川崎 晋

すごろくや

2人
3分

すすめ!!海賊さん

波間を蹴ってぇ〜♪
我らぁが、海を〜
進め、進め、七つの海にぃ〜
ドクロの旗をたなびかせる〜♪

プレイ感

すごろくやオリジナルゲームで、高円寺祭りで100円で売ってたという代物。デザインは日本が誇るゲームデザイナー、アールエコ、カルタゴの貿易商のカワサキさん。OEC君に頼んでたのが届き、早速miaとプレイ。


相手の手札からカードを1枚引く。そいつが爆弾じゃなければ、更に引いてもいいし、引くのをやめて、カードの数字進めて手番を終えてもいい。爆弾なら手番交代。。最初にゴールにたどり着いたら勝ちという単純なもの。

ルールを読むからに「ほっほう、さすがはカワサキデザインやのお」と感心。まるでHABAから発売されたかのような完成されたデザイン。なんせね

mia「じゃ、引く。…1か。もういっちょ、よし2。合計3マス進んで終わり」

わし「さっくり引きよんのう」

カードは、1,2,爆弾の3種類しかない。そして引かれたカードはそのまま相手の手札に残るので、合計5枚から引く事になる。

わし「こんなけあったら引きたい放題やな。これじゃ! って、なんでここで爆弾引くねん!(|| ゜Д゜)ガーン!!」


このようにババ抜きのようにカードを引く。爆弾でなければ、更に引いてもいいし、今まで引いた合計数進めてもよい。


爆弾かー! マスに従ってゴールを目指すのじゃ。先にたどり着いた方が勝ちだが、途中宝箱のマスなどがある。

mia「しょぼ〜。じゃ、わたしは2マス進めて終了。はい、どうぞ」

相手が爆弾だけになってた場合は自動的に2マス進めて手番終了となる。

わし「今度こそ。まずは、1か。まだまだいくで! ってもう爆弾かい!(|| ゜Д゜)ガーン!! 」


またしても爆弾…_| ̄|○

と、こんな感じで、恐ろしい確率で爆弾をひきまくるわし。
かたやmiaは、順調に2マスずつ進み、あっちゅう間にゴール。

mia「しょっぱ」

所要時間3分

もっかいじゃー!

と書いても2回目、3回目と同じ展開でまたしても破れたので都合4回目。

今度はわしも良い感じで進んでる。


相手にカードを返さなくてもいいので、このようにカードリッチにもなる。そして小細工をするわしw
この場合、自分の手番を迎えても相手は爆弾カードしかないので、自動的に2マス進めるのだ。

よく出来てるのは、宝物の位置に止まった場合、宝物カードをくれる。これは持ってるプレイヤーが使うまではそのまま持っておける。

わし「ここで宝物発動じゃ!」

宝物カードは裏返せば、2倍進めるカードとなっており、カードを引く前に使うかどうか宣言する。

わし「よっし、2引いた。これでいい。4進んで終わり」

こうして、宝物カードは再び元の位置に戻され手に入れる事が出来るようになるのだ。


宝箱のマスに到着すると×2のカードがもらえる。好きなときに発動すればよし。

とうとう4回目にしてわしが勝った。

やった!


やったー、初勝利! 宝箱カードは裏返すと×2となっており、使われないと戻らない仕組み。

ソマーリオ

これはほんまにHABAから出してもええんちゃうの? というぐらいの出来に驚いた。ありていにいえば、ただのババ抜きにすごろくの要素を加えただけなんやけど、宝箱やバーストの仕掛けが入っていてドイツゲームテーストに上手く仕上げてる。

相手に大きく負けていても、一気に逆転可能なのだ。勝っているプレイヤーというのは、手札枚数がどうしても多くなる。負けているプレイヤーは引くカードの安全度が高まり尚かつたくさんカードを引くことで一気に進むチャンスが生まれるのだ。

今までの日本のゲームだと、全員集合、駒の位置入れ替えなんて、安易なチャンスカードで勝敗を解らなくするのが当たり前だが、この海賊さんはまるでドイツ産のような自然な方法でデッドヒートとなるようにしているのだ。

宝物カードの存在により、これはもっと劇的に変化していくだろう。

小さい子どもが理解出来る平易なルールだが、ただの記憶ゲームや運ゲームではない妙を持っており、大人も一緒になって楽しむ事が出来る。

うーむ。見事。

コンポーネントに目を向けると、すごろくやのデザインを担当している人がやっているらしく、ほんわりとした可愛らしい絵となっているばかりか、カードや説明書の印刷の質は完全に製品レベルと断言していい。駒はカタンの航海者の拡張の駒をメビウスが余っているので分けてくれたらしいが、そのおかげでなんと木製の駒となっている。この品質で100円で出したってのはまさに地域振興のたまものだろう。現在は500円で売っているが、500円で購入しても損はしない。儲けなんかはたぶんないだろうが、すごろくやの宣伝費と考えればこれほど安いものもない。と、当時は書いたがやっぱり300円くらいが妥当かなw

何はともあれ、低コストに仕上げようとたった2個の駒と数枚のカードだけで、子どもも大人も楽しめる面白いゲームをという制作者の意気込みがひしひしと伝わってくる。わしなんかはよくぞまあと感心する事しきりだ。在庫がなくなったらそのまま絶版になるのは目に見えているので気になる人がいたら、購入を勧めておきたい。と、かなり前に書いててほったらかしにしてる間に絶版になってた。。。ようやく再販されたみたいなのでレビューしてみた。

※つってもコンポーネントみたらわかる通り、大人がガチでやっておもろいかつってもそうじゃないで。念のためw 子供とやるか、ジュース買いに行くいんじゃんの代わりにどうぞ。

まあ、唯一不満点があるとするならば、なんで『海賊くん』じゃなくて『海賊さん』やねんと言いたい。
ところが、TAM嫁の話によると普通に持ってるとカードが薄くて透ける。ばれてしまってはゲームの根本に関わる事なので、改善して欲しいところだ。

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