に一言。オビ湾の友達という事で紹介されたタメラ君、その蛍光グリーンのチャリ服、目が痛いんです。バズライトイヤーかと思った。まあ、レビューの冒頭に書く話でもないけど。
そして初対面なのに勝手にタメラと命名される。もう田村って名前多いねん。区別するためにタメラ。そしたらタメラでいいですという気持ちのいい回答。うむ、こいつは大物になる。
12枚の国タイルを適当に順番に並べる。毎ラウンドこの上に置いた1枚のカードをめくり、今回のお客さんの数が決まる。その数を手札のカードで使って入札する。カードには設備投資と部屋代が書かれており、まず最初に設備タイルをどれくらいで買うかを決定するのだ。設備タイルにはプールとかスイートルームとか離れ部屋などがある。これは一番高い入札者がその値段で買うかどうかを決めていく。それが終われば、お客さんの確保で、これは部屋代を一番安く入札した人から順番に、その値段で今回のお客さんを好きなだけ取って泊める事になる。
iPhoneで周りに気を遣いながら撮ったのでいい写真じゃないけど勘弁。iPhoneはどうもピントが甘いな。
それぞれこのようの個人ボードを持って6部屋にお客さんを泊める。で、中央に国旗になったタイルが並べられてその上に何人のお客さんがくるかが示されているカードが裏向けに置かれる。つまり国籍の順番は解るが、どれくらいのツアー客かはそのときになってみないと解らないようになっている。また右隣に出してるカードが入札カードで上に増設額、下に部屋代が示されているが、写真が切れてしまったなあ。
ポイントは、6部屋しかない部屋の数。お客さんはラウンドが終われば帰ってくれるのではなく、次に同じ国籍の人が出てきた時点でようやく帰る。そしてお金を貰えるのはお客さんが入室した時だけなので、離れた位置にある国タイルの客なんかは最初の値段でずっと居座り続けるのだ。
今回のお客さんは4人ずつの2団体である。好きな団体を好きな数だけ泊める事が出来る。ハートのマークが逢い引き客で後述。○に数字が描かれているのはプールを求めている客で、プールがあれば書いてある数字だけ追加のお金を払ってくれる。日本の国旗の上にある2×はお客さんが2倍になる。これは真ん中と最後に置かれるのでここに着目して部屋を空けたらいい。
最初は、設備タイルを手に入れたいところ。今回の設備タイルはプール×2、スイート×1である。入札順で、最初はオビ湾が選択する事になった。わしはどうやら3番目の権利があるようだ。
わし「わしやったらスイートやな」
オビ湾「そんな事ないっすよ。あきおさん自分が欲しいからそんな事言うてるんじゃないですか。プール買います」
ちっ
次は、誰か1が権利。
わし「わー、スイート取られたかあ」
誰か1「じゃ、僕もプールで」
ちっ
わし「まあ、スイートでええか」
お客さんの中にはプールを求めてる人がいる。この人たちはプールがあると追加でお金を払ってくれるが、スイートに泊まる人は倍額貰えるのでそれほど悪くはないと思うんやけど。
それが終われば、お客さんの泊まり先である。これは安く入札した人から順番に好きなだけ取っていくが、先に書いたように、次に同じ国の人が来るまでは出て行かないので、何人とるか考えて泊めなければならない。
わしは2ラウンドばかり設備投資に力を入れてスイートを2部屋作る事にした。客はまだゼロである。
ここが中間地点。お客さんの数は倍になる。ここでどれだけ空き室を用意出来るかが勝負の分かれ目とタナカマが言うてた。
ふと周りのホテルを見てみる。
わし「た、タメラ、それラブホやんけ!」
お客さんの中に逢い引きする人(ハートのマーク)がいる。このお客さん同士なら、一部屋に2人入れる事が出来るのだ。部屋を倍使える事になるが、毎日組んずほぐれつやってるらしいので、帰らない。帰らす為には「ゲラウッ(出て行け)」カードを使って追い出すしかない。ただ部屋を有効活用出来るのは強いとタナカマが言うてた。タメラはすっかりラブホ状態になってたのだ。
わし「3Pはないんか?」
タナカマ「あ、いや3Pはないです」
おかしい。リアルさに欠ける。
わしの大学時代の後輩は以前、ロスに遊びに行った時、隣の部屋にムキムキの白人が二人泊まっていたという。そしたら夕方くらいにさらにムッキムキの黒人が入ってきて、その夜は「オーイエス! オーイェスッ!!」と、部屋全体がとてつもなく激しい軋み音をさせて3Pするアノ声が隣から聞こえてきた。そのホテルに泊まってる間、犯されるかも知れないと覚悟していたらしい。あんなムキムキ連中3人に抗う事は出来ないと。
ズバリ、それがこのゲームにはない! どーだ、タナカマ!
スイートを持ってるわしのホテルもそろそろ客を入れねばならない。そこでイギリス人を泊める事にした。次のイギリス便が来るまで相当長いけちくさい客だが、その分高めに設定しておけばいい。ただしこいつらにスイートを泊めさせる事は辞めた。とりあえず小銭を稼ぐ。
ノルウェーと日本はタイルがてれこになっている。つまりこの人たちはバカンスが短くぱっと来てぱっと帰る金払いのいい客なのだ。
わしはあまり上客でないのがずっと居座っている。離れが1つ、スイートが2部屋。$マークはお金持ちのお客さんで倍額払ってくれる。
そこからは、あまり部屋の回転を考えずに、高値で入札する方法をとる。他のプレイヤーは回転を重視しているようだ。
お客さんには他に、倍額払う金持ちと、上下左右が倍額払ってくれるセレブがいる。ただし最高でも2倍にしかならないのでわしのスイート戦術からすれば最重要なお客さんではない。
低回転だが高利益率を目指すホテルなのだ。そこで途中からひたすら最高価格の部屋料金カードを連発する。入札カードは使い切りなのだが、増設もせず、お客さんも入れなかった場合、手札に戻るのだ。上手くひっかかれば成功だ。他のカードもそうして一気にお金を手に入れたが、使い切りなので既に手元になくなっている。ポイントは他のプレイヤーのホテルが埋まってる時と、長期滞在の客だ。
タメラ「さっきからあきおさん、高いカード連発して狙ってるんですよ」
ぎくう!!
わし「こっそりやってたのに何でばらすんじゃあ!」
タメラ、恐るべし。
しかし結局、この作戦が功を奏して、僅かの差でオビ湾を抑えて勝利。
所要時間60分
最後はこんな風に金持ちいっぱい泊めまくり、逢い引きをスイートに入れて勝利。
miaのコメント
何も買わなかったら、カードが戻ってくるってのを忘れてた! それさえ忘れてなければ。でもこのゲーム、面白い!
ソマーリオ
最初、ルールを聞いてた時は
ズーロレット
かと思った。確かにズーロレットのシステムには似ているが、その肝となる部分が全然違うのでまったくプレイ感は異なる。ズーロレットが無理矢理動物をテーマにしたゲームなのに対してホテルサモアは、ホテル経営という雰囲気が出ている。
その雰囲気の良さは、ズーロレットよりも更に似ている
カリフォルニア
よりも圧倒的で、個人的にこれがあればカリフォルニアは要らんやんと思った。まあ、肝となるものが違うので比べるのもおかしな話だが、少なくともわしの求めているのはホテルサモアにあるからだ。
最近の複雑なゲームの流行にうんざりしていたが、このゲームはルールが非常にすっきりしており、かつてのドイツゲームの良さってのが随所に現れている。
個人ボードはホテル名は違うし、ベッドの絵柄が違うのもいい。色合いもリゾートぽい柔らかいものを使っており、コンポーネントの出来映えもいい。
タナカマ曰く、わしの取ったスイート戦略以外のものでも勝てるとの事。まあ、ほんまギリギリの勝利やったから、当然そうなるだろう。
時間も初見6人でぴったり60分で終わったってのもいい。
まさに良いことづくめ、経営しているムードに浸れるゲームやった。
リアルな経営シミュレーションゲームにするとどうしても時間が長くなったりルールが複雑になったりしてプレイアビリティが低くなってしまう。こういったファミリーゲームにとって必要なのは、プレイヤーに経営していると感じさせつつも、複雑な部分をそぎ落としルールを簡略化出来るかどうかだろう。その点でこのゲームはかなりのレベルに達していると思う。
タナカマが見つけてきたぽいので、
テンディズゲームズ
で買うてあげよう。たまには宣伝しといたろ。と思ったら売り切れか。早よ仕入れて。わしも買うんで、今度持ってきて。
そうこうしているうちにアークライトから日本語版が出たので非常に買いやすくなった。値段も安くお勧めなのだが、日本語訳が酷くて一度やったわしでも理解するのに一苦労。もうちょい分かり易く出来んもんかのう。酷い訳やなあ。
gioco del mondo