Gunter Cornett

Bambus Spieleverlag

2〜4人
30分

ダウンアンダー

ダウンアンダー、それはオーストラリア大陸を意味する。
オーストラリアは、早くに隔離された環境のおかげで変わった動物が存在している。
有袋類のカンガルー、飛べない鳥エミュー、卵を産むほ乳類カモノハシ、手から砂を出すサイババ……
これらの不思議な生物を見ながらダウンアンダーを散歩してみよう。

プレイ感

東京ゲームショーにて、ローに誘われるままにやらされたゲームがこれだ。わしゃキャプテンクックをやりたかったのに、無理矢理これをやらされた。ありきたりな道路接続タイプで、いかにもつまんなさそうである。話を聞くと、イラストはサトーローらしい。なんや、自分のんけっ。まあ、そうは言いながらもこれをわざわざ買うてあげてる辺り、わしゃ、優しいのう。ゲームショーでの話は写真がないので、miaとの二人プレイにて。


自分の道を一本道になるようにタイルを配置していく。最終的に道の距離が得点で、その道上にいるカンガルー、エミュー、カモノハシの珍しい3種類の動物を1グループ毎に5ポイントはいり、害獣であるウサギ毎にマイナス2ポイントである。また道程にディンゴが居ればウサギの失点は0に出来る。何故か、オーストラリアの生態系を破壊したディンゴが良獣なのだ。せめてフクロオオカミにすれば良かったのに。ちなみにサイババはいない。解ってるとおもうけど。

ポイントは、タイルには誰もが使える灰色の道が描かれており、この道は基本は自分では使えないようになっているのだ。相手のタイルに接続するようにおけば、灰色の道が加わり自然と距離が伸びるという寸法である。そしてその灰色の道にのみ、上記のサイババ以外の動物たちは存在している。


わしは青色の道で、miaは茶色の道タイルを持つタイルを配置していく。灰色の道は誰が使ってもいい道で、タイルには必ず自分の道と灰色の道が描かれている。そして動物は灰色の道にしかいない事に注意だ。要は相手のタイルを利用して、自分の道を長く繋げるのがテーマである。

もうひとつのポイントは、全体の形である。5×7という風に縦横のタイル数に制限を課す。どっちかの辺に6枚目が置かれた時点で、もうひとつの辺は5枚になると、可変な縦横なのだ。これによって相手の道の延びを制限する事が出来るのだ。

mia「うーん、どうやって置いたらいいのか解らない」

タイルは、直線と曲がるタイルの2種類だ。

mia「こうかな?」

わし「お前の道は茶色やろが。それやったら道が二手になってまうやんけ」

どうにも、解りにくいようだ。灰色の道は相手のタイルを使えばいいのだが、確かにどう置けばいいのか非常に難しい。なんせ動物は灰色のタイルにしかいないので、自分がおけば、相手を利する事になってしまうからだ。だから、自分の道にいきなり動物を繋げようと(必ず二手に分かれる)こんなプレイになる。こういう明らかに相手に利するのが見えるゲームってのは、やっててモヤモヤするのが多い。


タイルは手元にこのように分けておけばいい。全部で4種類。プレイ感のややこしさは、自分がタイルを置く事によって相手が有利になるという概念からだ。だから出来たら自分の事だけを考えてプレイすればサクサク進めるようだ。動物の絵柄でウサギだけが害獣となっているので、上手にディンゴを自分の道に繋げるべし。相手のディンゴタイルを繋げる事になるだろう。

わし「よーし、ここにトカゲ発見」

ロー「トカゲちゃう。カモノハシや」

わし「えー!!」

わし「まあ、でもこれはシマウマやろ?」

ロー「ディンゴだっつうの」

と、過去の微笑ましい思い出が走馬燈のように流れる。


横に6枚目のタイルを置いて、縦を5マスに決定づけたった。今回は7×5なので、どちらかが6枚目を置かれると、自動的にもう一方は5枚のマスに制限されてしまうのだ。これによりmiaはもう伸ばす事が出来なくなり、右に終端タイルを置いた。

mia「これ、なんやっけ。シマウマやっけ?」

見えるのよ。シマウマに。

ま、それはさておき、ゲームは、こんな風にしながらも、ディンゴをゲットしたわしが途中置かれたウサギの失点を抑えて、ゲーム終了。タイルが置けないようになったら、木の根っこのようなエンドタイルを置く。そして道の距離を数えるのだ。ディンゴタイルは、配置しなければ自動的に負けというルール(描かれている動物タイルは基本的に相手が使う事になるからだ)だが、今回はどちらも配置済。で、道をたどっていくと、miaには3種の動物が1セットあり、これでプラス5点。ウサギが1匹でマイナス2点である。残念ながらわしの道にセットを作る事は出来なかった。距離は同じなので…

(|| ゜Д゜)ガーン!!

わしの負けかい!

所要時間20分


これは別のゲーム。こんな感じから……


これが最終形。道の数は終端も含めるので、わし24、mia24。で動物がわしが1セット、miaも1セットだが、わしの側にはディンゴがいるので、ウサギのマイナスはなしで、わしの勝利。

最初は簡単な6×6でやったが、次にやったのは難易度をあげて7×5で、今度はわしが勝った。さらに4×8にすればもっと難しくなる。


これが6×6の最終形。

miaのコメント

うーん、どう置いたらいいのかよく解んない。

ソマーリオ

ローとの付き合い半分、実は割とこのゲームが好きで後の半分は買うたのだ。絵柄もトカゲやシマウマにしか見えないが、木目をイメージした大自然な感じがして気に入っている。

プレイ時間も短く、二人でも楽しめると言えば、男女のカップルでやるにはぴったりだ! と思いがちだが、女性にどうやら人気がないのだ。結構、おもろいと思うんやけど、なんか他のサイトをみてるとまーまーという評価ばかりだ。わしは個人的に好き、とだけ書いとこ。変わったプレイ感だけに、自信を持って言えない。でもこっそりを付けるかどうか悩むくらいのレベルやったりする。

本文にも書いてるが、置けば相手を利するといったモヤモヤ感いっぱいのシステムがそうさせるように思う。タイル配置の傑作と言えばカルカソンヌがあるが、基本は自分だけ得するように配置である。ところがダウンアンダーは、置けば相手が利するのだから始末が悪い。これがタイルを置きたくないという衝動に繋がるのだ。

こういったシステムなので、プレイ感は不思議そのもの。どうやって勝ったらいいのかなどさっぱり解らない。その雰囲気がオーストラリアぽくて、わしは気に入っているのだが、ここが気に入るかどうかだ。どうせ、自分のタイルは自分で使えないんやし、と高をくくってタイルを置けばいいんやけど、どうもそうはいかないらしい。

そういうのがなんとも思わない人なら、ちょっと一風変わったタイル配置ゲームとして持ってて損はないように思う。

ちなみにこのゲームは2種類の遊び方があり、タイルを裏返すとスタート礫砂漠というゲームとなる。これもやってみた。これは5×5になるまで、カーブ、分岐の2種類のタイルを交互に置き、トゥイクストのように縦、横に繋げれば勝ちとなるもの。一旦、5×5になると、3段分岐タイルを重ねておき、そうなるようにやっていく。

まあ、これがかなりつまらない。鋭角に曲がる事は出来ないというルールのおかげで、ぱっと見で繋がってるかどうか解らないので、非常に長考するのだ。こんな単純なゲームで長考すると、時間が恐ろしく勿体なく感じる。久々に協議終了した程だ。よって、よっぽどの物好きでなければ、表のダウンアンダーだけをやればいい。


裏もカード毎に分ける。最初のラウンドでは、フォークか、ダブルカーブのタイルしか置けない。これでまず地盤を作っていくのだ。


地形は5×5の固定。縦に道を鋭角なく繋げればmiaの勝ち、横にそうすればわしの勝ちだ。


いったん決まれば、今度は3段分岐のある別タイルを使ってそれを上に重ねて繋げるように工夫する。相手がそれをやったら、こっちは1枚使ってそれを阻止する。阻止出来なければ負けで、阻止出来たらゲームは続行するというもの。今回いきなりmiaに負けてしまったw

gioco del mondo