Thomas Sing

KOSMOS

2〜5人
10分(1ミッション)

ザ・クルー 第9惑星の探索


2006年8月24日、国際天文学連合は太陽系第9惑星冥王星を惑星から外した。
しかし数年後、ボイジャー2号とニューホライズンズからのデータから、巨大でこれまで知られていない天体が太陽系外縁部に存在しているという理論が発表された。
マーコウ博士を中心に構成された調査チームは第9惑星の存在を確認する有人ミッション、ノーチラスプロジェクトを設立した。
我々はこのプロジェクトに参加する探査クルーとなる。

プレイ感

2020ドイツゲーム大賞エキスパート賞受賞作で、その後ドイツゲーム賞も受賞した。日本ではGP社が日本語版を出している。ずっとやりたかったのだが、出荷数が少なかったのか、増販にてようやく手に入れることができた。コタ10歳、miaとの3人プレイにて。


ルールの書き方がフレーバー風でとても解りにくいので、トリックテイク知ってる人向けに書いてみる。たぶんトリックテイク知ってる人ならこっちの方が分かりやすい。

4色1から9のカードのマストフォローのトリックテイク。他に1から4の切り札がある。
切り札はフォローできない場合にのみ出すことができる。

トリックテイクの協力ゲームである。
ミッションシナリオが50あり、シナリオによって達成すべきタスクがある。
基本的にタスクは、タスクカードを指定数めくる。

切り札の4を持っているプレイヤーが司令官となり、順番にタスクカードを取っていく。

タスクカードは色と数字が描かれており、そのカードをプレイヤーが取れば完了という意味だ。
シナリオによってタスクタイルがあり、これはタスクカードをめくったときに付属させる。
これは付属したタスクカードの達成すべき順番を示している。


最初のミッションは簡単。この場合、このタスクを取ったプレイヤーは青の8を取ればミッション完了だ。
ただわしは青に9以上がないのにこのタスクを取る必要があったため、少し工夫が必要だ。

すべてのタスクを達成したらミッション成功だ。失敗すればやり直せばいい。

他のプレイヤーと会話することは不可である。宇宙空間なので。
代わりに、カードを1枚も出していない時に、一人につき1度だけ通信を行うことができる。
切り札以外の手札を1枚公開することができ、そこにマーキングすることができる。
そのカードが現時点でその色の一番大きな数字であるならカード上に、小さな数字ならカード下に、唯一の色であるならカード真ん中に置く。


今miaから通信がきた。真ん中に置いているので、青の唯一のカードという意味だ。しかし順調に手札を減らすことが出来たので、あとは切り札で取るだけである。
ちなみに一番左の隕石カードは、通信で使って表になっているのはまだ手札だよという意味の備忘録である。やってみると特に必要ない感じがする。

出したカードは手元にあるカードと同じとして扱うが、まだ手元に残っているというのを忘れないように隕石カードを手札に入れておく。

さらにもう一つ、チームとして地球と通信を1度だけ行うことができる。通信したら、話し合いで、カードを1枚右回りか左回りに渡す。
プレイ人数が少ないとミッション達成しやすいので、今回は地球通信は不可とした。

最初のミッションは、タスクカード1枚達成するだけ。
司令官はわし。

mia「は? 意味がわかんない」

わし「おのれはアホか。単にタスクカードに書いてるカードを取れば成功ちゅうこっちゃ」

mia「じゃあ、なんで最初にそれを出すの?」

わし「これを見ろ。どうなるか解らんからまずは探りでやったんじゃ!」

手札を見せて、やり直すことになった。

mia「トリックてどうするんだっけ?」

いつまでも初心者面してるのに、散々悪態をつきながら、トリックテイクを再度教えることになった。


シナリオが進んでくると、タスクカードにタイルが乗ってくるのがある。
その順番にタスクを実行せよという意味で、わしのは2番目にこのタスクを実行しなければならない。

miaが司令官で、1の緑カードを取るタスクだ。
わしの手元には緑の1があるので、これは成功したも同然や。

通信を使うまでもなく、わしがリードプレイヤーを取ってから、緑の1を出した。

miaは緑の9でしっかりトリックを取り達成。
最初のミッションはとりあえず成功。

タスクカードと同じ色の強いカードが手元にあればよいというのが基本的な考え方。

問題は、弱いカードのタスクに、そのカードを自分が持ってた場合だ。
これはぜひ避けたいのだが、展開によっては取らざるを得ないケースが割とある。
一番のゲームの見せ所ではあるのだが、ぐぇって感じになる。

シナリオも3あたりになると、通信の使い方も皆、わかってきた。

mia「ぴーっぴぴ、ぴーっぴぴ」

わし「ぴーぴぴぴ、ぴーぴぴぴ」

コタ「ぴっぴぴー、ぴーぴぴぴ」

みたいな感じで自分のカードを伝えて有利に運ぶようになってくる。

わかってくれ! その思いだ。


厳しくなってくると頻繁に通信がかわされることになる。

宇宙空間ではコミュニケーションが取りづらいわ。

しかしそういった通信技術の進歩をあざ笑うかのようにシナリオ6では、通信障害を想定して通信できないという制限を課せられる。

これが意外と厳しくて、1回失敗してしまった。

そして我々は訓練を終えて、ようやく探索の旅にたった。
シナリオ6、ここまでで60分かかった。シナリオは3回失敗した。
翌日、続きをやることにした。

シナリオ8、月周回軌道上で、コタが痛恨のへっぽこプレイを炸裂。

コタすねて、部屋に閉じこもるアクシデント発生!

バーボバーボバーボ! レッドアラート発報

ときにはファインプレイをやってるとなだめて、渋々部屋に戻るも、

バフゥ!! と巨大な屁の音が宇宙船内に響き渡る。

それがおかしくて、一気に和やかなムードに戻る。

そしてシナリオ9で、小さな金属片が突き刺さり電子機器をぶっ壊してしまったという物語になる。

わし「屁やな」

mia「うん、さっきのおならだ」

コタ「ちょっとちょっとw」

しかしこのシナリオはきつい。何色でも誰でもいいから1のカードでトリックを取れというタスクなのだ。

mia「そんなことできんの?」

わし「できる。まずは何か1色の色を手札からなくせばええんや」


なれてくるとこの通信を使うタイミングが非常に楽しくなってくる。というか通信を使わないと勝てない。

というわけで、ここで大事なのが通信である。
あんまりやりすぎると1を吐き出してしまうのだ。

何度も「あ、もうない」と1を先にだしてしまって失敗しまくった。

だから残り1枚になったときに「ぴーぴぴぴ、ぴーぴぴぴ」と出すのだ。

とこんな感じで何日かに分けて、シナリオをクリアしている最中である。

現在、木星の18シナリオまで進んでいる。

所要時間は1シナリオ10分くらい。

miaのコメント

これは面白い。癖になる。

コタのコメント

面白い。僕、司令官になりたい。やる気がでてくる。

ソマーリオ

2020年のドイツゲーム大賞はわし的にはハズレだったが、あちこちで絶賛されているようにこれだけは良かった。

そもそもトリックテイクで作ってしまえば、最低限の面白さは担保されるので、汚いっちゃあ汚いのだが、面白いものは面白いというしかない。

トリックテイクは計画がすべてなところがある。それならばあえて、計画自体をテーマにして作ってみたらいいやんと思ったのだろう。しっかりとその目論見は成功した。

水を差すようで悪いが、実はこの試みはシュミールのヴァスシュティッヒでかなり昔に使われている。
個人出版であったので、それほど普及はしなかったようだが、日本ではNGOが日本語版を発売しているので気になる人は買うてみて欲しい。

トリックテイクで協力プレイというのは新しい。ヴァスシュティッヒの存在を考えるとこのゲームのキモは、協力プレイに内包される通信システムにある。

よくぞまあ、こんなにたくさんのミッションを考えつくなあと感心した。
かなりハマる。これがあれば、正月とか延々遊べるんじゃないかとさえ思える。

カードやデザイン等は特筆すべきところはない。むしろ若干チープ感がある。

司令官の役割がかなり重要なのも良く出来ている。特に3人だと司令官次第で難易度が変わったりする。
コタがなりたいというのもよく分かる。おもしろさの一つとなっている。

空気読めよ感はあるので、花火が合わない人には勧められないが、協力プレイによく取り沙汰される一人のプレイヤーが仕切ってしまう奉行問題はまったくない。
ここにきて今度は深海探索の続編の噂が流れてきた。価格も手頃なんで、これは間違いなく買うてしまう。

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