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Johan Benvenuto |
Libellud
ホビージャパン
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1〜4人
60分
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ハーモニーズ
amazonで購入
動物が暮らす世界を作っていきます。
自分たちにあった環境があれば、動物たちは自然に住処を探し棲んでいくでしょう。
素敵な世界ができれば、妖精が現れるかも知れませんね。
プレイ感
前々から面白いという噂は聞いてたが、カスカディアに似てるとか、ホビージャパンという事で二の足を踏んでいた。テンデイズゲームズの15周年パーティで遊んだら勝てたので拡張セットを貰った。なんともまあ、雰囲気のあるゲームやなという事で購入した。翻訳は苦手な人ではなかったので良かった。
パーティ時のセッションで書こうかとも思ったが、是非とも家族でやりたいと思った。コタ14歳、そーじろ11歳、miaとの4人プレイにて。
ランダムに地形駒を3個ずつ引いて5箇所に置く。5枚の生物タイルをめくっておく。
各自、個人ボードを受け取る。

5枚の生物タイルを並べ、ランダムに引いた地形コマを3個ずつ共通ボードの置く。ボードの矢印はスタートプレイヤーを表しており、最後は必ず全員同じラウンド数で終わる。
手番は、地形駒をまとめて受け取り、自分のボードに配置する。その後、生物カードを1枚取っても良い。生物カードを受け取ったら一緒に生物駒をカードに置く。
生物カードの条件に合致するように地形が配置されていれば、カードに置いている生物駒をその地形の上に置く。これは一気に条件を達成していればすべて置ける。
カード上の駒がすべてなくなったらその生物カードを裏向きに別の場所に置く。
表向きの生物カードは4枚までしか手元に置けない。
最後に地形駒を3個引いて空白となった場所に補充する。
最終的に、地形駒を3個補充できないか、誰かの空白が2マス以下になったらそのラウンドを最後のプレイヤーまで行ってゲーム終了。

地形コマの組み合わせから、狐のカードを取った。カードを取ると即座に右に空いているマスに生物コマを置く。カードに描かれている条件をボードで達成すると下から順番に、生物コマを取って置いていく。
カスカディアのように地形の置き方によってそれぞれ得点がある。また、生物カードは残っている駒の個数に応じて得点を得る。
合計得点が高いプレイヤーが勝ちだ。
こう書くとルールはめちゃ簡単だが、実際は少し迷うと思う。というのは地形駒の置き方、例えば葉っぱはそのまま置くか木の上に置けるとか、建物は、建物、岩、木の上に置けるだとか、得点方法でも岩は連なって初めて得点計算できるとか、特に建物の得点がややこしい。納得いかないのは水の連なり方であったりする。そこらはルールをきちんと確認しておく必要がある。
というわけでゲームスタート。
皆、黙り込んで、どのように置けばいいのか悩みつつ進める。このゲームはソロプレイ感が非常に強くて、どのように置けばうまく生物を配置できるか、どのように置けば地形の得点がうまく得られるかを常に考えるのだ。

今回のプレイは岩場と平地で攻めてみた。ただ後述するが、同じ場所は1つの生物コマしか置けないので後に苦戦することとなる。
他人との絡みは、相手がほしそうな駒を奪うことくらいだ。
わし「あ、お前、何取っとんじゃ、嫌がらせすんなや」
コタ「これ、僕も要るんだよ」
ほんまかいな。
生物駒を置くにはどの地形が必要かはオープン情報なので、相手の嫌がらせはできる。が、まあ、自分の方を優先した方がいいのは間違いない。

そーじろの庭。実は正しいカードの配置は”ボードの上に置く”であって、4枚まで持てるというのがわかりやすくなっている。これ以降の写真はそうなっている。
やってみると分かるが、立体感あふれる箱庭に生物が棲んでいるイメージが満ちている。生きてんのちゃうか? と思うほど。ただの透明ブロックやのに。
わしは経験者なので、優先的に生物を棲まわせる作戦で、その次に地形からも点数を得る考えで進めた。
なんせ水がでない。
水、水、水と皆が口々に言うと、
水3個がでた。
mia「3個は要らない」
わし「せやな」
それをコタが取る。
わし「お前、水ばっかりで全然生物棲んでへんやんけ」
コタ「こっから一気に棲むんだよ」

コタ、水ばっかりでやべえ。ちなみにこれは最終だが、その数ラウンド前は誰も棲んでなかった。
そーじろはかなり順調に美しい箱庭を作ってるのに対して、コタ、やばえわ、こいつの庭。
まっったく生物がおらん。
まるでmiaのアグリコラみたいや。
写真撮っとけばよかった。まじで酷かった。
そして水3個取ったせいで、益々、魅力のない庭となる。
わしは岩と平地の組み合わせに棲む生物ばかり取ってしまったので、段々と苦しくなってきた。地形駒は1個しか生物駒が置けないのだ。最初にやった時はバラエティに富んでたのにこれは失敗だ。
最後は駒が補充できずに、そのラウンドでゲーム終了。
得点集計すると、コタ以外僅差でなんとかわしが勝利を収めた。
所要時間60分

わしの最終。実際にやってみると分かるが、ものすごく雰囲気が良くて生物がそこに棲んでキャッキャッしてる姿が想像できる。

miaの最終。生物カードによって棲む数が違う。もちろん棲みやすさや点数が違う。
ソマーリオ
上に書いたように、なんとも出来上がりが美しくて、小さな置物のエコシステムがそこにあるみたいだ。透明な駒は生物にしか見えんもんな。
ゲームとしてもパズルチックな面白さがある。ソロプレイ感が強いというのは最近のゲームの特徴なので、古参ゲーマーよりも最近のゲーマーには圧倒的に支持されると思う。
わざわざ雰囲気を出すために造形しまくった最近の豪華駒と違い、必要最低限の造形でとても良い感じに仕上がってて、これこそアナログの醍醐味と思わせる。
あ、そうそうカスカディアと似てると言われてる本作だが、システム的にはまったく似ていないと思う。生物が棲む世界をつくるというテーマだけ似てる。
そういったところでは同じ箱庭系の枯山水に似てるかもしれない。ただ枯山水は素人が作った感がめっちゃあって面白いシステムとは思えなかったが、こちらはきちんとシステムとして面白みがある。
弱点といえば、点数計算がとても面倒というところ。これはかなり面倒で、得点シートにいちいち書いていかないと、暗算では無理である。
そういった意味ではカスカディアの方が点数の目星はつけやすい。
相手を攻撃しないので、まったりと楽しめ、終わった後のプレイ満足度は高い。
オプションルールとして妖精ルールがあり、最初に2枚のうち1枚を選んでおく。妖精のパターンができれば妖精が棲み、得点があがるという形になっている。この駒は色が違っており、貰った拡張セットではカード1枚と、妖精を模した形の駒が4個入っていた。これが超可愛かったりする。
箱はKOSMOSのような正方形だが、よりコンパクトになっており日本の家屋事情にもマッチしている。木製の駒は手に馴染む。
家族でまったりと楽しめるのぴったりのゲームだと思う。