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Matt Leacock
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Cocktail Games
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2〜5人
45分
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禁断の砂漠
この砂漠にはかつて栄華を誇った古代都市がありました。
その超科学は、空飛ぶ飛行船を作ったと古文書にかかれています。
あなたたちは、その魅力的な話にのり、遺跡発掘をしようと考えました。
しかし現地では恐ろしいほどの砂嵐があなた達を襲い、ヘリコプターが墜落してしまいます。
昼は灼熱地獄、夜はとてつもない冷気が降りかかります。このままでは死んでしまうでしょう。
残された方法は、砂に眠る空飛ぶ飛行船を探し出し、それを使って脱出する事だけなのです。
プレイ感
アメリカアマゾンで、ふうかさんのブログにのってたくるりんチューイ(ルーピングチューイ)を輸入するときに、おもろそうやなと一緒に購入した。マットリーコックの禁断の島の砂漠版とのことだが、なんかいろいろと仕掛けをしている。コタ、miaとの3人プレイにて。
目的は3つの飛行船の部品を集めて、発着場から全員で逃げることである。イメージは島と一緒。
手番は、移動、砂除去、タイルめくり、部品ゲットのうち4アクション行える。同じマスなら装備カードや水の受け渡しは自由にできる。また装備カードは枚数や使用に上限はない。
手番終了時に、嵐カードを嵐レベル分だけ引いて処理を行う。実は最初にやったとき、ラウンドの終了時と勘違いして、めちゃめちゃ簡単やってびびった。一人終わるごとにこの処理を行うのだ。
ヘリ墜落現場。砂漠タイルの上に砂タイルをいくつか置いておく。砂漠タイルは1マスあいており、移動する。また砂は手番の最後に嵐カードによって増えていく。
最初のセットアップは、タイルを裏向けに5×5に並べて、所定の場所に砂タイルをおく。それから役割カードをランダムに配り、その色の駒をヘリコプター墜落のマスにおく。
このゲームのポイントは島と違い、砂の動きが流動的で、部品がカードを集めて手に入れるということじゃないところ。パンデミックから続いた同じカードを一気に集めてなんとかするという方法から変えてきた。
部品は、xy軸の交差するところにある。つまり記すカードを2枚めくる必要がある。また砂の味付けもなかなかやっかいで、2枚以上重なると埋没(×のマーク)となり、ここに入って作業することが出来なくなる。
砂漠タイルを裏返すと埋まっているものが明らかになる。プロペラの位置は縦横の交差した位置にある。ここで発掘をすればプロペラが手に入る。
思った以上に砂がどんどんと積み重なっていく。
しかしこのゲームで最も怖いのは、のどの渇きである。
嵐カードの中に灼熱カードがある。これが出ると、各自水筒の水マーカーを1段階下げなければならない。水が0になってさらにこれが出ると、ゲームオーバーなのだ。一人脱落しても全員が負け。
mia「ここで井戸を掘っていい? 次に灼熱でたら死ぬんだけど」
わし「さっきでたばっかりやから大丈夫やて。ここでお前が一人でめくれば、お前しか水が回復せんやんけ。わしがいくまで待っとけ」
※井戸タイルは、タイルを裏返した直後にそのタイルに載っているプレイヤーしか水を回復しない。基本的にタイルはめくった瞬間発動し、その後はただのタイルに成り下がる。
井戸タイルは表面にヒントが描かれているが、1枚だけ、蜃気楼となっている。これがそれ。下にあるのが嵐カードで、一つ空きのある場所の砂漠タイルを図に描かれているように動かしてその上に砂タイルを1枚ずつ載せるのだ。
嵐カードをめくる。灼熱。
mia「ちょっと!!」
負け。
水切れで死亡。一人でも死ぬとゲームオーバーである。
これが無駄に豪華な飛行船。天空の城ラピュタをイメージしているのだろう。右の衝立が砂漠の嵐の強さを示すインジケーターである。
すぐに2回目。
コタ「ぼく、ここで井戸をもらう」
まあ、前回、それで死んだし、一人でも文句はいえんか。
しかし、徐々に展開が進みだすとやはり、水枯れで死亡。
mia「これ、絶対水筒係いるよね」
今まで、水筒係って! どんなけしょぼいキャラやねんと馬鹿にしてた役割が一気に人気職業に。
水筒係は満タンでレベル5の水を持ち、さらに1アクション消費するごとに井戸から2レベル汲める。さらにさらに上下左右のプレイヤーに水を与えることができるというスーパースターである。
小学生がなりたい職業でユーチューバーをかわして1位に輝いた。水筒係。
その名前を聞くだけで、合コンにきた女子は股間を熱くするという。
小学生がなりたい職業(当社調べ)
1位 水筒係
2位 ユーチューバー
3位 公務員
4位 プロカバティ選手
ちゅうわけで、なんせ水を注意しながら進めようということになった。
しかしながら、砂漠は熱かった。
のどの渇きで死ぬ。
さらにさらに灼熱に対する注意を発する。
灼熱は、装備ソーラーシールドを使ったり、埋没していないトンネルタイルにいると助かるので、手番終了時にはなるべくトンネルに退避する行動が主流となる。
砂がある程度たまったところで、デューンバスターを使い一気に清掃する。
この装備は、自分がいけるところの砂を除去ということで、プレイを通じてコタがやってた探検家に使用してもらうのが一番である。探検家の特殊能力は斜め移動できる。つまりデューンバスターを使えば、9枚のタイルを清掃できるのだ。その吸引力たるや絶大である。
これだけの砂を一撃で葬り去る事のできるデューンバスターは、ガンバスターに匹敵するほどの力を持つという。
そしてわしがスーパースター水筒係となった今回は、ジェットパックを使って、いつでもどこでも喉の乾いたプレイヤーに水を運んだ。
わし「へい、お待ち」
そのかいあってとうとう5回目のプレイで脱出成功!
この場合もあと1回灼熱が出れば死ぬところだったので、かなり気を付けてプレイしたほうがいい。
所要時間45分
脱出成功! 飛行船フィギュアが凄い。
miaのコメント
疲れた。
ソマーリオ
ぬるかった禁断の島と違い、こちらはパンデミックほどではないにせよ、程よい歯ごたえのある難易度となった。システム的にもあまり独創性を感じられなかった禁断の島に、うごめく砂タイルという面白いアイデアと、やるたびに部品の位置が変わったり、井戸タイルにマーキングはあるが、蜃気楼が含まれているところなど、システムとしてかなり面白く出来上がっている。
パンデミックでは、小さな子供とやるのは難しいが、このゲームならばぎりぎりいけるだろう。逆に禁断の島では大人同士では退屈だ。禁断の砂漠は親子でやっても、友達同士でやっても楽しめるという、程よいバランスが魅力的である。
コンポーネントは見ての通り素晴らしい。まったく意味のない飛行船のフィギュアをつけているところなんかは、ロマンをかきたてる。砂タイルは奇妙な形をしているが、それは下にあるタイルの情報を一目で見れるように工夫されているからだ。また大量のタイルは最初から切り離し済みというのもよい。
土嚢でなんとかなった意味不明な禁断の島と違い、テーマと内容はしっかりとあっている。
とまあ、こんな感じでとても良いと思うのだが、なんか今一つ物足りない感じも確かにある。協力ゲームが食傷気味なのか、あまりにもまとまりすぎているのか、正直分からない。パンデミックのような徐々にせまる恐怖というのがあまりないからかもしれない。逆にいうと、そのおかげで子供と一緒に楽しく遊べるようにできている。ただし6歳のコタには楽しむにはまだ少し難しかったようだ。