Wolfgang Kramer

Herder Spiele

2〜4人
30分

コルサロ - 海賊からにげろ

南の青い海に浮かぶ美しく豊かなタバイジャーナ島が、火山の爆発により粉々になってしまった後、タバイジャーナの人々は船とボートで避難しなければなりませんでした。6人の子どもと、白髪の船長は、船で海に逃れることができた最後の人々でした。
彼らの目標は、サンタイジャーナ島です。最初のうちは、天気もよく、航海にはちょうどよい風がふいていました。しかし突然、恐ろしげで真っ黒な雲が海の上に張り出してきました。「これは、どうやらハリケーンのようじゃ」と、白髪の船長は気遣わしそうなまなざしで言いました。そして実際にそうだったのです。
洪水をもたらさんばかりの大雨が、ザーザーと降りだしました。激しい突風が、高い波を作りました。船はきしみ、継ぎ目はうめきました。突然、強烈な一撃がハリケーンから叩きつけられました。すべてがバラバラになり、船は転覆しそうになりましたが、生き物のいない岩ばかりの島に、座礁しました。船は、ほとんど壊れてしまいました。
嵐がおさまったころ、子どもたちと船長は、船にあった食料を島へ移動させました。
最後の食料を運び出すやいなや、突然船尾は海の中に沈没してしまいました。その後、子どもたちと船長が島を探検していると、タバイジャーナ島から泳いで逃げてきた4人のタバイジャーナ人に会うことができました。今や、彼らは12人となったのです!
でも、この島にとどまることはできません。彼らは板を集め、12隻の小さなボートを作りました。そのボートは、ちょうど人が1人とわずかな食料をのせられるほどの大きさです。年老いた船長はみんなに、安全なサンタイジャーナの港に着くには、どの方角に進まなければならないかを説明しました。
「それと、忘れるのではないぞ」と、船長は言いました、「海賊ブラックの司令部が、ここの近くにあるのだ。やつらの拿捕船がつねにうろうろしていて、つかまると海賊の島で重労働を課せられる。だから、くれぐれも気をつけるのだぞ」
そうして、1人ずつ次から次へと出発しました。しばらくすると、海賊ブラックの海賊船が背後にせまっているのに気がつきました。無事サンタイジャーナにたどりつくために、タバイジャーナ人がきみたちの助けを求めています!

プレイ感

ゲームマーケットの露店で日本語ルールなしで安く売ってたので買うてきた。ドイツ語しかついてなかったので紺碧さんに訳してくでー、とヘルプメールを出して訳してくれたもののなかなかやる機会がなくてようやくmiaと二人プレイしてみることにした。なんとこれはクラマー作で、ドイツ子供ゲーム大賞を受賞してる協力ゲームなのだ。
ちなみに導入部が長いのは、説明書にある文章を訳して貰ったのをそのまま載せた。かなり背景を作り込んでいたというのを表してる。この時代はこういう時代やったのかも?


海賊に捕まらないようにして、脱出ゾーンへ駒を逃がすゲームだ。手番にさいころを2個振り、1個は自分の駒に、1個は海賊に割り振って反時計回りに移動していく。どちらを先に動かしてもいいが、海賊に捕まると海賊島に拉致られる。自分の駒は3個あるのだが、二人プレイの場合、2色つまり6個を扱う。で、いきなり上級者ルールでやると、合計11個の駒を安全ゾーンに逃がすと勝利だ。


時計回りに、海賊船の間で移動を繰り返すのだ。海賊に捕まると右下にある海賊島に連れて行かれる。脱出は右上にある緑のマスにちょうど止まればいい。

好きな方のさいころを割り振れるし、動かす順番も任意なので、最初はちょろいと思ってたら、猛烈に難しいことに気づく。

上級ルールでは、海賊駒は3個あり、海賊同士は追い越す事も同じマスに止まる事も出来ない。このルールが猛烈に効いてるのだ。

最初の方は割と楽に進める。しかし、海賊がどん詰まりになると、自殺的な動かし方しか出来ないパターンが時々出てくる。6のぞろ目とか最悪である。

海賊島にとらわれても、チャンスはまだある。救出できるマスが2マスあり、ここに止まると救出できるのだが思った通りなかなか上手くいかない。というより、それ以上に海賊に捕まるのだ。
さらにきついのは脱出ゾーンをオーバーしてしまうと、もう1周廻らなければならなくなる。

さらに上級ルールでは、道々にある安全ゾーンに止まるたびに、救出するたびに食料を1つ消費する。食料は各自5つしかない。


海賊島の前にある2マスのどちらかに止まれば、1コマを救い出す事が出来る。ところどころあるオレンジのエスケープゾーンは上級ルールではそこに止まるたびに食料を1つ消費しなくてはならない。


こうなるとほぼ負け確定。食料が二人で4個しかないのに、5個も捕まったのだ。

miaと相談しながらやって、最初の3つ4つは脱出させるのは容易い。しかし、もっともきつくなるのが、自分の駒が残り1個になったときである。

相手の駒を動かすのは自分の駒が囚われるなどして動かせない時となっているが、二人プレイの場合は、まず最初の1色が動かせなくなった時に、もう1色を動かせると規定されている。つまり、残り1個になったとき、選択肢がなくなり、自らボンバーの羽目に陥るのだ。

こうして、苦しいながらも進めてたのだが、最後は痛恨の目が出て一網打尽にあい、負け。

所要時間30分


ここで痛恨の5と6 (|| ゜Д゜)ガーン!!

日を改めて、もっかいプレイするも、またしても一番やばいときにやばい目が出て、負け。

悔しいので、さらにやってみて、ようやく3回目にして、勝利することが出来た。

ふう。

ようやく全員逃げ切ったわい。

miaのコメント

苦労したけど、別に達成感もなく、まあ、勝てたかなという感じ。

ソマーリオ

上級ルールでやると大人でも歯ごたえたっぷりの難しさであった。さいころのままならない目が、なんとも言えない圧迫感があり、爽快感のあるタイプではない。

それより今流行の協力ゲームが1991年と20年前にあり、大賞を受賞しているのだから恐れ入る。
今なら、子供ともっと楽しめる協力ゲームがいっぱいあるので、コンポーネントが地味で爽快感がなく入手難のコルサロをわざわざ勧める気はないが、歴史的なものとしてやって良かったと思う。

協力プレイというより、トランプのソリテアを皆でやっているようなプレイ感だった。
解けて良かったわという感覚だけが残った。


ちなみにこの形には絶対しては駄目。

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