Richard Borg

KOSMOS

20分〜40分

稲妻と雷鳴

ルール説明

軍人将棋のようなトレーディングカードゲームのようなゲーム。カードには特殊能力があり、場に配置する以外にも直接手札から使える。場に配置すると互いの戦力を比べて勝負。ゼウスはイオを、ヘラはアルゴスを取り返したら勝ち。


こんな感じで正面同士のカードを戦わせる。左にある木製駒はゼウス駒で、カードと同じ扱いだが、攻撃する事もされる事もない。

プレイ感

買うてから気づいたがどっかでデザイナーのリチャードボーグつうのん見たことあるなあ。ひょっとしてカエサルとクレオパトラかな、と思ったらハウラックの作者かいな!!
これはやばいかも……
とりあえずTAMとやってみた。
「ハウラックと同じ作者ですか! やばいっすねえ」
同じ事いいやがる。

またこのゲーム、無茶苦茶ルール説明しにくい。20分くらいやってたような気がする。
ようやくルール説明を終えてヘラとゼウスの夫婦喧嘩スタート。

わし「ほな、ヘラからな」
TAM「じゃあ、3枚引いてエンド」

アクションは列の数だけ出来る。初期配置は3列あるので3アクション出来るのだ。途中、ゼウス、ヘラ駒が出たら列数に関係なく4アクション出来る。

わし「わしも同じく3枚引いてエンド」
TAM「1枚出します。それからペガサスで手札に挑戦」

ペガサスは相手の手札を1枚引く事が出来る。特殊カードなら捨て札にさせる。一番多いカードで使い道はたくさんある。

TAM「もういっちょ。これでエンド」
わし「じゃあ、わしはまずはピュティアで偵察」

ピュティアは相手の手札を全て見る事が出来るばかりか、最強のネメシス、ポセイドンがあれば捨て札にさせる。

TAM「……」

どーれどれ……おるやん、おるやん!
そう、TAMの手札に俺様の牝奴隷イオのカードが。

わし「ほな、ペガサスで手札に挑戦。カマーン、マイセックスフレンド」

わし「はい、イオな」
TAM「まじっすか!」

所要時間3分


並べるのんがめんどくさかっただけやぞ??

こんなんじゃ全然、ゲームわかんねええ。
もいっちょ!

わし「じゃあ、ヘラからどうぞ」
TAM「じゃ3枚引きます。うっ。とりあえずエンド」
わし「また入ったんか? じゃ、ペガサスで。ほれ、イオな」


1枚しか使ってへんて。。

TAM「絶対この人引くわと思ってら、まじで引くもんな。さっき6分の1、今回手札9枚っすよ。どっちも一発で引くし! 千里眼禁止っすよ。前もこんなんあったなー」
わし「結構このゲーム早よ終わるなー」
TAM「ほんまっすね。。。」

所要時間40秒

……もっかいやな。

TAM「じゃ、これで攻撃します」
お、始めての勝負やな。燃えるねー
……
わし「おっさん、それメデューサやんけ。メデューサは攻撃出来ません」
TAM「あ、すんません」

今回は結構、拮抗した戦いが繰り広げられそうや。なんといってもTAMはわしのオメフレを引いてないみたいやからな。

TAM「よしこれで攻撃!」
わし「じゃ、どん! ……って、お前、またメデューサやんけ!!! メデューサは攻撃できひんって何回言うたら分かるねん!」
わしのメデューサもばれて無性にむかつくぞ。
TAM「すんません。。。僕このゲーム向いてないみたいですわ」
これから先にこいつをオープンさせてからやろ。仕舞いにパンドラとかでも攻撃してきそうや。

そんな感じで3回戦はどんどん進んでいく。せっちん詰めにしたろと思ったところ(規定アクションを実行出来ない場合も負けになる)で、パンドラにやられたわしのポセイドンがセイレーンによってTAMの陣地に。

やべえ。。。

TAMは山札を全て引き切ったので、手札にイオは持ってる筈。1枚だけ手もとに残したペガサスだけが頼り。奴の手札が減るのを待つだけやったが、ポセイドンアタックされると目ん玉百個持ってる人が取られてしまう。

一か八か。

わし「ペガサス」

確率3分の1

わし「はい、勝ち」
TAM「まじっすかああ!」

所要時間40分


ふいー、今回は接戦になった。アポロンの向こうに寝返ったわしのポセイドンがいる。でもやはりイオを引いたわし。弱っ!

そして4回戦目も同じく、20分くらいで、ピュロスで愛人確認後のペガサス抜きで勝利。最後は珍しくペガサス2枚使ったけど。

TAMのコメント

透視能力使われたら勝てませんて。そういう能力ない人とやりたいです。クレヤボヤンスはやめてくださいよ!

それはそうとリチャードボーグやれば出来るやん!

ソマーリオ

軍人将棋のような心理戦、マジックザギャザリングのような手札破壊など多彩な戦術が取れてかなりいけてる感じ。確かにリチャードボーグやれば出来るやんって感じ。ところが不満点がいくつもある。

キャラクターの特殊能力がとても煩雑で、ややこしい。ペガサスなんかは色んな事出来過ぎで、異常なキャラクターに思える。いっその事戦闘力をなしにして特殊能力だけにすればいいのに。戦闘力0のキャラクターは攻撃出来ないだとか、ピュロスはポセイドン、ネメシスに勝てる唯一のカードですとかリファレンスに書いてありながら、メデューサやパンドラでもやっつけれるといった、ルール説明の煩雑さも目立つ。ついでにいうと、ゼウス、ヘラは木製の駒がついてるのだが、これをカードと交換して使うという意味がさっぱり分からない。カードのまま使ったらええやん、と思ってしまう。

もうひとつの不満は俺にとってもっと深刻だ。絵が気に入らないのだ。全然ギリシャ神話ぽくないし、格好良くない。淡い中間色を使わずべた塗りで、男にしろ女にしろ、身体のデッサンが変で美しいとはお世辞にも言えない。唯一の救いは紙質がいいことだけだ。

ギリシャといえば肉体美というイメージがあるし、芸術の町というイメージがあるので、芸術とはかけ離れたこの絵はおもいっきり失敗であるとしか言い様がない。ゲームは荒削りで分かりにくいところを差し引いても面白いのに、絵で台無しとはとても腹立たしい。


ヘラの顔、怖っ! 肝試しの時、懐中電灯で自分の顔を下から照らした感じやぞ、こりゃ。

とまあ、かなり辛口だが、これはおもろいのにもったいなさ過ぎるといった愛情あるコメントなのである。リファレンスと、ルールをきちんと見直し、絵のデザイナーを替えてリメイクして欲しい。それと勝利条件がやたら多くて、ほんまに説明しにくい。あっとそうそう、このゲームどう考えてもボード必要やぞ。変な駒入れてる暇あったらゲームボード入れとけっての! これがあればもう少し説明が楽になるやろうに。


この配列はボードあった方が解りやすいんちゃう?? 木製の駒の意義も解らんしさあ。絵がちょっとねえ、、、右上のネメシスなんか、バックが黒で斧振り上げててなんかチョー怖いで? ミザリーぽいねん。

今思った事だが、マジックがゲームやる前のデッキの組み立てと引きが全てのゲームなのに対して、このゲームは手札がしょぼくても戦えるのがええな。

またよく比べられる指輪物語対決だが、対決は心理戦メインなのに対して、稲妻と雷鳴はかくれんぼ、どこに隠したか当てる風味である。厳しい読み合いがないだけに、こちらの方が気持ち的に楽である。

gioco del mondo