居椿 善久

すごろくや

2人
3分

グースカパースカ

荒野の街にならず者がはこびっています。ならず者は実業家を狙い、実業家は保安官を雇い、保安官はならず者を捕まえようとしています。
金貨をもっともせしめるのはいったい誰なのでしょうか?
すごろくやより。

プレイ感

すごろくやが高円寺フェスで100円販売したすすめ!!海賊さんに続く(通常価格500円)イチゴリラと一緒に発売されたオリジナルゲームの第二弾。
デザイナーはわしの苦手な居椿さん。どうにもこの人がデザインしたゲームはわしには合わない。せっかく買うてきたんで、早速miaとやってみた。


まあ、いんじゃんをカードゲームにしたもん。グーチョキパーカードがあって、それをつかっていんじゃんをする。勝てばカードに描かれているコインを貰う。負けたらカードを貰う。勝利条件はコインの総数だが、負けたらカードが増えるのでいんじゃんの選択肢が増えるという寸法。場にあるコインが全て無くなるか、どちらかのカードがなくなるかしたらゲーム終了で、コインの合計が多い方が勝ちである。


手札は5枚。わしゃチョキが2枚しかないので、miaがごっそり持ってると予測できる。

このルールをみて「あ、カイジや」と誰もが思うだろう。そう、言い方は悪いがカイジの限定じゃんけんを丸パクりにした感じ。ただし負けた方がカードを貰うとかコインで決まるとかというのはオリジナルであり、非常によく機能している。カイジに出てくるゲームは作者の力量によって、あまりおもろくないゲームを心理描写によって面白く見せているが、このゲームはアイデアはカイジから得られただろうが、内容は非常によく出来たものとなった。

二人用ゲームだが、かなりエキサイティングである。あのカイジであった心理描写がまさに展開されるのだ。カイジのように大人数を集めずとも、システムによって二人で見事に心理戦を楽しめるように出来ている。つまりチョキが6枚に対して他は3枚ずつしかなく、またランダムに2枚抜かれる事で相手の手札の予想はつくが完全に予測出来ないというドイツゲームらしいシステムが織り込まれている。


カード左に描かれているのが今回買った場合もらえるコインの数。この合計数が場からもらえる。あいこのときは持ち越しなのだ。今回miaに5枚も持っていかれた!

わし「あれ? これコインが描かれてないのがあるなあ」

mia「あ、ほんとだ」

わし(あー!! そうか! これは使える!)

コインの描かれていないカードは”負ける”ためにある。手札は5枚からスタートするが、勝てば当然目減りしていく。そういう場合、コインの描かれていないカードでわざと負ければ、相手はそのカードによってコインを得られる事はなく、こちらはカードを増やす事が出来るのだ。

最初やったときは、チョキをつかってのあいこ狙いで、コインのレートをあげてごっそり儲けてやろうと思ったら、miaにひたすらグーを出された。

わし「まあ、ええわ」

わしは、カードを集めてmiaの手を絞ってから一気に勝ってやる!


ゆぉ〜し、カードが集まってmiaは選択肢がほとんどないはずじゃー!!

mia「終わり。手札なくなった」

負けかい。
阿呆かちゅうの。合計で10枚しかないカードこんだけ集めたら終わるわいな……_| ̄|○

そう、終了条件が絶妙なのだ。コインがなくなって終わる時も、かなり絶妙な枚数となっている。
うーむ、見事。

所要時間2分

その後、2回やって、残り2回は勝った。


2回目やった最後は、わしゃチョキしかなかったのに、パーを出してきた阿呆のmia。

miaのコメント

結構おもしろい! 盛り上がった。

ソマーリオ

本文にほとんど書いてしまったが、よっぽど完成度の高いゲームといえる。絵柄も可愛いし、僅か2分ぐらいで終わるし、ジュースいんじゃんとかに利用出来そう。

心理戦の読み合いは「槍もって」に相通ずるものがあり、あれよりも単純で楽しめる。ちなみにカイジで出てくるEカードってのは槍もってとほとんど一緒の気がするけど。。

またタイトルも気が利いててチョキが多いから、それに対して「グーですか? パーですか?」と。

ただし100円なら安い! と思うが500円で売るとなると、ちと高いかなと思うのが正直な感想。
箱が付いてるなら500円でも問題ないが、ホック付きビニール袋ではどうにも貧乏チックだ。ドイツゲームも箱が無ければ「たけぇーな」と思うので、わし的に箱はかなり大事。

ゲーム内容がいいだけに、せめて300円くらいで売って欲しかった。これは半分すごろくやの宣伝でしょ? なら、それくらいで提供して欲しいかな。ジョーコデルモンドとしてはゲーム内容的に300円までなら、それ以上ならはなし。小ネタとしては悪くない。

gioco del mondo