北条投了

芸無工房

4〜7人
30分

北条投了殺人事件

amazonで購入

ボードゲームデザイナーの北条投了氏が何者かに殺害されてしまいました。
犯行を行ったのは、この街にいる28名の容疑者のうち二人です。
証拠を集めて犯人を絞り込み、逮捕に導いてください。
もっとも犯人逮捕に協力できたプレイヤーがこのゲームの勝者となります。

プレイ感

カツカレーのセンスの良さに、北条投了作品をいくつか購入したうちのひとつ。人数が4人からというので、かなり昔に大阪帰ったときに、今はなき父も含めて家族6人でやってみたが、その時のプレイ感を忘れてしまっているうちに、もうええかと思ってたら再販された。
そういうことならとコタ11歳、ソージロ7歳とmiaとやってみることにした。いつの間にやら我が家でも4人でできるようになっている。


まずは簡単ルールで。
犯人当てゲームのシステムはまったく昔から変わっていない。カードを抜いて、その抜かれたカードを当てにいく。
このゲームでは、1から7のカードがペアとなっている。また数字の数だけ種類がある。つまり7なら7種類あるのだが、その7種類は色の違い(人物の絵も名前も違うが)によって分けられている。つまり番号と色で識別するということだ。ご丁寧に全員に絵があり、名前まで付けられている。

先に書いたようにカードを1枚抜いて、残りをプレイヤーに配る。つまりペアにならなかったカードが最初の1枚、犯人ということだ。
手番には、3つのアクションのどれかを行う。
聞き込み。だれかを指名して、番号をいう。相手はそのカードがあれば、1枚だけカードを渡す。もう一度アクションができるが、カードがなければ、手番は終わり。
アリバイ証明。同じカードがペアになれば、それを自分の前に公開する。公開したセットは1勝利点となる。これで手番終わり。
告発。手札のカードを公開する。誰もそのペアを持っていなければ、犯人確定で3勝利点もらってゲーム終了。ポイントが高いプレイヤーが勝ち。持っていれば、そのプレイヤーはカードをペアにして1勝利点貰いゲーム続行である。いずれにしても手番終わり。

まあ、一言でいえば爺抜きだ。

爺抜きのおもろなさといえば、どのカードが抜かれているか序盤分からないので、後半にならないと盛り上がらないところだ。
ところがこのゲームはそれを逆に利用して、能動的にプレイヤーに推理させるシステムとした。うーむ。

というわけで、ゲームスタート。

まずはアリバイ探しのために、数字カードを指定していく。

わし「コタ、7のカード」

コタ「はい」

揃わん。

わし「まだやるやろ。7のカード」

コタ「はい」

揃わん。

わし「うーん、もういっちょ7のカード」

コタ「ないでーす」

(|| ゜Д゜)ガーン!!


これは大阪にて標準ルール6人でやってた時の写真。共犯者をわしが捕まえたところ。
カードの色と数字の組み合わせ表があるのでこれをみてカードを推理していく。特に標準ルールになるとこれが重要となる。

聞き込みが成功すれば、次々にカードを奪っていける。
やりたい放題やん? と思うでしょ?
次に反撃食らうのよ。

コタ「パパ、7のカード」

わし「はい」

コタ「7のカード」

わし「はい」

コタ「7のカード」

わし「はい」

そして貰った分を吐き出した後もこの攻撃は続く
当然、元々の7があることがわかっているからだ。

コタ「7のカード」

わし「はい」

コタ「揃った。アリバイ出すね」

基本的にはこんな感じで進む。
まずはカード枚数が多いのを攻めるのが常套である。

ソージロ「おお、この子可愛いー」

わし「なんか気に入った子でもおった?」

ソージロ「もう、これは手放せない」

なんかソージロは遊び方が少し違ってて、可愛い女の子を集めるゲームになってしまっている。

大阪に帰った時には、わしの兄がそれを逆手にとって

兄「ソージロ、そういうのが好きか。ほな、これや」

と、めっちゃおっさんやおばはんのカードを次々と渡す。

ソージロ「ガーン。こんなの要らない」

話を戻して3とか4あたりになると手札も絞られてくるため、慎重にやらないと相手に先に越されてしまう。

ここらへんからは本番である。もちろん途中で6とか7が途切れだしても怪しい。

ポイントは、犯人のカードを持っていないと告発できないところだ。

そうなると動きをみると俄然怪しさが違ってくる。

そしてあたりがついたところで、勝負。

わし「告発する。犯人はこいつや」

姉「あ、しまった。やられた」

わし「よっしゃ。確認してOK」

ただし告発成功しても3点なので、アリバイを貯めまくったコタと同点になった。

そういうところも面白い。

所要時間20分

犯人のあたりが付いたが、手元にカードがない場合告発できないというルールが面白く、後半戦に動きまくるやつは相当怪しいのだ。

当然、2回ほど動くと誰もが気がつくので焦る。

犬なんかは1枚しかないので、かなり動きにくいが、逆にこいつが犯人のときはまた違った展開が見られるだろう。

基本ルールの後、標準ルールを採用してやってみることにした。

標準ルールでは、主犯と共犯という2枚が抜かれる。最初に告発成功したらそいつは必ず共犯者で2点、主犯は3点となる。同じカードであればカードが手元になくても指名手配として名指しでいうことができ、その場合は勝者となる。

特殊アクションが増え、かなり強力な捜査もできるようになる。

それ以外にも最初に犯人を決めるときに、手順あり、最初からいくつかヒントが与えられるのだが結構これは面倒な手順であるのでここでは省く。

数回やってみたが、ソージロが手順が複雑で好きではないので、基本ルールでやることが多い。
それでも十分に楽しめる。初心者と一緒にやるときはこちらのほうがオススメである。

ソージロのコメント

このゲーム好きなんだよ。可愛い子がいっぱいいるんだよ。

ソマーリオ

単なる爺抜きをクルードのような推理モノにしたってのが、北条投了の手腕だろう。
カードの枚数を工夫することで、現代風のゲームに置き換わった。

基本が爺抜きなのでソージロのような子供でも一緒に楽しめるのがとても良い。
また子供では難しい犯人を当てる方法でなくても勝敗に絡める工夫もある。

絵柄は全員が違っており、また名字名前まできちんとあるってのに驚きがある。
ただ残念ながら、再販版では抽象的な絵に変わってしまっているので、ソージロなんかはお気に召さないだろう。
話題になっている人のパロディなので、そちらのほうが覚えやすいというのはある。
同人チックな絵柄か、洗練された絵柄か。

あと、わし自身も別に標準ルールであっても面白さの基本は大きく変わらない気がするのでお手軽に遊べる基本ルールでいいかなと思う。なんせ最初の手順がめんどくさい。

こっそりと面白いなと思ってたので、今回のように再販されたので、多人数といえばパーティゲームしかないと困っている人に是非手にとって貰いたい。

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